最終更新日:2025年6月27日 |
オリックス株式会社 |
代表執行役 髙橋 英丈 |
問合せ先:IR・サステナビリティ推進部 03-3435-3121 |
証券コード:8591 |
https://www.orix.co.jp/grp/ |
当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。 |
Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方
・オリックスグループは、経営の基本方針に沿った事業活動を適切に実行し、経営の公正性を確保するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化を経営の重要事項の一つと考え、健全かつ透明性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
・当社のコーポレート・ガバナンスに関する詳細は、後述の「Ⅱ-2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)」、当社ホームページおよび有価証券報告書をご参照ください。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
当社は、コーポレートガバナンス・コードのすべての原則を実施しています。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】

コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示項目の内容は次のとおりです。
【原則1-4 政策保有株式】
・当社は、政策保有株式として上場株式を保有していません。
【原則1-7 関連当事者間の取引】
・当社では、社内規程により、取締役および執行役が当社および当社子会社と取引を行うことを原則禁止としています。取締役および執行役が代表権等を有する役員を兼職する会社が当社と一定の取引を行う場合には、事前に担当部門に報告の上、取締役会規則に従い、取締役会において承認を得ることを同じく社内規程に定め、周知、徹底しています。また、取締役会の承認を受けた取引が実行された際には、その内容について取締役会で報告することとしており、会社や株主共同の利益を害する懸念を惹起することのないよう監視できる体制を構築しています。
【原則2-3-1 社会・環境問題をはじめとするサステナビリティをめぐる課題】
・サステナビリティを巡る課題やサステナビリティ推進のグループ全体の方針について、グループCEOを委員長とするサステナビリティ委員会で定期的に討議され、また、その中で重要性が高い事項は取締役会にも報告を行っています。
【原則2-4-1 中核人材の登用等における多様性の確保】
〔多様性の確保についての考え方・人材育成方針および社内環境整備方針〕
オリックスグループでは、取り組むべきESG関連の「重要課題」の一つとして「社員の多様性を尊重し、柔軟な働き方の推進・キャリア支援、公正な評価報酬制度・健康管理体制の整備を通じて、DE&I(多様性、公平性、包括性)を促進し、社員の働きがいを高める」ことを設定しています。
オリックスグループにとって、最も重要な財産は人材です。国籍、年齢、性別、職歴を問わず多様な人材を受け入れることで、多様な価値観と専門性の「知の融合」を図り、新たな価値を生み出すことが、オリックスグループの成長の源泉です。オリックスグループは、金融事業を軸として隣接分野へ事業を拡大し、現在では多角的な事業ポートフォリオを有するユニークな企業グループに成長しました。今後も様々な分野で持続的な事業成長を実現するためには、多様な人材がそれぞれの経験やスキルを持ち寄り、イノベーションの創出につながる「知の融合」を加速させる必要があります。
オリックスグループの人的資本経営とは、「コアバリュー」(独自の価値観から生まれる行動様式)の浸透と、「コアケイパビリティ」(組織的な変革力)の強化、「多様な人材が活躍できる職場づくり」を三位一体で進めることで、新規事業の創出や既存事業の価値向上を図り、持続的な事業成長につなげていく経営のあり方です。人的資本の価値を最大化し、様々な市場ニーズにいち早く応えることで、「ORIX Group Purpose & Culture」の実現と企業価値の向上を目指します。
同時に、これらの多様な事業を支える多様な人材が、それぞれの能力と専門性を最大限に発揮し、健康で働きがいを感じ活躍できる職場環境の整備にも力を入れて取り組んでいます。
また、チャレンジする社員にはチャンスを与え、グローバルで活躍できる人材の育成・採用を強化しています。具体的な社内環境整備方針および人材育成方針等については、当社ホームページ・統合報告書等にて実施状況もふまえてWebサイトで開示しておりますので、ご参照ください。
〔当社ホームページ:持続的な成長を支える人的資本経営〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/index.html
〔統合報告書〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/annual_report/
〔多様性の確保の自主的かつ測定可能な目標〕
2025年3月31日時点において、当社の女性社員、中途採用社員、海外籍社員の状況は以下の通りです。
当社単体 国内グループ9社*
女性社員比率 45.4% 47.8%
管理職に占める女性社員比率 33.2% 28.8%
中途採用社員比率 41.5% 58.9%
管理職に占める中途採用社員比率 39.6% 57.6%
海外籍社員比率 2.0% 1.0%
管理職に占める海外籍社員比率 0.8% 0.5%
*国内グループ9社(当社、オリックス自動車株式会社、オリックス・レンテック株式会社、オリックス債権回収株式会社、オリックス不動産株式会社、オリックス環境株式会社、オリックス生命保険株式会社、オリックス銀行株式会社、オリックス・システム株式会社を指す)は、オリックスグループの人事戦略に基づき、当社と人事制度や人事システムの一部を共同で運営しているグループ会社です。(2025年3月末時点の9社合計人数は10,155名)
当社は、多様な人材の「意思決定への参画」「平等なリーダーシップの機会の提供」のベンチマークのひとつとして、また、当社におけるESG関連の「重要課題」の具体的推進のため設定している「重要目標*」のひとつとして、2030年3月期までに、オリックスグループの女性管理職比率を30%以上とすることを掲げています。管理職に占める女性比率は当社単体で33.2%、国内グループ9社では28.8%となっています。(2025年3月末時点)また、当社の取締役、執行役28名のうち、4名の女性役員がおり、全役員の14.2%を占めています。(2025年6月25日時点)
社員の多様性を受容・尊重するために働きやすさと働きがいの両輪で各種施策を推進しています。また多様性の確保として当社では、中途採用社員および海外籍社員の管理職への積極的な採用と登用を行っています。多様なバックグラウンドを前提として、社員それぞれの能力、専門性を最大限に発揮できる職場づくりを今後もさらに推進し、真のDE&I(多様性、公平性、包括性)の実現を目指します。
*上記の重要目標は、各国の法令遵守を前提としています。法令に照らして上記の適用が難しい国・地域においては、その目標が適用されないことがあります。
【原則2-6 企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮】
〔オリックスグループ企業年金基金の取組状況〕
・コーポレート部門統括役員ならびに財務、経理、人事の管掌役員等を委員として構成される資産運用委員会を設置しています。
・資産運用方針および政策的資産構成割合は資産運用委員会で検討し、代議員会で決定しています。当基金の財政状況は健全であり、資産運用に際しては過度なリスクを取らず、下値抑制を重視した運用方針としています。政策的資産構成割合は原則として、5年ごとに実施する財政再計算時に策定し、毎年検証を行うとともに、必要に応じて適宜見直しています。
・当基金の運用委託先はすべて、日本版スチュワードシップ・コードを受け入れています。運用委託先については、四半期ごとに運用報告会を開催し、定量評価を実施しています。その他、定性評価として年1回の書面アンケートの提出を義務付けており、適切に運用されていることを確認しています。
・当基金は2025年3月に加入者及び受給者の最善の利益を勘案して、年金資産を運用する責任(フィデュ―シャリー・デューティー)を果たしていく上で有用と考えられるアセットオーナー・プリンシプルの趣旨に賛同し、各原則の受け入れを表明しました。
・オリックスグループの株式および投資口の議決権行使については運用委託先の判断基準に従っており、利益相反に該当する事項はありません。
・当基金事務局には適切な資質を持った人員を配置すると同時に、担当者を外部セミナー等に参加させることで資質の向上を図っています。
【原則3-1 情報開示の充実】
・当社は、ホームページや次の報告書を通じて非財務情報を含む情報開示の充実に取り組んでいます。
〔当社ホームページ〕
https://www.orix.co.jp/grp/
〔有価証券報告書〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/securities_report/
〔統合報告書〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/annual_report/
(1) 当社では企業理念体系として「ORIX Group Purpose & Culture」を定め、「目標とする経営指標」を公表しています。詳細は当社ホームページや統合報告書、有価証券報告書をご参照ください。
(2) 当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、上述の「Ⅰ-1.基本的な考え方等」をご参照ください。
詳細につきましては、後述の「Ⅱ-2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)」、当社ホームページ(コーポレート・ガバナンス)および有価証券報告書(第4 4.コーポレート・ガバナンスの状況等)の記載をご参照ください。
(3) 報酬委員会は、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容にかかる決定に関する方針、およびその方針に基づきそれらの個人別の報酬等の内容を決定します。報酬委員会が取締役および執行役の報酬を決定するにあたっての方針につきましては、「Ⅱ-1.【取締役・執行役報酬関係】 報酬額又はその算定方法の決定方針の開示内容」に記載の「(2)取締役および執行役の報酬の決定に関する方針」をご参照ください。
(4) 指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定します。指名委員会が取締役候補者の決定、および執行役の選任の審議を行うにあたっての方針と手続きにつきましては、「Ⅱ-2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項」に記載の「(3)三委員会ⅰ)指名委員会」をご参照ください。
(5) 取締役候補者の選任理由につきましては、「第62回定時株主総会招集ご通知」の参考書類(決議事項)に記載しています。なお「第62回定時株主総会招集ご通知」は当社ホームページに掲載しています。
(ご参照:https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/shareholder_meeting/)
また、社外取締役の選任理由については、「Ⅱ-1.【取締役関係】会社との関係(2)」もご参照ください。
加えて、執行役の選任につきましては、個々の業務経験や知識を踏まえ、上記(4)に記載の方針に照らして判断しています。個々の執行役の略歴につきましては、当社ホームページに掲載しています。
(ご参照:https://www.orix.co.jp/grp/company/about/officer/)
【原則3-1-3 サステナビリティについての取組み等】
<サステナビリティについての取組み>
オリックスグループのサステナビリティへの取り組みおよびTCFD提言に基づく情報開示、戦略(シナリオ分析)については、統合報告書、サステナビリティサイトをご覧ください。
〔統合報告書〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/annual_report/
〔サステナビリティサイト〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/
<人的資本、知的財産への投資等>
オリックスグループの人的資本、知的財産への投資等については、統合報告書をご覧ください。
〔統合報告書〕
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/annual_report
【原則4-1-1 取締役会の役割・責務(1)】
・取締役会から経営陣に対する委任の範囲については、「Ⅱ-2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項」の「(2)取締役会」をご参照ください。
【原則4-8 独立社外取締役の有効な活用】
・独立社外取締役の有効な活用についての取組み方針につきましては、「Ⅱ-1.【独立役員関係】その他独立役員に関する事項」の「(2)独立社外取締役の有効な活用に関する取組み方針」をご参照ください。
【原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準および資質】
・当社の「独立性を有する取締役の要件」につきましては、「Ⅱ-1.【独立役員関係】その他独立役員に関する事項」の「(1)独立役員の状況」をご参照ください。
【原則4-11-1 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
・取締役会の構成に関する考え方につきましては、「Ⅱ-2. 業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項」の「(2)取締役会」をご参照ください。
【原則4-11-2 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
・取締役の兼任状況につきましては、当社ホームページに掲載の取締役の略歴の中に記載しています。
(ご参照:https://www.orix.co.jp/grp/company/about/officer/)
また、社外取締役の重要な兼職につきましては、「Ⅱ-1.【取締役関係】会社との関係(2)」をご参照ください。
【原則4-11-3 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
・当社は、健全かつ透明性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築する一環として、取締役会における意思決定の有効性・実効性を担保するため、毎年、取締役会の実効性について分析および評価を行うこととしております。2025年3月期の取締役会の実効性評価の概要は次のとおりです。
<評価プロセス>
・取締役会における意思決定の有効性・実効性にかかる運営の課題のほか、複雑かつ不連続的に変化する事業環境下で、持続的な成長を実現するにあたり、一層の高度化を検討するべきコーポレート・ガバナンスにかかるテーマを確認するため、すべての取締役を対象にアンケートおよびインタビューを行い、その結果を踏まえ取締役会で課題について審議しました。
・アンケートおよびインタビューの実施にあたっては、取締役会および各委員会の構成、運営、審議内容等にかかる取締役の認識を客観的に把握するため、前年度に続き、外部コンサルタントを活用しました。また、外部コンサルタントの分析・評価結果に基づき、取締役会において、取締役会の有効性・実効性を向上させるための施策を審議しました。
スケジュール
2025年2月 取締役会において当年度の取締役会の実効性にかかる分析・評価方針を合意
2025年2月~4月 アンケートの実施およびアンケートの結果を踏まえたインタビューの実施
2025年5月 分析・評価結果の取締役会への報告および課題に係るディスカッション、アクションプランの策定
アンケートの項目
・取締役会の構成と運営
・経営戦略と事業戦略
・企業倫理とリスク管理
・ステークホルダーとの対話と協働
・昨年度課題への取組方針にかかる対応の効果測定
・指名委員会・報酬委員会・監査委員会の各委員会の実効性
<評価の結果の概要>
上記の取締役会の実効性に関する評価では、各項目に対し「有効、適切」または「どちらかといえば有効、適切」との回答が9割を超えました。加えて、各取締役への個別インタビューおよび取締役会の審議において、2025年3月期のアクションプランが取締役会の実効性の向上に繋がったことが確認できたことから、当社の取締役会は有効かつ実効的に機能していると評価しました。
<アクションプラン>
各取締役へのアンケートおよびインタビュー、ならびに取締役会での審議の内容を踏まえ、今期アクションプランとして、以下事項を取締役会における継続的なディスカッションテーマとします。
①2025年5月に公表した「長期ビジョン」「新3か年計画」の進捗に関するディスカッション
・経営戦略に関するモニタリングの実効性を高めるために、昨年度のアクションプランを継続し、その内容について深化させるもの。
・特に、オリックスグループの成長戦略として制定した「ORIX Group Growth Strategy」の進捗について、継続的に議論する。
②「長期ビジョン」「新3か年計画」の推進およびオリックスグループの持続的成長を支える取締役会としてのあるべき姿に関するディスカッション
・取締役会の構成(人数、社内・社外取締役の比率、多様性)や、取締役に求めるスキル・経験について議論を深め、取締役会全体としてオリックスグループの今後の方向性に適合したガバナンス体制を深化させる。
・三委員会の位置づけと役割を再確認し、取締役会および三委員会と執行との連携を一層強化する。
【原則4-14-2 取締役・監査役のトレーニング】
・取締役・執行役就任時には、役員として遵守すべき法的な義務、責任等について弁護士等より適切な説明を行い、必要に応じて外部研修機関も活用しています。社外取締役を招聘する際には、当社の経営戦略、事業内容、財務内容等について、取締役会事務局担当役員等から個別に説明の機会を設けるなどのオリエンテーションを行っています。また、執行役在任中にも定期的にコンプライアンスに関する研修を行っています。
【原則5-1-1 株主との建設的な対話に関する方針】
・主要な株主との対話は、四半期ごとにトップマネジメントが主体的に担当しています。
・2025年3月期第1四半期決算説明資料にて、『トップマネジメント(社外取締役を含む)主導の対話も進め、「PBR>1倍」から更なる向上を図る』旨を開示しました。2023年11月、2024年7月に続き、2025年1月には、それぞれ社外取締役2名と投資家との対話の場を設けました。2026年3月期も、社外取締役を含めたトップマネジメント主導の対話を進めてまいります。
【原則5-1-2 株主との建設的な対話に関する方針】
ⅰ) 株主との対話全般についての統括・推進は、グループCEOおよびグループCOOが主導します。
ⅱ) 株主との対話の窓口やIR資料の作成はIR・サステナビリティ推進部が担当しており、経営計画部・経理部・財務部等と密に連携をとりながら業務にあたっています。
ⅲ) 2025年3月期は、グループCEO、グループCOOが中間決算および通期決算発表にて業績や中期経営計画の進捗状況等について直接説明しました。また、第1四半期と第3四半期はIR・サステナビリティ推進部管掌役員が決算発表を行いました。決算説明会の資料および音声(日本語・英語)は、当日中に当社ホームページに掲載することにより、既存株主および潜在的な投資家(個人投資家および国内外の機関投資家)の皆様へ公平に開示しています。また、アナリストや機関投資家向けのスモールミーティングの開催や証券会社が主催する国内外カンファレンスへの参加、海外投資家を直接訪問しての面談に加えて、個人投資家向け説明会も原則として年1回以上実施するなど、株主層の多様化に努めています。
ⅳ) 株主との対話において把握された意見・懸念やアナリストレポートについては、コーポレート部門統括役員およびIR・サステナビリティ推進部管掌役員が定期的に取締役会へ報告し、社外取締役も含め活発に議論を行っています。
ⅴ) グループCEO、グループCOOをはじめとする取締役、執行役およびIR・サステナビリティ推進部の関係者は、インサイダー情報の管理について十分な知識を有しています。また、原則として各四半決算期末日の翌日から決算発表日までを沈黙期間としており、決算・業績見通しに関する投資家等との面談の設定は行っておりません。なお、インサイダー情報の管理を含めた適時適切な情報発信については、CFOおよびグローバルジェネラルカウンセル、コンプライアンス、内部監査を担当する役員で構成されるディスクロージャー・コミッティが必要な対応を行っています。
【原則5-1-3 株主との建設的な対話に関する方針】
・毎年、外部機関による調査を行うことで実質株主の把握を行い、その分析を活用して、国内外の実質株主と直接対話を行っています。
<直前事業年度における経営陣等と株主との対話の実施状況等>
ⅰ) 2025年3月期、株主との対話は、グループCEOを筆頭にグループCOO、社外取締役、コーポレート部門統括役員、IR・サステナビリティ推進部管掌役員、その他の執行役ならびにIR・サステナビリティ推進部が担当しました。また、当社では日本(東京)と米国(ニューヨーク)の2箇所に拠点を設けており、主には前者が日本・アジア、後者が欧州・米国の株主との対話の窓口を務めています。1998年よりニューヨーク証券取引所にも株式を上場(証券コード:IX)するなど、早くから海外投資家との対話に取り組んできた結果、2025年3月末時点における「外国法人等」の株式保有比率は45.3%を占め、当社株式の売買主体として重要な役割を果たしています。また、決算短信や決算説明会の資料、各種リリースについては、上記【原則5-1-2】ⅲ)に記載の通り、日本語での開示に加えて英語での開示も行っています。
ⅱ) 当社では、証券会社のアナリストおよび国内外の多様な投資スタイルの機関投資家の様々な担当者(ファンドマネージャー、アナリスト、ESG担当、議決権行使担当)と四半期ごとに対話を行っています。2025年3月期の面談件数は約600件でした。
ⅲ) 対話の主なテーマは、成長戦略、中長期的な業績見通しとその前提としてのマクロ環境認識、事業毎の課題、足元の決算内容、株主還元等の資本政策、コーポレート・ガバナンス体制、サステナビリティ推進、新たな開示への要望など、多岐にわたっています。
ⅳ) 株主との対話において把握された株主からの意見・懸念は、コーポレート部門統括役員およびIR・サステナビリティ推進部管掌役員が定期的に取締役会へ報告し、社外取締役も含め活発に議論を行っています。取締役会や業務執行における討議では、投資家からのフィードバックをもとに株価や資本コストを意識した分析を心がけ、中長期にわたり持続的な企業価値向上につながる事項に取り組んでいます。
ⅴ) 対話やその後のフィードバックを踏まえて、新たな開示への要望に関して2024年3月期、2025年3月期に対応した主な事項は以下の通りです。
① 当社の「売却益の予見可能性」に関する投資家の要望を踏まえ、2024年3月期第2四半期の決算説明会資料より、実行済および検討中の新規投資・キャピタルゲインの金額を開示し、2024年3月期第4四半期の決算説明会資料では、新規投資に伴うキャッシュ・アウト、資産売却に伴うキャッシュ・インの金額を開示しました。
② セグメント情報を補完する開示の要望を踏まえ、2024年3月期第4四半期の決算説明会資料より、セグメント利益の情報を事業特性に合わせて「金融・事業・投資」に組み替えた「ポートフォリオの3分類」の実績ならびに予想の情報を開示しました。また、2025年3月期第4四半期の決算説明会資料では、全体のROE目標に加え、「ポートフォリオの3分類」での2028年3月期のROE目標も開示しました。
③ 当社のパイプラインは多岐に渡るため、投資実行から収益貢献までに要する時間の予見性に関する要望を踏まえ、2025年3月期第4四半期の決算説明会資料において、パイプラインの「投資金額」と「投資実行から収益貢献に要する時間」をマトリクスで示した図を開示しました。
【原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表】
・事業計画や資本政策の基本的な方針とともに、当期純利益、ROE、株主還元等に関する目標を有価証券報告書等の開示資料に記載しております。また、取締役会において決定された事業ポートフォリオに関する基本的な方針や事業ポートフォリオの見直しの状況、経営資源の配分等についても、決算説明会や投資家面談等で説明しております。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
該当項目に関する説明

・資本コストを意識すると同時に、ROEの向上を図ることで、PBRなど株式価値の市場評価が改善するように努めております。
・資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の概要については、以下の資料で開示しています。
[統合報告書2024]財務戦略と資本政策 P30-31
https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/library/annual_report/AR2024J.pdf
〔2025年3月期 第4四半期 決算説明会資料〕 P19
https://www.orix.co.jp/grp/pdf/company/ir/library/presentation/Presentation_2025_4QJ.pdf
英文開示資料:
[Integrated Report 2024 “Financial Strategy and Capital Policy” (p. 30-31)]
https://www.orix.co.jp/grp/en/pdf/ir/library/annual_report/AR2024E.pdf
[Annual Results Presentation Material 2025/3 (p. 19)]
https://www.orix.co.jp/grp/en/pdf/ir/library/presentation/Presentation_2025_4QE.pdf
【大株主の状況】

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 216,027,500 | 18.95 |
株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 95,409,200 | 8.37 |
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人名 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 34,640,229 | 3.03 |
CITIBANK, N.A.-NY, AS DEPOSITARY BANK FOR DEPOSITARY SHARE HOLDERS(常任代理人名 シティバンク、エヌ・エイ東京支店 カストディ業務部) | 25,447,942 | 2.23 |
STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234(常任代理人名 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 23,537,300 | 2.06 |
SMBC日興証券株式会社 | 18,997,571 | 1.66 |
JPモルガン証券株式会社 | 15,712,075 | 1.37 |
BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT(常任代理人名 株式会社三菱UFJ銀行) | 15,590,926 | 1.36 |
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人名 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 15,431,469 | 1.35 |
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人名 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 11,674,908 | 1.02 |
3.企業属性
東京 プライム |
3月 |
その他金融業 |
1000人以上 |
1兆円以上 |
300社以上 |
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
(1)グループ経営に関する考え方及び方針
・当社の連結子会社のうち、上場子会社は株式会社ユビテック(東証スタンダード)の1社です。当社は当該上場子会社に関しては、独立性を尊重し、その独創的な発想を生かした企業活動の増大に期待するとともに、当社のグループ会社の一員として営業活動を行うことで、当該上場子会社が強みを持つIoT技術・AI技術を活用したサービス(顧客の経営資源活用における最適化および収益改善の実現)について、当社の有する営業基盤を駆使した効率的な営業が可能になると考えています。特に、当社の完全子会社であるオリックス自動車株式会社との相互理解に基づく共同の商品開発等が可能になることで、オリックス自動車株式会社のサービス向上につながるのみならず、当該上場子会社のIoT技術・AI技術の向上につながるというシナジー効果があります。
・当社はグループ内部統制システムを構築し運用しており、グループにとっての重大なリスク等については、当該上場子会社から事前の報告を求める体制を整備しています。また、当社における開示義務等に対応するため、当社の適時開示に影響を与える事項、当社連結財務諸表に重要な影響を与える事項などに限定して、当該上場子会社に当社への事前報告を求めています。
(2)(1)を踏まえた上場子会社を有する意義
・当社と当該上場子会社は主たる業務領域が異なること等から、当該上場子会社が当社から独立性を保ちつつ独自の判断で企業経営を行うこと、ならびに重要な経営資源である優秀な人材を広く獲得し、当該人材のモチベーションを高めることが当該上場子会社の企業価値向上につながり、オリックスグループ全体の競争優位性向上に寄与することから、当該上場子会社の上場を維持する必要があると当社は考えています。
(3)上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
・役員の選解任議案の決定および議決権行使に当たっては、後述のシナジー効果が最大限発揮できる内容になっていることや、社外役員の登用により少数株主保護の観点に配慮されていることを事前に確認している他、当該上場子会社は、当社のグループガバナンスの諸規則にもとづき当該上場子会社において法令遵守を徹底させる「コンプライアンス基本規程」および「コンプライアンス・マニュアル」を定めています。これによりコンプライアンス意識強化を図り、当該上場子会社の内部体制の充実を図っています。グループ間取引については法令に従い適切に行われるよう管理を行い、不公正な取引が発生することを防止しています。
・当該上場子会社の取締役会の構成員6名のうち4名は親会社である当社から派遣しておりますが、当社と当該上場子会社のシナジーの最大化に資する目的に基づいた人選となっております。また、2名の独立取締役を選任するとともに、監査役会の構成員3名のうち2名を独立監査役とすることで、社外的観点からの監督または監査、および助言・提言等が実施される体制としており、これにより取締役会の意思決定および業務執行の妥当性・適正性を確保しております。以上から、当該上場子会社の経営判断の最終意思決定機関である取締役会は妥当・適正に運営されており、上場会社のガバナンスの基本である「株主の平等性」を確保しています。
(4)上場子会社との間で、(1)として記載されるべき内容に関連した契約を締結している場合はその内容
・ 当該上場子会社との間において、該当する契約はございません。
Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
【取締役関係】
員数の上限を定めていない |
1 年 |
会長(社長を兼任している場合を除く) |
11名 |
会社との関係(1)

渡辺 博史 | その他 | | | | | | | | | | | |
関根 愛子 *戸籍上の氏名は佐野 愛子です。 | 公認会計士 | | | | | | | | | | | |
程 近智 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
柳川 範之 | 学者 | | | | | | | | | | | |
柚木 真美 *戸籍上の氏名は加藤 真美です。 | 公認会計士 | | | | | | | | | | | |
関 美和 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
a | 上場会社又はその子会社の業務執行者 |
b | 上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役 |
c | 上場会社の兄弟会社の業務執行者 |
d | 上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者 |
e | 上場会社の主要な取引先又はその業務執行者 |
f | 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家 |
g | 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者) |
h | 上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ) |
i | 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ) |
j | 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ) |
k | その他 |
会社との関係(2)
渡辺 博史 | ○ | ○ | | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 公益財団法人国際通貨研究所理事長(2025年6月退任予定)
| 同氏は、財務省の要職および株式会社国際協力銀行代表取締役総裁等を歴任し、現在は公益財団法人国際通貨研究所理事長を務めるなど、国内外の金融および経済の専門家としての豊富な経験と深い知見、企業経営における幅広い経験と知見を有しています。取締役会、指名委員会、および報酬委員会の審議においては、当社の経営における重要な事項に関し、国内外の金融および経済に関する専門的な観点から、積極的な意見・提言等を行っています。また、2025年6月より指名委員会の議長を務めます。なお、当社の社外取締役は2020年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。 |
関根 愛子 *戸籍上の氏名は佐野 愛子です。 | | | ○ | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 早稲田大学商学学術院教授 国際評価基準審議会評議員 日本公認会計士協会相談役 株式会社IHI監査役(社外) 日本製鉄株式会社取締役(社外)
| 同氏は、財務会計に関する国内外の政府、機関の審議委員や、PwCあらた監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)代表社員、日本公認会計士協会会長等を歴任するなど、会計の専門家としての深い知見を有しています。現在は、監査委員会の議長として、内部監査部門から定期的な報告を受けるとともに、当社の内部統制システムの実効性についての審議を主導的に行うなど、積極的な意見・提言等を行っています。当社の社外取締役は2020年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。 |
程 近智 | ○ | ○ | | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 株式会社三井住友銀行取締役(社外) | 同氏は、アクセンチュア株式会社代表取締役社長を務め、企業経営およびデジタルビジネスにおける幅広い経験と知見を有しています。取締役会、報酬委員会の審議においては、当社の経営における重要な事項に関し、企業経営およびデジタルビジネスに関する専門的な観点から、積極的な意見・提言等を行っています。また、2025年6月より報酬委員会の議長を務めます。なお、当社の社外取締役は2021年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。 |
柳川 範之 | ○ | | | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 東京大学大学院経済学研究科教授
| 同氏は、現在、東京大学大学院経済学研究科教授を務めるとともに金融経済に関する政府、機関の審議委員を務めるなど、金融契約、法と経済学を専門とする金融経済に関する専門家として深い知見を有しています。取締役会の審議においては、深い学識に基づく企業戦略に関する専門的な観点から、積極的な意見・提言等Eを行っています。当社の社外取締役は2022年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。 |
柚木 真美 *戸籍上の氏名は加藤 真美です。 | | | ○ | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 金融庁金融機能強化審査会委員 一橋大学大学院非常勤講師 公認会計士柚木真美事務所代表 中外製薬株式会社監査役(社外) 株式会社大和証券グループ本社取締役(社外)
| 同氏は、あらた監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)代表社員、PwCあらた有限責任監査法人(現 PwC Japan有限責任監査法人)製造・流通・サービス部門担当執行役常務を歴任し、財務会計および監査の専門家としての深い知見を有しています。当社の社外取締役は2025年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。
|
関 美和 | | ○ | ○ | ○ | 同氏は、当社の指名委員会が定める「独立性を有する取締役の要件」(後記【独立役員関係】をご参照ください。)を満たしており、一般株主との利益相反が生じるおそれのないことから、取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定し、届け出ています。 (兼任状況) 大和ハウス工業株式会社取締役(社外) MPower Partners Fund L.P.ゼネラルパートナー ネクセラファーマ株式会社取締役(社外)
| 同氏は、外資系金融機関で日本責任者を務め、現在はESGを重視した投資ファンドのゼネラル・パートナーを務めており、金融、事業投資、ESGにおける幅広い経験と知見を有しています。当社の社外取締役は2025年6月より務めています。指名委員会は、同氏は豊富な知識や経験等を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たすことが期待できると判断しています。 |
各委員会の委員構成及び議長の属性
|
3 | 0 | 0 | 3 | 社外取締役 |
3 | 0 | 0 | 3 | 社外取締役 |
3 | 0 | 0 | 3 | 社外取締役 |
兼任状況

井上 亮 | あり | あり | × | × | なし |
髙橋 英丈 | あり | あり | × | × | なし |
松﨑 悟 | なし | あり | × | × | なし |
スタン・コヤナギ | なし | あり | × | × | なし |
三上 康章 | なし | あり | × | × | なし |
有田 英司 | なし | なし | × | × | なし |
三宅 誠一 | なし | なし | × | × | なし |
高橋 豊典 | なし | なし | × | × | なし |
小寺 徹也 | なし | なし | × | × | なし |
影浦 智子 *戸籍上の氏名は神田 智子です。 | なし | なし | × | × | なし |
渡辺 展希 | なし | なし | × | × | なし |
井戸 洋行 | なし | なし | × | × | なし |
德間 隆二郎 | なし | なし | × | × | なし |
李 浩 | なし | なし | × | × | なし |
仲村 郁夫 | なし | なし | × | × | なし |
石原 知彦 | なし | なし | × | × | なし |
大塚 隆司 | なし | なし | × | × | なし |
馬殿 太郎 | なし | なし | × | × | なし |
トニー・アン *本名は安東熙です | なし | なし | × | × | なし |
佐藤 厚範 | なし | なし | × | × | なし |
松岡 芳晃 | なし | なし | × | × | なし |
北川 慶 | なし | なし | × | × | なし |
当該取締役及び使用人の執行役からの独立性に関する事項
監査委員会の職務を補助するため、監査委員会事務局(計4名)を置き、監査委員会の運営全般を補佐する他、監査委員会の指示に基づいて監査委員会が行う監査の補助業務に従事します。なお、監査委員会事務局のスタッフは、監査委員会が行う監査の補助業務に必要とされる専門性を確保するため、全員、内部監査部門に所属する使用人との兼務としており、当該スタッフの任命、評価、異動、懲戒は、監査委員会の同意を得てこれを行います。
監査委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況
監査委員会は、監査の実効性を確保するため以下のとおり会計監査人、内部監査部門、内部統制関連部門と相互に連携します。なお、当社は有限責任あずさ監査法人との間で監査契約を締結し、会計監査および内部統制監査を受けています。
・監査委員会は、内部監査部門から年度監査計画、グループの監査活動状況および内部監査部門による財務報告に関わる内部統制評価の状況・評価結果等について定期的に報告を受け、業務執行上の問題点の確認を行い、適宜意見交換を行っています。また、監査委員会は、必要に応じて内部監査部門に対し調査を要請することができます。
・監査委員会は、内部監査部門から内部統制システムおよびその運用状況について定期的に報告を受け、適宜意見交換を行っています。
・監査委員会は、会計監査人から監査計画および、会計監査人が実施する会計監査および内部統制監査の状況・結果について報告を受け、会計監査人の監査意見および提言事項を聴取・検討します。また、監査上の主要な検討事項について会計監査人と意見交換を行っています。
・内部監査部門は、財務報告にかかるリスク認識について、会計監査人と必要に応じて意見交換を行い、監督機能の有効性、効率性を高めるために連携の強化に努めています。
・内部統制関連部門は、内部監査部門や会計監査人に対し、必要に応じて監査に必要な情報を提供しています。
その他独立役員に関する事項
(1) 独立役員の状況
現在在任中のすべての社外取締役は、当社の指名委員会において定めた「独立性を有する取締役の要件」を満たしています。また、当社は、これらの社外取締役全員を、東京証券取引所が一般株主保護のため確保することを義務づけている独立役員に指定しています。
社外取締役が執行役等(業務執行取締役を含む。)を務める会社は、当社の主要な取引先ではなく、また、当社は、これらの者への高額な寄付等の重要な利害関係はありません。なお、「主要な取引先」、「高額」と見なす金額基準については、下記の「独立性を有する取締役の要件」に定めています。
<独立性を有する取締役の要件>
ⅰ) 現在および過去1年間において、オリックスグループの主要な取引先*または主要な取引先の執行役等もしくは使用人に該当しないこと。
* 「主要な取引先」とは、直近事業年度およびこれに先行する3事業年度のいずれかの事業年度において、その者とオリックスグループとの取引額が、オリックスグループまたはその者のいずれかの連結総売上高(オリックスグループの場合は連結営業収益)の2%または100万米ドルに相当する金額のいずれか大きい額以上である者をいう。
ⅱ) 直近事業年度およびこれに先行する3事業年度のいずれにおいても、オリックスグループから、取締役としての報酬以外に高額(年間10百万円以上)の報酬を直接受け取っている者でないこと。また、現在および過去1年間において、コンサルタント、会計専門家、法律専門家として所属する法人等がオリックスグループから、高額(連結営業収益(または連結総売上高)の2%または100万米ドルに相当する金額のいずれか大きい額以上)の報酬を受け取っていないこと。
ⅲ) 現在、当社の大株主(発行済株式総数の10%以上を保有する株主)、またはその利益を代表する者でないこと。
ⅳ) 直近事業年度およびこれに先行する3事業年度のいずれにおいても、当社との間で、取締役の相互兼任*の関係がある会社の執行役等に該当しないこと。
* 「取締役の相互兼任」とは、本人が執行役等として所属する会社において、当社または子会社の執行役等が当該会社の取締役に就任している場合において、本人が当社の社外取締役に就任する場合を指す。
ⅴ) オリックスグループから高額(過去3事業年度の平均で年間10百万円以上)の寄付または助成を受けている組織(公益社団法人、公益財団法人、非営利法人等)の理事(業務執行に当たる者に限る。)その他の業務執行者(当該組織の業務を執行する役員、社員または使用人をいう。)に該当しないこと。
ⅵ) 直近事業年度およびこれに先行する3事業年度のいずれにおいても、オリックスグループの会計監査人または会計参与である公認会計士(もしくは税理士)または監査法人(もしくは税理士法人)の社員、パートナーまたは従業員であって、オリックスグループの監査業務を実際に担当(ただし補助的関与は除く。)していた者に該当しないこと。
ⅶ) その親族*に、以下に該当する者がいないこと。
・過去3年間においてオリックスグループの執行役等または執行役員等の重要な使用人であった者。
・上記ⅰ)からⅲ)、ⅴ)およびⅵ)の各要件に該当する者。ただし、ⅰ)については、使用人の場合には執行役員である者に限り、ⅱ)の第二文については、当該法人等の社員またはパートナーである者に限り、ⅵ)については執行役等またはオリックスグループの監査を直接担当する使用人に限る。
* 「親族」とは、配偶者、二親等以内の血族・姻族、またはそれ以外の親族で当該取締役と同居している者をいう。
ⅷ) その他、取締役としての職務を執行する上で重大な利益相反を生じさせるような事項または判断に影響を及ぼすおそれのあるような利害関係がないこと。
(2) 独立社外取締役の有効な活用に関する取組み方針
当社は、取締役会に一定数以上の独立した社外取締役を招聘し、取締役会ならびに三委員会を運営することが、業務執行の監督機能の有効性を高めるために必要だと考えています。また、様々な事業を国内外で展開している当社においては、多様な知識と経験を備えた社外取締役を招聘することは、取締役会および三委員会の議論の多角化、活性化にも繋がると考えています。
(3) 社外取締役の主な活動状況(2025年3月期開催の取締役会および三委員会の出席の状況ならびに発言の状況)
・渡辺博史氏は、2025年3月期に開催された取締役会(全8回)、指名委員会(全6回)、および報酬委員会(全5回)のいずれも全会に出席し、国内外の金融および経済に関する豊富かつ専門的な知見を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たしました。取締役会では主に金融・経済や企業経営に関する専門的な観点から積極的な意見・提言を行いました。また、報酬委員会では議長として、中長期インセンティブ機能を高めるための役員報酬体系ならびに報酬水準の審議を主導的に行いました。
・関根愛子氏は、2025年3月期に開催された取締役会(全8回)、指名委員会(全6回)および監査委員会(全14回)のいずれも全会に出席し、会計の専門家として、豊富かつ専門的な知見を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たしました。取締役会では主に会計・財務に関する専門的な観点から積極的な意見・提言を行いました。また、監査委員会では議長として、内部監査部門から定期的な報告を受けるとともに、経営幹部との面談を実施する等、当社の内部統制システムの実効性についての審議を主導的に行いました。
・程近智氏は、2025年3月期に開催された取締役会(全8回)、報酬委員会(全5回)および監査委員会(全14回)のいずれも全会に出席し、企業経営およびデジタルビジネスに関する豊富かつ専門的な知見を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たしました。取締役会では主にデジタルビジネスに関する専門的な観点および豊富な経験に基づく経営者の視点から積極的な意見・提言を行いました。また、監査委員会では企業経営を取り巻く国内外の環境変化等の多様な見地より内部統制システムの実効性についての審議に貢献しました。
・柳川範之氏は、2025年3月期に開催された取締役会(全8回)および監査委員会(全14回)のいずれも全会に出席し、企業経営を取り巻く国内外の金融経済に関する豊富かつ専門的な知見を生かし、独立した客観的な立場から、当社の経営に対する実効性の高い監督等に十分な役割を果たしました。取締役会では深い学識に基づく企業戦略に関する専門的な観点から積極的な意見・提言を行いました。また、監査委員会では経済・金融政策の専門家としての多様な見地より内部統制システムの実効性についての審議に貢献しました。
【インセンティブ関係】
業績連動報酬制度の導入、ストックオプション制度の導入、その他 |
該当項目に関する補足説明
当社では、業績連動型報酬制度、ストックオプション制度に加え、株式報酬制度を導入しています。なお、2010年3月期以降、ストックオプション
としての新株予約権の付与はありません。業績連動型報酬制度および株式報酬制度の内容については、「取締役および執行役の報酬の決定に関する方針」
(本項【取締役・執行役報酬関係】報酬の額又はその算定方法決定方針の開示内容)に記載しています。
社内取締役、社外取締役、執行役、従業員、子会社の取締役、子会社の監査役、子会社の従業員 |
該当項目に関する補足説明
当社および当社子会社ならびに当社関連会社等資本関係のある会社の取締役、執行役、監査役および使用人の業績向上に対する意欲や
士気を一層高めることを目的としています。なお、2010年3月期以降、ストックオプションとしての新株予約権の付与はありません。
該当項目に関する補足説明

・2025年3月期において、報酬等の総額が1億円以上である者は、有価証券報告書に記載しており、代表執行役会長井上亮、代表執行役社長髙橋英丈、執行役副社長松﨑悟、専務執行役スタン・コヤナギ、専務執行役三上康章、常務執行役有田英司、常務執行役三宅誠一の7名です。その内容は以下のとおりです。
井上 亮 :報酬等の総額417百万円 (固定報酬126百万円、業績連動型報酬113百万円、株式報酬177百万円)
髙橋 英丈:報酬等の総額164百万円 (固定報酬50百万円、業績連動型報酬43百万円、株式報酬71百万円)
松﨑 悟 :報酬等の総額158百万円(固定報酬44百万円、業績連動型報酬52百万円、株式報酬61百万円)
スタン・コヤナギ:報酬等の総額314百万円(固定報酬104百万円(内、ORIX Corporation USA: 91百万円)、業績連動型報酬208百万円(内、ORIX Corporation USA 208百万円))
三上 康章:報酬等の総額133百万円 (固定報酬40百万円、業績連動型報酬36百万円、株式報酬56百万円)
有田 英司:報酬等の総額102百万円(固定報酬29百万円、業績連動型報酬31百万円、株式報酬41百万円)
三宅 誠一:報酬等の総額113百万円(固定報酬29百万円、業績連動型報酬42百万円、株式報酬41百万円)
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
(1) 役員報酬の内容(2025年3月期)
2025年3月期における状況は以下のとおりです。
・固定報酬として、社外取締役6名に対し110百万円、執行役27名(取締役を兼務する者を含む※)に対し676百万円を支給しました。
・業績連動型報酬として、執行役27名(取締役を兼務する者を含む※)に対し653百万円を支給しました。
・上記の業績連動型報酬(年次賞与)に係る指標の目標および実績については以下のとおりです。
ⅰ) 全社業績指標
当社の中期的な経営目標達成に向けて報酬委員会が定める連結当期純利益に係る年間成長率のマイルストーンを目標としており、その目標達成度については、90%でした。
ⅱ) 部門業績指標
全社業績目標を基礎として各担当部門の業績目標を定めており、執行役27名における各担当部門業績の目標達成度(定性面も勘案した総合評価)は、0%~200%(中央値は100%)でした。
・株式報酬として、2025年3月期に当期分として付与されることが確定したポイント数に信託が当社株式を取得した際の時価(1株あたり2,248.39円)を乗じた支給額は、社外取締役6名に対し26百万円、執行役27名に対し935百万円です。当期に実際に支給した株式報酬の総額は、上記金額に含まれておらず、当期中に退任した執行役1名に対し408百万円を支給しました。
・当期中、新任執行役2名、退任執行役(取締役と執行役の兼務者を含む)4名の異動があり、当期末時点の取締役の人数は11名(社外取締役6名)、執行役の人数は23名(取締役と執行役の兼務者を含む)でした。
※ 当社は執行役を兼務する取締役に対しては取締役としての報酬は支給していないため、取締役と執行役の兼務者6名の報酬は、執行役に含めて記載しています。
(2) 取締役および執行役の報酬の決定に関する方針
・オリックスグループは、中長期的な株主価値の増大を経営目標としています。また、取締役および執行役の一人ひとりが確実に職務を執行するとともに、オリックスグループ全体の継続的な成長を図っていくために、チームプレーが重要であると考えています。
・報酬委員会は、この経営目標を達成するために、取締役および執行役は当期の業績のみならず、中長期的な成果をも重視すべきであると考えています。したがって、取締役および執行役の報酬体系ならびに報酬水準を決定するにあたって、これらのことを勘案し、報酬がインセンティブとして有効に機能することを基本方針としています。
・その基本方針を踏まえた上で、取締役と執行役の役割に応じて2025年6月25日開催の報酬委員会決議に基づき、下記の報酬方針を設定しています。
ⅰ) 取締役に対する報酬方針
・取締役(執行役を兼務しない者)の報酬については、取締役の主な職務である執行役等の職務執行の監督および監視機能を維持するために有効な構成として、固定報酬および株式報酬(※1)とします。また、取締役の報酬は第三者の報酬調査機関からの調査結果をもとに、取締役の果たすべき役割に応じた、競争力のある報酬水準を維持しています。
・固定報酬は、原則一定額とし、各委員会の議長および委員には職務に対する報酬を加算します。
・中長期的な成果を反映する報酬としての株式報酬は、在任期間中に毎年一定のポイント(固定数)を付与し、退任時に累積ポイントに応じて当社株式を支給します。
ⅱ) 執行役に対する報酬方針
・執行役(取締役を兼務する者を含む)の報酬については、執行役の主な職務である業務執行機能を維持し、業績に対する連動性を持たせた構成(※2)として、固定報酬、業績連動型報酬(年次賞与)および株式報酬とします。その構成比率は1:1:1とすることを基本方針とします。
・また、執行役の報酬は、第三者の報酬調査機関からの調査結果をもとに、執行役に対して有効なインセンティブとして機能するよう、競争力のある報酬水準を維持しています。
・固定報酬は、役位別の一定額を基準として、役割に応じて決定します。
・当期の業績に連動する業績連動型報酬(年次賞与)は、連結当期純利益に係る年間成長率の目標達成度を全社業績指標とし、役位別の基準額の50%に対し0%から200%の範囲で変動します。同時に、執行役ごとに、その担当部門業績の目標達成度(※3)を部門業績指標とし、役位別の基準額の50%に対し0%から300%の範囲で変動します。なお、代表執行役については、連結当期純利益に係る年間成長率の目標達成度のみを業績指標とし、基準額に対し0%から200%の範囲で変動します。これらの業績指標は当社の中期的な経営目標を踏まえて選定しています。
また、上記に加え、常務以上の執行役については、オリックスグループのESG関連の「重要目標」の進捗状況を指標とし、役位別の基準額に対し0%から30%の範囲の額を加算・減算します。なお、予定通り進捗した場合の支給率は0%です。
・中長期的な成果を反映する報酬としての株式報酬は、役位別に一定のポイント(固定数)を付与し、退任時に累積ポイントに応じて当社株式を支給します。
※1 株式報酬とは、取締役および執行役の在任中に毎年ポイント(固定数)を付与し、役員を退任する時に、累積ポイントに応じた当社株式を信託を通じて交付する制度です。付与されるポイントは報酬委員会で定められたガイドラインに沿って決められます。なお、報酬委員会ではこの制度により交付した株式を保有しなくてはならない期間について定めていません。取締役および執行役在任期間中において会社に損害が及ぶような重大な不適切行為があったと判断される場合には、報酬委員会は株式報酬の支給を制限することがあります。
※2 海外子会社を拠点とする執行役および高度な専門性等を有する執行役の報酬については、現地における報酬体系および報酬水準ならびに専門性等を鑑み、個別に審議を行い決定しています。
※3 業績連動型報酬(年次賞与)における執行役ごとの担当部門業績の目標達成度については、担当部門の当期業績に係る年間成長率を中心に、定性面(目標の難易度、業績の内容、将来への布石、ESGへの取組状況等)を勘案した総合評価により決定します。
(3) 報酬クローバックポリシー
・当社は、ニューヨーク証券取引所上場規則に基づく「報酬クローバックポリシー」を定めています。本ポリシーに基づき、財務報告要件の重大な違反に起因する財務諸表修正再表示が求められる場合、誤った財務諸表に基づき執行役が本来の支給額より過大に受領した業績連動型報酬(年次賞与)の回収ができることとしています。
【社外取締役のサポート体制】
・取締役会と各委員会の円滑な運営を確保するため、運営を担う専属機関として取締役会事務局を設置しています。取締役会事務局は、取締役会事務局担当役員の管掌のもと、関連部門である経営計画部門、人事部門、法務部門、監査部門の責任者およびスタッフにより構成されています。各事務局スタッフは、事前に議事事項を説明するなど、社外取締役が各機関の会議において内容を踏まえた活発かつ実質的な審議を行えるよう補佐しています。
・監査委員会の職務を補助するため、監査委員会事務局を設置しています。監査委員会事務局は、内部統制関連部門を管掌する執行役による報告会や内部監査部門との定期的な連携の実施、事業所や運営施設等の視察などを通じて、社外取締役である監査委員がオリックスグループの事業への理解を深めるための活動を行っています。
・また、任意の報告会を開催し、各事業の現状、事業戦略、プロジェクトの進捗状況等を報告し、社外取締役による監督に必要な情報の共有を図っています。
・執行役および使用人は会計、会計の内部統制および監査に関係する事項、ならびに当社の取締役、執行役およびグループ執行役員に関係する事項については、監査委員会または監査委員会において選定された監査委員に対して、内部通報・相談できるものとしています。監査委員会または監査委員会において選定された監査委員は、受理した通報・相談について、グループコンプライアンス部管掌役員または他のグループ役職員へ、必要に応じて調査指示を出すことができるものとしています。
・また、内部監査部門の管掌役員がオリックスグループにおける重要な会議に出席し、監査活動に必要な情報を適時適確に監査委員会に報告することで、監査委員会の情報収集をサポートします。その他、監査委員会は、その職務を執行するために必要な外部の専門家を利用できることとしています。
元代表取締役社長等である相談役・顧問等の氏名等
宮内 義彦 | シニア・チェアマン | 財界活動等対外活動 | 非常勤、報酬有り | 2014/06/24 | 1年 |
その他の事項
1.当社は必要な場合に相談役・顧問等を任命できることとしており、主にオリックスグループにとって重要な対外活動等を担っています。なお、元代表取締役社長等である相談役・顧問等は如何なる当社意思決定を行う会議体へも出席しておらず、当社の業務執行には関与していません。
2.上記相談役・顧問等の報酬を含む待遇は、報酬委員会での審議を経て取締役会で決定した規定に基づき年間30百万円を上限とし、決定しています。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)

(1) 現状の体制の概要
当社は、指名委員会等設置会社制度を採用(執行と監督の分離)し、取締役会、三委員会(指名委員会、監査委員会、報酬委員会)を設置し、健全かつ透明性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
〔当社のコーポレート・ガバナンス体制の特徴〕
・指名委員会等設置会社制度を採用(執行と監督の分離)
・指名、監査、報酬の三委員会をすべて社外取締役で構成
・すべての社外取締役が当社の「独立性を有する取締役の要件」を充足
・すべての社外取締役が各分野において高い専門性を保有
【巻末:添付資料】参考資料「模式図」をご参照ください。
詳細は、当社ホームページ(コーポレート・ガバナンス)および有価証券報告書(第4 4.コーポレート・ガバナンスの状況等)の記載をご参照ください。
(2) 取締役会
取締役会は、経営方針および内部統制システムの基本方針等の法令、定款上執行役に委任できない事項および取締役会規則に定める重要な事項の決定ならびに執行役等の職務執行の監督を行います。取締役会が決定する事項を除き業務執行の決定を代表執行役(グループCEOおよびグループCOO)に委任し、意思決定と業務執行の効率化、迅速化を図っています。取締役会が行う職務執行の監督については、自らが決定した基本方針等について定期的にチェックするとともに、執行役および各委員会からその職務の執行状況について報告を受け、また、監督に必要な情報収集を行い、それらの情報を踏まえた業務執行の適切性について監督します。
2025年3月期に取締役会は合計8回開催されました(※)。これらの取締役会における取締役の出席率は100%でした。(2025年3月末時点、構成員 11名:社外取締役6名、社内取締役5名、議長:社内取締役)
※この他に、会社法第370条にもとづく書面によるみなし決議を1回行っております。
取締役会は以下メンバーで構成し、2025年3月期における各取締役の出席状況は以下のとおりです。
井上 亮(2025年3月期:全会出席)
松﨑 悟(2025年3月期:全会出席)
スタン・コヤナギ(2025年3月期:全会出席)
三上 康章 (2025年3月期:全会出席)
髙橋 英丈(2024年6月より:全会出席)
マイケル・クスマノ(2025年3月期:全会出席、2025年6月退任)
秋山 咲恵(2025年3月期:全会出席、2025年6月退任)
渡辺 博史(2025年3月期:全会出席)
関根 愛子(2025年3月期:全会出席)
程 近智(2025年3月期:全会出席)
柳川 範之(2025年3月期:全会出席)
柚木 真美(2025年6月より取締役を務めます)
関 美和(2025年6月より取締役を務めます)
2025年3月期において、取締役会では、株主総会に提出する議案の決定、経営の基本方針の決定、執行役の選任、業務執行の決定に係る代表執行役への委任、取締役会の実効性評価、執行役および各委員会からの報告に基づく執行役等の職務執行の監督等を実施しました。
<取締役会の構成、規模に関する考え方>
取締役会は、社外取締役も含め、多様な知識や経験をもつ取締役で構成し、効果的・効率的な議論を妨げない適切な員数を維持する方針です。
取締役候補者の選定については、議長および全委員が独立社外取締役で構成する指名委員会において、指名委員会が定める取締役候補者選任基準に照らしたうえ、決議しております。全ての取締役について、当社の幅広い事業領域のうち、特に期待される事業領域や経営戦略に見合ったスキルの保有状況を一覧化したスキルマトリクスを作成し、取締役の選任に関する方針・手続きと併せて、株主総会参考書類において開示しております。なお、社外取締役6名のうち、3名は他社での経営経験を有する人材であり、各社外取締役は、それぞれのバックグラウンドに応じた専門性を有しております。
当社の取締役会総数11名のうち、女性は3名(女性取締役比率27.2%)、海外籍は1名(海外籍取締役比率9.0%)です。また、2023年6月の株主総会までに取締役会の社外取締役比率を過半数とすること、2030年3月期までに取締役会における女性取締役比率を30%以上とすることをESG関連の「重要目標」の1つとして掲げています。なお、2025年6月末時点の取締役会における社外取締役比率は54.5%(11名中6名)であり、過半数を超える構成とし、社外取締役比率についての目標を達成しております。
(ご参照:「第62回定時株主総会招集ご通知」の参考書類(決議事項)
https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/shareholder_meeting/)
(3) 三委員会 (指名委員会、監査委員会、報酬委員会)
ⅰ) 指名委員会
(3名:社外取締役3名、議長 : 社外取締役)
2025年3月期に指名委員会は合計6回開催されました。これらの指名委員会における委員の出席率は100%でした。
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定します。取締役の選任および解任は、株主総会決議によって行われます。また、会社法に基づく権限ではありませんが、指名委員会は取締役会で決議される執行役の選任および解任に関する議案についても審議しています。
2025年3月期において、指名委員会では、株主総会に提出する取締役の選任に関する議案内容の決定、各委員会を組織する取締役の選定の審議、執行役、グループ執行役員の選任と職務の分掌変更についての審議、代表執行役・グループCOOの選定についての審議、サクセッションプランについての審議、社外取締役候補者の検討についての審議等を行いました。また、これらの主な検討内容について、指名委員会の開催に加え、定期的な会議を開催し検討を行いました。
なお、指名委員会では、取締役会が全体としての知識・経験・能力のバランスや多様性が確保された構成となるよう、取締役候補者を決定するに際して、下記のとおり基準を定め、指名委員会における取締役候補者の選任を適切に行うことができるようにしています。また、執行役の選任において、指名委員会では、執行役候補者の個々の経験や知見を確認し、社内に限らず、当社の新たな事業展開や業況に応じ適切に業務執行できる人材であることを審議し、取締役会に上程しています。
(社内取締役)
・オリックスグループの業務に関し、高度の専門知識を有する者
・かつ、経営判断能力および経営執行能力に優れている者
(社外取締役)
・企業経営者として豊富な経験を有する者
・もしくは、経済、経営、法律、会計等の企業経営に関わる専門的な知識を有する者
・もしくは、広く政治、社会、文化、学術等、企業経営を取り巻く事象に深い知見を有する者
ⅱ) 監査委員会
(3名:社外取締役3名、議長 : 社外取締役)
2025年3月期に監査委員会は合計14回開催されました。これらの監査委員会における委員の出席率は100%でした。
監査委員会は、取締役および執行役の職務の執行を監査し、監査報告を作成します。また、会計監査人が公正不偏の態度および独立の立場を保持し、職業的専門家として適切な監査を実施しているか監視および検証し、株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに再任しないことに関する議案の内容を決定します。当社の監査報酬について経理部門の責任者から説明を受け、同意することに加え、会計監査人と同一のネットワークに属している国内外のメンバーファームが当社および連結子会社に対して提供する監査・非監査業務の内容および報酬について、米国企業改革法等に基づき承認します。
2025年3月期において、監査委員会では、監査委員会監査計画(監査の方針・方法・分担・費用の決定)の承認、会計監査人の報酬承認、会計監査人の評価・再任、グループ監査部中期監査方針・年度監査計画の承認、非監査業務等の委託に係る事前承認、代表執行役・執行役による業務執行報告受領、グループ監査部門活動報告受領、内部統制関連部門活動報告受領、決算報告受領、会計監査報告受領を行いました。また、監査委員会での議論の充実、および監査委員相互の連携強化などの目的で、監査計画や監査活動の振り返りや方向性を検討する機会を定期的に設けるとともに、事業所や運営施設等の視察や報告会等を通じてオリックスグループの各事業の現状、事業戦略、プロジェクトの進捗状況等の監査活動に必要な情報の収集を行いました。
ⅲ) 報酬委員会
(3名:社外取締役3名、議長 : 社外取締役)
2025年3月期に報酬委員会は合計5回開催されました。これらの報酬委員会における委員の出席率は100%でした。
報酬委員会は、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容にかかる決定に関する方針、およびそれらの個人別の報酬等の内容を決定します。
2025年3月期において、報酬委員会では、2024年3月期業績連動型報酬(年次賞与)にかかる業績評価および個人別の支給額の決定、2025年3月期役員報酬体系の審議・決定、第三者調査機関の調査結果をもとにした役員報酬水準の審議等を行いました。
【各委員会のメンバー構成】
〔指名委員会〕
(議長)
渡辺 博史(社外取締役) (2025年3月期 : 全会出席)
(委員)
程 近智(社外取締役) (2025年6月より委員を務めます)
柳川 範之(社外取締役) (2025年6月より委員を務めます)
〔監査委員会〕
(議長)
関根 愛子(社外取締役)* (2025年3月期 : 全会出席)
(委員)
柚木 真美(社外取締役)* (2025年6月より委員を務めます)
関 美和(社外取締役) (2025年6月より委員を務めます)
* 監査委員会議長である関根愛子氏および柚木真美氏は、公認会計士の資格を有し、会計の専門家として財務および会計に関する相当程度の知見を有する者です。
〔報酬委員会〕
(議長)
程 近智(社外取締役) (2025年3月期 : 全会出席)
(委員)
渡辺 博史(社外取締役) (2025年3月期 : 全会出席)
関 美和(社外取締役) (2025年6月より委員を務めます)
(4) 社外取締役と締結した責任限定契約に関する事項
当社は、社外取締役との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する趣旨の契約(いわゆる責任限定契約)を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、同法第425条第1項に定める最低責任限度額としています。なお、当該責任限定が認められるのは、当該社外取締役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がない場合に限定しています。
(5) 業務執行に関わる事項
・当社は、指名委員会等設置会社制度を選択し、法令により執行役に委任することができる事項の業務執行の決定については、一部事項を除き、基本的に代表執行役に委任することを取締役会で決議しており、意思決定と業務執行の効率化、迅速化を図っています。
・代表執行役は、各種社内規程の定めるところにより重要な業務執行の決定を、エグゼクティブ・コミッティ等の審議を経て行います。執行役は、取締役会の決定、代表執行役による業務執行の決定および各種社内規程に従って業務を執行します。(執行役は先述Ⅱ-1.【執行役関係】をご参照ください。)
【業務執行に関わる機関】
執行役による重要な意思決定、モニタリングおよび議論、情報共有は、次の機関において行われています。
ⅰ) エグゼクティブ・コミッティ
主に経営上の政策など経営に係る重要事項を審議します。また、審議された案件・事項の内容、重要性等を考慮し、必要に応じて取締役会に報告します。
ⅱ)投・融資委員会
主として一定金額以上の投融資案件など、投資・融資に関する案件を審議します。また、審議された案件の内容、重要性等を考慮し、必要に応じてエグゼクティブ・コミッティで審議し、取締役会に報告します。
ⅲ) 経営情報化委員会
グループ経営における情報化の基本方針・戦略や情報システム導入および維持等に関する重要事項を審議します。
ⅳ)サステナビリティ委員会
サステナビリティ推進に関する重要な事項を審議します。また、審議された案件・事項の内容、重要性等を考慮し、必要に応じて取締役会に報告します。
ⅴ) ディスクロージャー・コミッティ
オリックスグループにおける重要情報の適時適切な情報開示を実現するため、各部門の責任者から未開示の重要情報の報告を受け、その重要情報の適時開示の要否や開示方法など重要情報の開示に関する事項について検討し必要な対応を行います。
ⅵ) 部門戦略会議
各部門の戦略や事業環境の変化等を議論します。
ⅶ) グループ執行役員会
当社の執行役および取締役会の決議によりグループ会社の取締役または執行役員の中から選任されたグループ執行役員で構成され、オリックスグループ全体の業務執行に関わる重要な情報を共有します。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
・当社は、事業内容を事業環境の変化に迅速に対応させるためには、業務執行の機動性が極めて重要であると考えています。また、それぞれの専門分野における知見を有した社外取締役が、独立した立場から、適宜当社の業務執行の適法性および妥当性についての監督を行うことのできるガバナンス体制は、経営の透明性の向上につながると考えています。これらの考えから、取締役会が高い監督機能を有し、かつ三委員会が実効的なガバナンスの重要な役割を担う「指名委員会等設置会社」制度を採用しています。(下記の〔体制強化の歩み〕をご参照ください。)
・さらに、取締役会の内部機関である三委員会(指名・監査・報酬)では、全委員を社外取締役で構成することによって、取締役会による監督機能を業務執行と切り離し、株主との利益相反を回避する体制を構築しています。
・また、すべての社外取締役が指名委員会において定めた客観的かつ具体的な「独立性を有する取締役の要件」を満たしています。
〔体制強化の歩み〕
1997年6月 諮問委員会を設置
1998年6月 執行役員制度の導入
1999年6月 社外取締役制度の導入
2003年6月 委員会等設置会社へ移行
2006年5月 会社法施行に伴い委員会設置会社へ移行
2015年5月 改正会社法施行に伴い指名委員会等設置会社へ名称変更
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況

定時株主総会(2025年6月25日)についての招集通知を法定期日より7日早く、2025年6月3日に発送しています。また、2025年5月27日に東京証券取引所への開示、当社ホームページへの掲載を行っています。 |
株主総会は、集中日を避けることを目指していますが、より多くの株主が参加できるよう、例年収容人数の大きな会場で開催しており、会場の都合や事務日程を考慮して決定しています。 |
パソコン、スマートフォンから株主名簿管理人である三菱UFJ信託銀行株式会社の議決権行使サイトを利用して電磁的に行使することができます。 |
株式会社ICJが運営する議決権電子行使プラットフォームに参加しています。 |
招集通知の発送日前に当社ホームページに招集通知の英語訳を掲載しています。 |
多くの株主の方に株主総会の模様を視聴いただけるように、2021年より株主総会のライブ配信を行っています。また、2022年より事前質問の受付を行っています。 株主総会終了後に遅滞無く、議決結果を当社ホームページに開示しています。また、各議案の議決権の賛否状況を臨時報告書にて、「賛成」「反対」「棄権」別議決権数とともに開示しています。 (ご参照: https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/) |
2.IRに関する活動状況

IRポリシーを定めてホームページ上で公表しています。 (ご参照:https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/policy.html)
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決算発表後、四半期ごとに1回開催しています。この他定期的に投資家ミーティングを開催しています。 | あり |
決算発表後、四半期ごとに1回開催しています。この他定期的に海外にて投資家ミーティングを開催しています。 | あり |
当社ホームページに有価証券報告書、決算短信等のIR資料を掲載しています。 (ご参照: https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/) | |
IR・サステナビリティ推進部(管掌役員:山本 和樹) IRは、日本(東京)と米国(ニューヨーク)の2箇所に拠点を設けており、主には前者が日本・アジア、後者が欧州・米国の株主との対話の窓口を務めています。
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3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況

オリックスのすべての事業活動とそれに関わる全従業員に適用される行動指針、ならびにサステナビリティポリシーにおいて、ステークホルダーの立場の尊重について規定しています。 サステナビリティポリシーに含まれるESG関連の「重要課題」の中で、「環境への影響を緩和するための商品・サービスの提供により、全ての関係者と共同で環境改善を促進する」「社員の多様性を尊重し、柔軟な働き方の推進・キャリア支援、公正な評価報酬制度・健康管理体制の整備を通じて、DE&I(多様性、公平性、包括性)を促進し、社員の働きがいを高める」「顧客満足度を重視した持続可能な商品・サービスの提供を継続する」など、ステークホルダーとの関係についても規定しています。 ご参照: https://www.orix.co.jp/grp/company/about/code_of_conduct/ https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/about/policy.html
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サプライチェーンマネジメント、ならびに環境保全活動を含めた社会貢献活動については当社ホームページをご確認ください。 ご参照: https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/social/index.html
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当社は、サステナビリティポリシーにおいて「すべてのステークホルダーとダイアログなどを通じてコミュニケーションを深め、企業活動における情報の透明性を高めるとともに、ステークホルダーからのフィードバックを企業活動に生かします」と定めています。 また、金融商品取引法関連法令および当社の有価証券を上場している金融商品取引所の定める規則に則って情報開示を行っています。適時・適切・迅速・正確かつ公平な情報開示を徹底するために「会社情報開示規則」を制定しています。 (ご参照:https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/policy.html)
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■DE&I(多様性、公平性、包括性)の推進 社員の多様性を受容・尊重するために働きやすさと働きがいの両輪で各種施策を推進しています。また多様性の確保として当社では、日本国内での新卒採用に加え、キャリア採用(中途採用)や海外での新卒採用にも注力しています。2025年3月期の採用数の57.0%がキャリア採用であり、社員の41.5%はキャリア採用社員、2.0%は海外籍の社員で構成されています。(2025年3月末時点)
■健康的に安心して働くことのできる職場環境づくり 社員一人一人が状況に合わせて人事制度を組み合わせながら活用できるよう幅広い選択肢を整備する方針で、在宅勤務制度、スーパーフレックスタイム制度(コアタイムのないフレックスタイム制度)や時間単位の年次有給休暇制度、サテライトオフィスおよびモバイル環境の整備などにより、時間と場所に柔軟な働き方を推進しています。
■女性活躍推進、共働き・共育てを支える環境整備 当社は、男女雇用機会均等法が施行(1986年)される以前の1982年から、大卒女性の総合職としての採用を始めるなど、いち早く女性の活躍推進に取り組んでいます。性別に関係なくキャリアを構築し、意思決定の場に参画できるよう、課長層向けには、一段高い視座を学び得るために部長層とのメンタリングの実施や異業種勉強会を通じた社外交流のほか、選抜研修では社員の男女比率と同等となるよう機会提供に取り組んでいます。将来の女性リーダーのパイプライン形成に向けては、事業セグメント長と人事部門でパイプラインを可視化し、職責者への登用や本人の意欲や能力に応じた適切な業務アサインにつなげ、キャリア形成を支援しています。 また、夫婦参加型の両立セミナー、男性育休の推進など、共働き・共育てを支える環境整備を女性活躍推進の一環として取り組んでおり、女性だけでなく多様な人材が活躍する職場づくりの重要性への意識を、全社員が一層高めるよう推進しています。
■人材育成、自律的キャリア形成支援 当社では、事業活動を通じた経験から得る知見、成長を重視し、育成の柱と考えています。これらを支える基盤として、様々な研修制度や自己研鑽支援制度を設けており、社員一人当たりの平均研修時間は28.9時間/年、研修費用は129,649円/年です。(2025年3月期実績)また、社員のモチベーションを高める公正な評価報酬制度を設け、社員の育成に責任を持って取り組み、また社員との対話を充実させることで、社員の将来に投資しています。 同時に社員が中長期的なキャリアを描くための実践的な情報提供や、新しい分野におけるスキル習得機会の提供など、自らの意思でキャリアを選択できる機会や環境を整備することで、社員の成長を支援しています。具体的には、「社内インターンシップ制度」(一定期間、希望する部署で違う業務に従事できる制度)や「キャリアチャレンジ制度」(社員が異動を希望する部門へ直接アピールできる制度)といった、社内にいながら様々な職場・仕事に出会える制度に加え、社内外の有資格者に相談できるキャリア相談窓口を設け、社員のモチベーション向上、積極的なチャレンジと自律的キャリア形成につなげています。また、本人が望む異動先を直接人事に申告する「自己申告制度」は年に一度、全社員に申告する機会があり、自身のキャリアを考えるきっかけとして活用されています。
当社の持続的な成長を支える人材戦略等については、当社ホームページに掲載しています。 〔持続的な成長を支える人的資本経営〕 https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/index.html 〔DE&I(多様性、公平性、包括性)の推進、人事制度〕 https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/management_systems.html 〔人材の育成〕 https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/development.html 〔社員の健康と安全〕 https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/health.html 〔人材関連データ〕 https://www.orix.co.jp/grp/company/sustainability/employee/data.html
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1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況

当社は、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応する効率的な業務執行ならびにリスク管理、コンプライアンス、グループ会社管理、監査体制などのオリックスグループの適正な業務の執行の確保の観点から、以下のとおり内部統制システムを構築・運用しています。さらに事業環境の変化や事業の拡大、多様化にあわせて、内部統制システムの継続的な改善と向上に積極的に取り組んでいます。
当社は、会社法第416条および会社法施行規則第112条に定める「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)」の基本方針について、取締役会において決議しています。当社の取締役会で決議された「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)」の基本方針の概要は以下のとおりです。なお、2025年3月期の運用状況の概要につきましては、当社ホームページ上、第62回定時株主総会資料(電子提供措置事項のうち法令および定款に基づく書面交付請求による交付書面に記載しない事項)「オリックスのコーポレート・ガバナンス 3.オリックスの内部統制システム」に掲載しています。
(ご参照: https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/library/shareholder_meeting/)
Ⅰ.オリックスグループの業務の適正を確保するための体制の整備について
1.業務執行の効率性の確保体制
(1) 当社では、指名委員会等設置会社制度を選択し、取締役会の決議により法令によって認められた範囲でその業務執行の決定を代表執行役に委任し、業務執行の効率化・迅速化を図ります。
(2) オリックスグループでは、各社においてその規模や業態等に応じた職務権限を定め、効率的に業務遂行を行います。
(3) オリックスグループでは、経営に関わる重要な事項を審議または情報共有し、代表執行役の業務執行の決定が適正かつ効率的に行われるよう、エグゼクティブ・コミッティをはじめとする各種機関を設置します。
2.リスク管理体制
オリックスグループでは、事業環境の変化や事業拡大に伴い変化、多様化するリスクを的確に把握し、リスクの種類、グループの経営への影響度に応じた適切な管理を行うことができるリスク管理体制を構築します。
3.情報管理体制
執行役の職務の執行にかかる議事録または社内承認申請にかかる文書その他の情報につき、情報を分類した上で情報の管理方法、保存期間および廃棄に関する事項を定め、情報の有効活用と秘密保持を図る体制の整備を進めます。
4.コンプライアンス体制
(1) オリックスグループに共通するグループとしての「ORIX Group Purpose & Culture」および行動指針(Code of Conduct)等を定め、推進します。
(2) コンプライアンスにかかる規程を制定し、オリックスグループの役員および使用人が法令、社内規程および社会通念等を遵守した行動をとるための行動指針(Code of Conduct)を定め、その遵守を図ります。
(3) オリックスグループでは、内部通報窓口を設置し、法令等違反、社内規程違反、人権侵害、および社会通念に反する行為等の通報・相談を受け、これらを早期に発見し、不祥事を未然に防ぐとともに、必要な改善を図り、オリックスグループの健全性を高めます。
(4) 当社に内部監査部門を設置し、オリックスグループにおける経営上の内部統制の有効性、業務の効率性および有効性、法令遵守等についてリスクアプローチによる内部監査を行います。内部監査部門は、子会社の監査役と連携して重要リスクを共同でモニタリングします。
(5) オリックスグループにおける財務報告の信頼性を確保するため、財務報告にかかる内部統制が有効に機能する体制の整備を進めます。
(6) グローバルレベルで内部管理態勢をさらに強化します。
(7) 当社の内部統制関連部門は、オリックスグループにおける職務執行が法令または定款に適合するよう体制整備、モニタリングおよび支援等を行います。
5.グループ会社管理体制
オリックスグループを構成する子会社の運営・管理その他の事項については、当社が定める規程、当社と子会社との間で締結する経営管理契約または役員等の派遣を通じて、子会社に対し、子会社における重要な業務執行にかかる事項の当社への報告に関する体制を整備させるとともに、当社は子会社に対し必要に応じて指導・助言を行います。
Ⅱ.監査委員会の職務の執行のために必要な事項について
1.監査委員会への報告体制
(1) オリックスグループの役員および使用人は、各社において発生した職務執行に関し法令・定款違反および不正行為の事実、または会社に著しい損害を及ぼす事実を知ったとき、監査委員会に報告します。
(2)当社の内部通報窓口責任者は、内部通報窓口に通報・相談があり、その通報・相談事項について重要と判断した場合には、その内容を当社の監査委員会に報告します。また、オリックスグループの役員および使用人は、会計、会計の内部統制および監査に関係する事項ならびに当社の取締役、執行役およびグループ執行役員に関係する事項については、監査委員会または監査委員会において選定された監査委員(職務執行の報告徴収および業務財産の状況調査を担当する監査委員。以下、「選定監査委員」)に対して、通報できます。
(3) オリックスグループの役員および使用人は、当社の選定監査委員から求められた事項を定期的または適時に当社の監査委員会に報告します。
2.監査委員会への内部通報者が不利益な取扱いを受けない体制
オリックスグループは、内部通報窓口または監査委員会に通報・相談がなされたことを理由として、当該通報・相談を行った役員または使用人に対して不利益な取扱いをしてはならないことをグループの社内規程に規定します。
また、社内規程に違反して不利益な取扱いを行った者は社内規程に基づき処分の対象とする旨もあわせて規定し、通報・相談者が不利益な取扱いを受けない体制を構築します。
3.監査委員会の監査の実効性を確保するための体制
(1) 選定監査委員から委嘱をうけた内部監査部門を管掌する役員がオリックスグループにおける重要な会議に出席し、監査活動に必要な情報を適時的確に監査委員会に報告することで、監査委員会の情報収集をサポートします。
(2) 当社の内部監査部門は、内部監査の実施に際しては、当社における年度監査計画を策定し、その監査計画は監査委員会の承認を得ます。
(3) 当社の内部監査部門は、オリックスグループ各社の内部監査の監査結果を、監査結果報告書により監査委員会に報告します。また、監査により改善すべき事項とされた事項につき必要な措置を講ずるものとし、フォローアップ監査を行う等してその後の改善措置状況を監査委員会にも報告します。
(4) 当社の内部監査部門は、監査委員会と常に連携し、監査委員からの調査要請があれば、これに全面的に協力します。
4.監査委員会の職務を補助する取締役、使用人
(1) 監査委員会の職務を補助する組織として、監査委員会事務局を置きます。
(2) 監査委員会は、その職務の執行に必要な場合は、監査委員会事務局に監査委員会の職務の執行の補助を委嘱します。
5.監査委員会事務局スタッフの独立性確保
監査委員会事務局のスタッフについての任命、評価、異動および懲戒は、監査委員会の同意を得てこれを行います。
6.監査委員会の指示の実効性の確保
執行役は、監査委員会事務局のスタッフが監査委員会から指示を受けて行う業務について、自ら協力し、かつ協力を指示します。
7.監査委員会の職務執行にかかるコスト
(1) 当社は、監査委員会の職務の執行に関する費用または債務を負担します。
(2) 監査委員会は、その職務を執行するために必要な外部の専門家を利用できます。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
(1) 反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方
オリックスグループは、反社会的勢力からの関与を断固として拒絶し、これらの活動を助長するような行為は一切行わず、これらの勢力に対しては、会社をあげて毅然とした姿勢で対決することを基本方針として、以下のとおり対応します。
・反社会的勢力には、会社として対応し、反社会的勢力から従業員の安全を確保する。
・反社会的勢力による被害を防止するため、警察、特防連、暴追センターおよび弁護士等の外部専門機関と緊密な連携関係を整備する。
・反社会的勢力による不当要求があれば、これを拒絶する。
・反社会的勢力による不当要求に対しては、必要に応じて民事と刑事の両面から法的対応を行う。
・反社会的勢力との間の裏取引、および反社会的勢力に対する資金提供を行わない。
(2) 反社会的勢力排除に向けた整備状況
1) 行動指針・社内規程等の整備状況
オリックスグループでは、行動指針において反社会的勢力との関与を排除することを明記し、オリックスグループのホームページで公開しています。社内規程としては、「マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与等対策に関する規則」を制定し、その基本方針についてオリックスグループのホームページで公表しています。
2) 社内体制の整備状況
・対応統括部署および不当要求防止責任者の設置状況
反社会的勢力による不当要求に対する対応統括部署はグループ総務部とし、グループ総務部長等を不当要求防止責任者としています。
また、社内およびグループの関連各部署と協力しながら、対応しています。
・外部の専門機関との連携状況
平素から警察などの外部の専門機関と緊密な連携関係の構築に努め、また、警視庁の外郭団体に入会、参加することで地区の警察署から情報収集を行っています。法的な対応等につきましては、顧問弁護士事務所との密な連携をはかっています。
・反社会的勢力に関する情報の収集・管理状況
オリックスグループの役職員は、業務上、反社会的勢力の関与が判明した時点で、「インシデント対応規則」に従い、インシデント管理事務局へ報告をすることを義務付けられています。
反社会的勢力により不当要求がなされた場合は、インシデントとして、担当部門に報告するとともにリスク低減に向けた速やかな行動をとることを定めた体制を構築しています。
・対応マニュアルの整備状況
オリックスグループの役職員に対しては、反社会的勢力との関係を遮断するための平時の対応および反社会的勢力の関与が判明した有事の対応を明記した「反社会的勢力対応マニュアル」を整備しています。
該当項目に関する補足説明
現時点では、買収への対抗方針は導入していません。
なお、本事項については、法令変更や環境変化を踏まえ、今後とも慎重に検討を進め、必要があれば対処します。
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項

【巻末:添付資料】
(1) コーポレート・ガバナンス体制の模式図(2025年6月27日現在)
(2) 内部統制システムの模式図(2025年6月27日現在)
(3) 適時開示体制の概要
当社では、開示統制をコーポレート・ガバナンス全体の中で重要な位置を占めるものと考えており、オリックスグループにおける重要情報の適時適切な情報開示を確保・実現し、ステークホルダーへの適時適切な情報開示を行うために、適時開示体制を整えています。その概要は次のとおりです。
・当社の適時開示体制において中心的な役割を果たすディスクロージャー・コミッティは、CFOを委員長として、グローバルジェネラルカウンセル、コンプライアンス、内部監査の業務を担当する役員で構成されています。当社の執行役および子会社等の各部門の責任者から未開示の重要情報が報告されたとき、ディスクロージャー・コミッティはその重要情報の該当性、開示の要否や開示方法など重要情報の開示に関する事項について検討し必要な対応を行います。
・また、適時開示体制を適切に運用するために、担当するディスクロージャー・コミッティ事務局を置くとともに、当社および子会社等に適用するグループ規則として「会社情報開示規則」を制定し周知しています。同規則では開示体制や報告手続きを明記するほか、報告の要否判断のために開示対象情報の種類や基準などを記載した「重要情報判断基準要領」を定めています。
・各部門の責任者は、この規則の遵守およびそのための体制整備の責任と、重要情報が発生した場合に直ちにディスクロージャー・コミッティへ報告する義務を負っています。