コーポレートガバナンス
CORPORATE GOVERNANCEMitsui & Co., Ltd.
最終更新日:2026年6月17日
三井物産株式会社
代表取締役社長 堀 健一
問合せ先:IR部 03-3285-1111
証券コード:8031
https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/index.html
当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。
Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視し
ています。「透明性と説明責任の向上」のために、社外取締役及び社外監査役の視点を入れての経営監督及び監視機能の強化を図る
とともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監
督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が会社の業務を執行する取締役・
執行役員による業務執行を監督します。国内の15事業本部及び海外の2地域本部のそれぞれを統括する事業本部長及び地域本部長は、
同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が当社の業態に必要
であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、及び「経営の監督と
執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置等を通じて実効性の高いコーポレー
ト・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築
し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行及び監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を行うのに適切な規模としています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各
種報告の検証、会社業務の調査等多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。

当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov_j.pdf)
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則について、全てを実施しています。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】
<原則1-4:政策保有株式>
■純投資以外の目的で保有する上場株式の保有・縮減に関する方針
当社は、純投資以外の目的で保有する上場株式(みなし保有株式を含む)について、収益性・資本効率の観点に加え、事業機会の創出や取引・協業関係の構築・維持・強化等の蓋然性を厳正に審査し、合理性が認められた場合のみ保有を行うと共に、毎年、その取得原価や時価、資本コスト等の総合的なコストと比較した配当金・関連取引利益などの関連収益の状況に基づく経済合理性の検証、及び事業機会の創出や取引・協業関係の状況や見通しに基づく定性面での検証を通じて、取締役会でその保有意義・方針を見直します。当該見直しの結果、上述の保有意義が希薄化した場合には売却により縮減を進めることを方針とします。

・投資株式の区分の基準
純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分の基準は、以下のとおりです。

(純投資目的である投資株式)
専ら株式価値の変動または株式に係る配当金による利益を享受する目的で保有する投資株式
(純投資目的以外の目的である投資株式)
上記以外の目的で保有する投資株式

・投資株式の区分の考え方
当社は、トレーディングと事業投資の両輪で新しいビジネス、強い事業群を創出する目的のために投資株式を保有することがあり、このようなトレーディングからの収益、株式価値の変動や配当金による利益に加えて、新たな事業機会の創出や当社機能の提供による企業価値向上といった中長期的な経済的利益の増大に努めています。このような当社ビジネスの実態を踏まえ、「専ら株式価値の変動や配当金による利益を享受する目的で保有する株式」であり、投資先との協業や取引関係などに照らして、その投資株式の取得・処分の判断に際して、当該株式からの経済的利得以外に考慮する要因が殆どないものを純投資目的の投資株式に区分し、それ以外の投資を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しています。
なお、純投資目的の投資株式、純投資目的以外の投資株式の区分にかかわらず、すべての株式については同様に保有意義を検証し、また適切に議決権を行使しています。

■取締役会での検証内容
保有するすべての上場株式について、取締役会では以下の検証内容を毎期確認しています。
・個別銘柄毎に、期末貸借対照表価額に対する資本コストと、配当金・関連取引利益などの関連収益を比較・検証した継続保有の経済的合理性
・個別銘柄毎の定性的な保有意義
・定量・定性両面を踏まえた保有意義の希薄化などにより、今後、売却を検討していく銘柄

■議決権行使基準
投資株式に関する議決権行使について、議案の内容を検討し、投資先企業の経営方針や事業計画等を踏まえて、当該議案が投資先企業の企業価値や株主共同の利益の向上に資するものであるか、また当該議案が投資先と当社との間の事業機会の創出や取引・協業関係の構築・維持・強化に与える影響の観点から当社の企業価値の向上に資するものであるか等を総合的に勘案し、個別に賛否を検討しています。

<原則1-7:関連当事者取引>
当社は、法令及び取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社と取締役・執行役員または主要株主との間の取引について取締役会の決議を求めるとともに、子会社・関連会社との重要な取引について定期的に取締役会に報告しています。

<補充原則2-4①:多様性の確保>
当社では、多様なバックグラウンドを持つ社員一人ひとりがお互いを認め合い、刺激を受け合いながら能力を最大限に発揮し、ビジネスに新たな価値をもたらし、イノベーションを創出することで企業競争力を向上させることを目的とした「ダイバーシティ経営」を推進しています。
既に当社グローバル・グループでは、国籍、性別、価値観等、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。さらなる活躍を引き出す制度・支援策の整備と共に、多様性を受け入れ尊重するダイバーシティ&インクルージョンを実現する風土・文化の醸成についても取り組んでいます。

【具体的なアプローチ】
- 多様な人材の活躍と任用に向けた人材育成(人材開発のアプローチ)
具体策: シニア活躍の推進、女性社員のキャリア支援、現地採用職員の活躍支援、障がいのある方々の活躍支援
- 多様なバックグラウンドや価値観を活かす組織風土の醸成(組織へのアプローチ)
具体策: Mitsui Engagement Survey(当社及び当社グループ社員を対象としたEngagementに関するアンケート結果)を通じた組織開発支援、 D&Iアンバサダーを通じた各組織での活動や社員参加型のイベントの実施。社員一人ひとりの意欲を高め、組織としての力につなげていくことを企図したMitsui Engagement Surveyでは、グローバル全体の社員エンゲージメントのスコアは75%でした(2025年)。
- ワークライフマネジメントを通じた成果の発揮と両立の実現
具体策:
-人材戦略>社員エンゲージメント
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/management_approach/strategy/index.html)
-キャリア形成
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/career_development/index.html)
-多様な人材の活躍推進
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/diversity_inclusion/promotion_of_diverse_talent/index.html)
-ワークライフマネジメント
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/diversity_inclusion/work-life_management/index.html)
-働き方
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/work_environment/working_style/index.html)

【女性の管理職への登用】
当社では、2031年までに女性管理職比率20%の達成を目標としています(2026年3月末時点で12.0%)。女性活躍推進法に基づく「女性活躍推進に関する行動計画」を策定し、女性社員のキャリア形成支援のための研修や、生産性の高い職場風土づくりに取り組んでいます。また管理職登用後もラインマネージャーやエグゼクティブ候補の育成強化など、多様な女性リーダーの育成にも力を入れ、今後も女性の育成及び登用を進めていきます。
女性活躍推進に関する行動計画(2025年4月1日~2031年3月31日)
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/social/rearing/goals/pdf/jyoseikatsuyaku_2025.pdf)
女性の活躍支援の取組については、当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/diversity_inclusion/promotion_of_diverse_talent/index.html#Anc02)

【外国人の管理職への登用】
当社では、地場に精通した案件形成や事業を支える人材基盤強化を目的とし、多様な現地優秀人材をグローバルベースで発掘し、必要な変革を推し進めるリーダー育成に取り組んでいます。2020年4月には大規模な現地法人の拠点では初となる現地採用職員のManaging Director就任をはじめ、ラインマネージャーなど重要なポジションでの任用が進んでいます。現地採用職員に向けた研修や、関係会社含め海外拠点間の異動機会の提供を通じて、今後も外国人の育成及び登用を進めていきます。

【中途採用者の管理職への登用】
当社では中途採用者と新卒採用者との差を設けず、スキル・経験等を総合的に判断の上で管理職への登用を行っています。また管理職層の中途採用も行っています。引き続き、多様なバックグラウンド並びにプロフェッショナリズムを持った人材の中途採用、育成及び登用を進めていきます。

当社のダイバーシティの取組みについては当社ウェブサイトに公表していますので、ご参照ください。
当社ウェブサイト「ダイバーシティ」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/diversity_inclusion/index.html)

<原則2-6:企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮>
当社企業年金基金は、年金及び一時金の給付を将来にわたり確実に行うために必要な収益を確保するとともに、良質な年金資産を構築することを目的とした年金運用を行っています。当社では、この目的に沿った年金運用を行うために必要とされる専門的知見を備える適切な資質を持った人材を登用し、企業年金基金に配置しています。

企業年金基金では、資産運用委員会を設置し、その審議を踏まえた理事会・代議員会での意思決定に沿って、年金運用の執行をしています。資産運用委員会及び理事会・代議員会には、当社の人事・財務・経理・リスクマネジメント・法務等を司る役職員等適切な資質を持った人材を配置するとともに、加入者を代表する職員を配置し、運用の基本方針・政策的基本資産配分の策定、運用機関の選定・評価、運用状況の確認等を行う体制を構築しています。また、そのような体制の構築・運営にあたっては、企業年金基金の受益者と会社との間の利益相反につき適切に管理しています。

企業年金基金では、運用の基本方針並びに政策的基本資産割合に基づいて投資信託・年金保険等の資産を所有し、運用受託機関に対し運用指針を交付した上で運用委託しています。また、同基金では、スチュワードシップ方針を策定の上、運用受託機関によるスチュワードシップ活動をモニタリングし、資産運用委員会・理事会・代議員会等に報告することとしています。

<原則3-1(i):経営理念、経営計画>
当社の経営理念については、当社ウェブサイトに公表していますので、ご参照ください。
当社ウェブサイト「経営理念」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/idea/index.html)
また、中期経営計画につきましても当社ウェブサイトにて公表していますので、ご参照ください。
当社ウェブサイト「中期経営計画」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/management/index.html)

<原則3-1(ii):ガバナンスに関する考え方、方針>
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針につきましては、本報告書の「I.1. 基本的な考え方」をご参照ください。

<原則3-1(iii):役員報酬決定方針、手続>
取締役会が取締役及び執行役員の報酬を決定するに当たっての方針と手続きにつきましては、本報告書の「II.1.【取締役関係】及び【取締役報酬関係】」及び有価証券報告書等にて開示していますので、ご参照ください。

<原則3-1(iv):役員選解任方針、手続>
取締役の選解任及び監査役の選任に関する方針・手続きは以下のとおりです。なお、社外取締役及び社外監査役の選任基準については、本報告書の「II.1.【独立役員関係】」をご参照ください。

■取締役の選任
当社は、以下の取締役の選任基準を勘案の上、取締役候補者を選定します。なお、候補者の選定については、指名委員会が策定した選定プロセス及び取締役の選任基準に基づく必要な要件を充足していることにつき、指名委員会の確認を得た上で行います。
- 全人格的に優れ、当社経営幹部たる資質を備える者。
- 強い統率力と高い倫理感を兼ね備え、遵法精神と公益に資する強い意思を持つ者。
- 業務遂行に健康上支障の無い者。
- 取締役として取締役会の行う「会社の業務執行に関する意思決定」と「取締役の職務執行の監督」を円滑に遂行する能力を具備する者。
- 取締役の善管注意義務と忠実義務を全うし、「経営判断の原則」に則り会社にとって最良の判断を行う能力、先見性、洞察力に優れる者。

■監査役の選任
当社は、以下の選任基準を勘案の上、監査役候補者を選定します。なお、候補者の選定については、監査役会より提示された候補者案を踏まえ、取締役が監査役と協議の上、監査役候補者の選任案を作成し、監査役会の同意を得た上でこれを行います。監査役会は、取締役が株主総会に提出する監査役の選任議案について、同意の当否を審議します。
- 人格・見識に優れ、法律、財務・会計(含む税務)、企業経営その他様々な分野における卓越した能力・実績、または豊富な知見を有する者。
- 社内監査役については、当社の実情に通じ適正な監査を行う能力を有する者。

■取締役・執行役員(CEOを含む。以下同じ)の解任
取締役・執行役員が以下の事由に該当する場合は、客観性・透明性を担保するため、指名委員会での討議を経た上で、速やかに取締役会でその解任について審議します。
- 法令・定款等への違反その他の不正行為が認められた場合
- その職務に求められる機能・役割を十分に果たせていない場合
- 選任基準を満たさなくなった場合

<原則3-1(v):個々の役員の選任理由>
当社は、個々の取締役及び監査役の選任理由について、選任の都度、「株主総会招集ご通知」にて開示のうえ、当社ウェブサイトに掲載しています。
当社ウェブサイト「株主総会招集通知」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/library/business/__icsFiles/afieldfile/2026/06/05/ja_107th_shoshu.pdf)

<補充原則3-1③:サステナビリティの取組み等の開示>
(1)当社はサステナビリティへの取組みを重要な経営課題と位置づけており、社会と当社が持続的に発展するための重要課題としてマテリアリティを特定し、事業方針・戦略策定の基軸とすることで、サステナビリティを重視した経営を実践していく旨、2021年に策定したサステナビリティ基本方針においても明記しています。当社はダブルマテリアリティ*の視点も踏まえ、社内外ステークホルダーとの対話や取締役会での議論を経て、6つのマテリアリティを特定しています。また、2025年5月より、人権については当社の企業活動に関わるすべての人々に関わる重要テーマとして独立したマテリアリティとして位置づけています。各マテリアリティと組織ごとの具体的な方針、目標、取組み、進捗状況に関してはマテリアリティアクションプランとして整理のうえ、進捗を管理し、開示しています。
*環境・社会が企業に与える財務的な影響(財務的マテリアリティ)と、企業活動が環境・社会に与える影響(環境・社会マテリアリティ)という2つの側面から重要性を検討する考え方

当社ウェブサイト「サステナビリティ」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/index.html)
当社ウェブサイト「サステナビリティ基本方針」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/philosophy/concept/index.html#anc1)
当社ウェブサイト「三井物産のマテリアリティ」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/materiality/index.html)

併せて、本報告書の「Ⅲ株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況 3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況」もご参照ください。

(2)人的資本や知的財産への投資等
当社は人的資本への投資として、各種人材育成プログラムや幅広いキャリアプラン、成長機会を提供しています。これにより、多様な事業領域、商品、分野、地域に精通した社員一人ひとりが強みを持つプロフェッショナルとして能力を発揮し、ビジネスにつなげることで新たな価値を創出しています。また、総合商社として培ってきた各種ビジネスノウハウ、新事業開発の知見といった幅広い知的資本を、事業活動や新技術開発を通じて増強し、さらに、個々の組織や社員の事業経営・DX(デジタルトランスフォーメーション)・イノベーションに関する知見・経験を蓄積・発展させる施策を推進しています。
当社は、これらの人的資本、知的資本に加えて、財務資本、パートナー・顧客等幅広いステークホルダーとのネットワーク・信頼関係からなる社会関係資本、当社事業活動の源となる自然資本を経営資本として最大限活用し、事業を通じて社会課題に対する解決策を持続的に提供することで、将来の価値創造の源となる経営資本の増強を図ります。
当社ウェブサイト「三井物産の人材マネジメント」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/index.html)

(3) 気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について
当社はTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同しており、TCFD最終報告書に基づく開示フレームワークに則った情報開示を行っています。当社は気候変動に伴うさまざまなリスクと機会の特定を行い、事業戦略の策定の際の重要な要素としており、当社グループの事業活動を通じ気候変動への対応に取り組んでいくとともに、TCFD提言に沿った積極的な情報開示に努めます。TCFD最終報告書に基づく開示フレームワークに則った情報開示については、当社ウェブサイト「TCFD提言に基づく情報開示」をご参照ください。
当社ウェブサイト「TCFD提言に基づく情報開示」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/environment/climate_change/pdf/tcfd_ja_202512.pdf)

<補充原則4-1①:経営陣に対する委任の範囲>
取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項の他、法令及び定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項及び重要な業務の執行状況につき報告を受けることにより、最高経営責任者(Chief Executive Officer)である社長を筆頭とした経営者の業務執行を監督します。
経営者は、取締役会が定める内部統制の基本設計に基づき、当社及び関係会社の内部統制を整備・運用し、評価する役割と責任を負います。
取締役の経営者としての職務の遂行がより効率的に行われるべくその業務の執行にあたり、執行役員制を採用しており、執行役員は取締役会により選任され、取締役会が定めた責務を遂行します。
また、事業別に全世界で事業活動を展開する事業本部及び地域戦略の要としての地域本部の夫々を統括する事業本部長及び地域本部長に対し権限規程に基づき一定の権限を付与した上で、現場に密着し、スピード感のある経営を実践させます。本部長の権限を越える案件については、関係コーポレートスタッフ部門各部の職掌・専門分野の見地から審議の上、全社最適の観点から代表取締役が決裁する制度(稟議制度)を構築しています。

<原則4-8:独立社外取締役1/3以上に向けた取組方針>
取締役の人数は、実質的な討議を行うのに適切な規模としています。また、コーポレート・ガバナンス体制を見直し、取締役総数の2分の1を独立性を有する社外取締役が占めています。

<原則4-9:社外役員の独立性判断基準>
社外取締役及び社外監査役の当社からの独立性に関する基準につきましては、本報告書の「II.1.【独立役員関係】」をご参照ください。

<補充原則4-10①:任意の委員会の活用>
当社では、取締役会の諮問委員会として任意にガバナンス委員会、指名委員会及び報酬委員会を設置しています。各諮問委員会では社外取締役及び社外監査役が過半数を占めており、「透明性と説明責任の向上」及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保しています。社外監査役も含めた社外役員が過半数となる構成としていること、及び、指名委員会及び報酬委員会の委員長を夫々社外取締役が務めることによって、独立性が確保され、また、各委員会において社外監査役が監査を通じて得る情報・知見を活用することで諮問委員会の実効性は更に高まっていると考えています。なお、各諮問委員会の「構成」・「役割期待」・「機能」・「任期」等の詳細につきましては、本報告書のⅡ「経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」に記載の「任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性」の「補足説明」欄に記載していますので、ご参照ください。

<補充原則4-11①:取締役会の全体としての知識・経験・能力のバランス、多様性及び規模に関する考え方>
当社の広範な地域における多様な事業内容についての取締役会議案審議に鑑み、また、多様なステークホルダーの視点を事業活動の監督に取り入れる観点から、ジェンダーや国際性の面も含む多様性と、実質的な討議を行うのに適正な規模を両立させた取締役会の構成を実現しています。当社役員に期待されるESG経営及びグローバル経営についての知見はもとより、特に期待されるものとして、取締役には、経営経験を含む企業経営についての深い洞察に加えてリスクマネジメント、財務会計、イノベーション & DXについての知見が、また監査役には、リスクマネジメントに加えて、財務会計や法律の専門的知見が求められます。社外取締役が委員長を務め、社外役員が過半数を占める指名委員会において、取締役会としてのバランスの観点から、各人の専門性及びバックグラウンドを踏まえて全人格的に考慮の上、取締役候補者についての審議を行い、その答申を尊重して取締役会で取締役候補者を選任しています。
尚、当社が取締役・監査役に期待する主な専門性・知見を示した取締役会メンバーのスキルマトリクスは、「株主総会招集ご通知」にて開示のうえ、当社ウェブサイトに掲載しています。
当社ウェブサイト「株主総会招集通知」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/library/business/__icsFiles/afieldfile/2026/06/05/ja_107th_shoshu.pdf)

<補充原則4-11②:役員の兼任状況>
取締役及び監査役並びにそれらの候補者の重要な兼職の状況につきましては、本報告書の「II.1.【独立役員関係】」に記載しているほか、「株主総会招集ご通知」の参考書類、事業報告、有価証券報告書等の開示書類において、毎年開示を行っています。

<補充原則4-11③:取締役会の実効性に関する分析・評価の概要>
当社は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示することを「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」に記載しています。2026年3月期の結果につきましては、本報告書の「II.2.1.(a)(iii)取締役会の実効性の評価」に開示していますので、ご参照ください。

<補充原則4-14②:役員に対するトレーニングの方針>
取締役及び監査役に対するトレーニングについては以下のとおりです。
取締役に対するトレーニングの方針
①取締役の就任の際には、株主から負託された取締役に求められる役割(受託者責任)と法的責任を含む責務を果たすため、当社の事業・財務・組織等並びに会社法関連法令、コーポレート・ガバナンス及び内部統制に関して十分に理解を深める機会を設けます。また、必要に応じこれらを継続的に更新する機会を設けます。
②社外取締役に対しては、定例及び臨時の取締役会等に先立ち、議案の資料とともに事前説明を行います。

監査役に対するトレーニングの方針
①監査役の就任の際には、株主から負託された監査役に求められる役割(受託者責任)と法的責任を含む責務を果たすため、当社の事業・財務・組織等並びに会社法関連法令、コーポレート・ガバナンス及び内部統制に関して十分に理解を深める機会を設けます。また、必要に応じこれらを継続的に更新する機会を設けます。
②社外監査役に対しては、定例及び臨時の取締役会等に先立ち、議案の資料とともに事前説明を行います。

<原則5-1:株主との建設的対話促進の為の取組方針>
(1)株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての施策
① 三井物産は、英訳も含めた招集通知の早期発送・早期開示などにより、株主が株主総会議案の十分な検討期間を確保できるよう努めると共に、電磁的方法による議決権行使の導入などにより、株主の議決権行使環境の向上に努めます。
② 三井物産は、株主の権利行使等に関する取扱いその他株式及び新株予約権に関する取扱い並びにこれらに関する手数料について、「株式取扱規程」 にて定め、当社ウェブサイトにて公表します。

(2)IR に関する施策
① 三井物産は、法定開示や適時開示の基本的な考え方や手続きを「投資家に対する開示の基本原則」として定め、当社ウェブサイトにて公表します。
② 三井物産は、「投資家に対する開示の基本原則」に基づき、株主・投資家に対して説明会等を開催し、適切な情報提供及び対話を行うとともに、資料を当社ウェブサイトに掲載します。
③ 三井物産は、株主・投資家から対話を通じて得られた意見や経営課題については、経営者を含む当社役職員にフィードバックし、これを持続的な企業価値向上に活かします。

以上のほか、本報告書の「III.2.IRに関する活動状況」及び「V.2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項」をご参照ください。なお、「投資家に対する開示の基本原則」についても、当社ウェブサイトにて公表しています。
「投資家に対する開示の基本原則」
(https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/management/ethics/index.html)

【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】【英文開示有り】【アップデート日付:2026/6/17】
当社は、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画において、3期平均ROE 12%超の目標を達成しました。2029年3月期を最終年度とする新たな中期経営計画について、経営会議及び取締役会で議論・承認し、基礎営業キャッシュ・フロー、当期利益、ROEを主要な定量指標として掲げています。ROEは2029年3月期に12%を目標とするとともに、2030年のあり姿として13%超を目指し、更なるROEの向上に取り組みます。

当社は、これらの目標達成に向け、ROICに基づく資本効率を意識した経営の徹底を図るとともに、当社が知見・競争優位を有する事業領域での成長投資による収益力の向上に加え、統合的リスク管理、サステナビリティに関する目標設定及び開示の拡充、ガバナンス・執行体制の強化などの取組みを通じて、資本コストの低減を図っています。

株主還元については、基礎営業キャッシュ・フローに対する割合50%水準を目安に、累進配当及び機動的な自己株式取得を通じた強化を図り、資本効率及び株主価値の向上に取り組んでいます。 これらに加え、適切な資本構成の継続的な見直しを通じて、株主資本コストを上回るROEの維持・向上を目指しています。

また、2023年3月期より、ROE及びESGを業績連動条件とした業績連動型譲渡制限付株式報酬制度を導入し、資本効率向上と経営陣のインセンティブの連動を図っています。

企業価値向上に向けた具体的取組みの詳細については、当社ウェブサイトに掲載している中期経営計画2029「2030年、そしてその先へ 信頼とイノベーションで未来をつくる」をご参照ください。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/library/meeting/pdf/ja_263_4q_chukei.pdf)

【株主との対話の実施状況等】【英文開示有り】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主・投資家からの面談要請に応じ、また、当社から株主に対して積極的な面談依頼や各種説明会の開催を通じて株主との積極的な対話を実施しています。

2026年3月期における株主との対話の実施状況等は以下のとおりです。
(1)株主との対話の主な対応者
IRイベント毎の主な対応者は以下のとおりです。
・機関投資家等との個別対話(社長、CFO、法務統括部、サステナビリティ経営推進部、人事総務第一部、IR部)
・アナリスト・機関投資家向けの決算説明会(社長、CFO、経理部長)
・海外個別IR(社長、CFO、IR部長等)
・海外機関投資家向けカンファレンス(IR部長等)
・インベスターデイ(社長、CFO、CSO、営業管掌執行役員)
・事業説明会(執行役員コーポレートスタッフ部門部長等)
・国内機関投資家とのスモールミーディング(社長、CFO、社外取締役)
・事業見学会(各事業拠点責任者、IR部等)
・個人株主・投資家向け説明会(社長、CFO)
(2)対話を行った株主の概要
国内外株主のアナリスト、ファンドマネージャー、ESG担当、議決権行使担当等と直接的な対話や(1)で記載したIRイベントを通じて積極的な意見交換を実施しています。個人株主・投資家とは、社長を説明者とした説明会を開催し、活発な質疑応答等を行いました。
(3)対話の主なテーマや株主の関心事項
決算概要、株主還元を含む資本政策、企業価値向上への道筋、ESG等多岐にわたります。
(4)対話において発見された株主の意見・懸念の経営陣や取締役会に対するフィードバックの状況及び対話を踏まえて取り入れた事項
株主からの意見・懸念事項は、取締役及び監査役に随時フィードバックしています。また、株主を含むステークホルダーとの対話や意見を踏まえて経営会議及び取締役会で議論し、取り入れた事項は中期経営計画2029への反映や、株主総会招集通知、有価証券報告書等の各種開示物における開示拡充へと繋げています。
2.資本構成
外国人株式保有比率30%以上
【大株主の状況】
氏名又は名称所有株式数(株)割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)459,252,70016.12
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505104296,732,04910.42
株式会社日本カストディ銀行(信託口)178,755,1326.27
日本生命保険相互会社70,141,6802.46
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 50500155,563,5341.95
NATSCUMCO43,876,1401.54
THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT37,635,5161.32
JP MORGAN CHASE BANK 38578137,003,7021.29
GOVERNMENT OF NORWAY30,366,4911.06
大樹生命保険株式会社27,720,0000.97
支配株主(親会社を除く)の有無―――
親会社の有無なし
補足説明
1.上記のほか、2026年3月31日時点で自己株式が17,038,165株あります。
2.発行済株式総数に対する所有株式数の割合は、自己株式を控除して計算し、小数点第3位以下は切り捨てて記載しています。
3.過去3連結会計年度及び2026年4月1日以降提出日までの間において、関東財務局長に提出された大量保有報告書及び大量保有報告書の変更報告書は以下のとおりです。当社として2026年3月31日現在の実質所有状況の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていません。また、各大量保有者による報告は、共同保有者の保有分を含みます。なお、2025年9月24日付臨時報告書、及び10月9日付訂正臨時報告書にてお知らせしたとおり、National Indemnity Company(Berkshire Hathaway Inc.の完全子会社)が当社の主要株主に該当することを確認しています。

名称/報告義務発生日/保有株券等の数/保有株式割合
National Indemnity Company/2023年6月12日/125,022,300/8.09%
National Indemnity Company/2025年3月10日/285,401,400/9.82%
三井住友信託銀行株式会社/2025年9月19日/161,496,376/5.56%
3.企業属性
上場取引所及び市場区分東京 プライム、名古屋 プレミア、札幌 既存市場、福岡 既存市場
決算期3 月
業種卸売業
直前事業年度末における(連結)従業員数1000人以上
直前事業年度における(連結)売上高1兆円以上
直前事業年度末における連結子会社数100社以上300社未満
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
(1)グループ経営に関する考え方及び方針
三井物産グループのグローバルな持続的成長の実現に向けて、グループ会社間にて有機的に連携し、各社の機能を有効活用することにより、グループ全体の企業価値の向上に取り組んでいます。当社は子会社・関連会社の事業運営や取引の独立性・自律性を尊重し、各社ごとの戦略性や経済性、グループ会社間のシナジーなどを踏まえたグループ経営を行っています。
(2)上場子会社の保有方針
当社は、上場子会社を保有しておらず、今後も原則として上場子会社を保有しない方針としています。上場子会社には、高い知名度・信用度による取引機会の拡大、資金流動性の確保、内部統制体制の強化、社員のモチベーション維持・向上、優秀な人材の確保等のメリットが挙げられますが、親会社として上場子会社に対する影響力を行使することが困難な場合があります。また、少数株主との利益相反への配慮が必要となるため、当社の中長期的な取組みや環境変化に向けた迅速な変革及び対応への影響を考慮した結果、上場子会社を原則として保有しない方針としています。
(3)上場関連会社の保有方針
当社は、2026年3月末時点において、国内5社、海外3社の上場関連会社を保有しています。上場関連会社には、上場子会社と同様に、高い知名度・信用度による取引機会の拡大、資金流動性の確保、内部統制体制の強化、社員のモチベーション維持・向上、優秀な人材の確保等のメリットが挙げられます。少数株主との利益相反への配慮が必要となりますが、当社及び当社グループ会社間のシナジー拡大等、経営戦略上の意義を踏まえて、上場関連会社として保有することに十分な合理性があると考えています。
(4)上場関連会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
当社は、少数株主の利益保護の観点から上場関連会社の独立性・自律性を尊重することを基本方針としています。また、当社と当該上場関連会社との取引において利益相反が生じないように配慮するとともに、当該企業の企業価値や株主の利益向上に資するものであるかを総合的に勘案し、当該上場関連会社の議決権行使を行っています。
(5)グループ経営に関する考え方及び方針に関連した契約
当社は、上場関連会社との間において、グループ経営に関する考え方及び方針に関連した契約は締結していません。
Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
1.機関構成・組織運営等に係る事項
組織形態監査役設置会社
【取締役関係】
定款上の取締役の員数員数の上限を定めていない
定款上の取締役の任期1 年
取締役会の議長会長(社長を兼任している場合を除く)
取締役の人数12 名
社外取締役の選任状況選任している
社外取締役の人数6 名
社外取締役のうち独立役員に指定されている人数6 名
会社との関係(1)
氏名属性会社との関係(※)
abcdefghijk
サミュエル ウォルシュ他の会社の出身者△
内山田 竹志他の会社の出身者△
江川 雅子学者
石黒 不二代他の会社の出身者△
サラ L. カサノバ 他の会社の出身者△
ジェシカ タン スーン ネオ他の会社の出身者
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
a上場会社又はその子会社の業務執行者
b上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役
c上場会社の兄弟会社の業務執行者
d上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
e上場会社の主要な取引先又はその業務執行者
f上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家
g上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者)
h上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ)
i社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ)
j上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ)
kその他
会社との関係(2)
氏名独立
役員
適合項目に関する補足説明選任の理由
サミュエル ウォルシュ○ウォルシュ氏は、当社と取引のあったRio Tinto社のCEOを2016年7月まで務めていたことから、「会社との関係(1)」における項目hを△としています。ウォルシュ氏は、長年にわたる自動車産業での上級管理職及び国際的資源事業会社の最高経営責任者として培ってきた、グローバルな視点と卓越した経営能力を備えています。取締役会では豊富な事業経営経験に基づき、幅広い観点からの提言や指摘を行い、議論の活性化と実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べました。同氏のグローバル企業の経営経験や資本政策・事業投資に係る見識・知見に基づき、多角的な視点から、引き続き当社の経営に対する助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドライン III5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
内山田 竹志○内山田氏は、トヨタ自動車株式会社の取締役を2023年6月まで務めていたことから、「会社との関係(1)」における項目hを△としています。
トヨタ自動車株式会社と当社との間の過去3年間の取引額は、当社の独立性基準に定める金額を超えるものではなく、当社の基準並びに㈱東京証券取引所の定める社外取締役及び社外監査役に関する独立性要件を満たしています。トヨタ自動車株式会社に対し、当社及び当社連結子会社は主に自動車生産用の原材料を販売していますが、過去3年間における年間売上高は、いずれの年においても当社の年間連結取引高の1%未満です。また、当社及び当社連結子会社はトヨタ自動車株式会社より自動車及び自動車部品等を購入していますが、過去3年間における年間支払額は、いずれの年においても同社の年間連結取引高の1%未満です。
内山田氏は、長年にわたり、トヨタ自動車株式会社において、時代が求めるモビリティ社会を実現し得る環境・安全技術の研究開発や、消費者が求める製品の開発を手掛けてきた経験を有しており、同社の役員として優れた経営手腕を発揮しました。取締役会ではグローバル企業におけるマネジメント経験と社会全般に対する高い見識に基づき幅広い視点からの提言や指摘等を行い、議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、指名委員会の委員長としてCEOを含む経営幹部の選任プロセスの透明性及び実効性の向上において強いリーダーシップを発揮しました。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営に対する助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
江川 雅子○―――江川氏は、東京大学の役員や成蹊学園学園長としての経営経験、グローバルな金融機関での長年の勤務経験、日本企業の経営やコーポレート・ガバナンスに関する研究を通じて培った金融及び企業経営に関する高い見識を有しています。また、財務省・経済産業省をはじめとする官公庁の審議会委員等の職務を通じて、幅広く公益にも貢献しています。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べるとともに、報酬委員会の委員長として、役員報酬制度に関する議論を深化させました。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営に対する助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドライン III5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
石黒 不二代○石黒氏は、2025年6月まで世界経済フォーラムの日本代表を務めていたことから、「会社との関係(1)」における項目hを△としています。当社はメンバー企業として世界経済フォーラムに所定の年会費と会議参加費を支払っています。
石黒氏は、IT企業創業者としての長年にわたる企業経営経験及びIT/DX分野の知見に加えて、上場企業の社外取締役としての経験を通じて培った企業経営に関する高い見識を有しています。また、経済産業省産業構造審議会の委員等も務め、幅広く公益にも貢献してきました。2026年3月期は、指名委員会の委員を務め、企業経営に対する深い知見を活かし、CEOを含む経営幹部の選任プロセスの透明性及び実効性の向上に向けて、多角的な視点から議論に貢献しました。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
サラ L. カサノバ ○カサノバ氏は、日本マクドナルド株式会社の取締役を2024年3月まで務めていたことから、「会社との関係(1)」における項目hを△としています。
日本マクドナルド株式会社と当社との間の過去3年間の取引額は、当社の独立性基準に定める金額を超えるものではなく、当社の基準並びに㈱東京証券取引所の定める社外取締役及び社外監査役に関する独立性基準を満たしています。当社及び当社連結子会社は、日本マクドナルド株式会社から食品・包装資材等の調達・供給や物流業務等を受託していますが、過去3年間における年間売上高はいずれの年においても当社の年間連結取引高の1%未満です。
カサノバ氏は、マクドナルド社において北米・CIS・東南アジアでの勤務経験を通じて国際的消費者ビジネスの知見を培い、2013年から2019年までの間、日本マクドナルド株式会社の最高経営責任者として同社の大幅な業績改善及び成長戦略の実現に優れた経営手腕を発揮しました。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べました。同氏の消費者ビジネスにおける深い知見とグローバル企業での経営経験に基づき、多角的な視点から、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
ジェシカ タン スーン ネオ○―――タン氏は、IBM社やマイクロソフト社での勤務経験を通じて得たIT/DX分野の知見に加え、シンガポール上場企業の社外取締役としての経験を通じて培った企業経営に関する高い見識を有しています。また、ビジネス上のキャリアと併行して2006年にはシンガポール国会議員に当選し、国会副議長を務めるなど、幅広く公益にも貢献しています。2026年3月期は、報酬委員会の委員を務め、役員報酬制度に関する議論の深化に貢献しました。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくべく、社外取締役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
指名委員会又は報酬委員会に相当する任意の委員会の有無あり
任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性
委員会の名称全委員(名)常勤委員(名)社内取締役(名)社外取締役(名)社外有識者(名)その他(名)委員長(議長)
指名委員会に相当する任意の委員会指名委員会401201社外取締役
報酬委員会に相当する任意の委員会報酬委員会401201社外取締役
補足説明
当社は、取締役会の諮問委員会として任意に上記の指名委員会、報酬委員会に加え、ガバナンス委員会を設置しています。
各委員会の委員は取締役会決議により選任されています。各委員会の構成、役割期待、機能、事務局及び2026年3月期の開催状況は以下のとおりです。

-「ガバナンス委員会」(事務局:経営企画部)
構成:会長(委員長)、社長、CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)を務める社内取締役(3名)、社外取締役3名、社外監査役1名
役割期待:当社のコーポレート・ガバナンスの継続的なモニタリング実施と更なる充実のための施策の検討を通じ、経営の透明性・公正性を高め、コーポレート・ガバナンスの継続的な向上を図る。
機能:当社のコーポレート・ガバナンスに係わる基本方針・施策に関する検討、並びに当社のコーポレート・ガバナンスの更なる充実のための施策として取締役会の構成・人数・議題の検討、及び指名委員会・報酬委員会での審議・検討事項の提案を含む取締役会の諮問委員会のあり方の検討。
任期:本委員会の委員の任期は、委員として選任された年の定時株主総会から翌年の定時株主総会終了時迄とする。
当委員会は2026年3月期に合計4回開催し、取締役会実効性評価、上場株式議決権行使状況、並びに取締役会付議・報告基準見直し等について審議しました。

-「指名委員会」(事務局:人事総務第一部)
構成:社外取締役2名(うち1名委員長)、社長を務める社内取締役(1名)、社外監査役1名
役割期待:当社取締役及び執行役員(CEOを含み、「役員」と総称する。以下同じ)の指名プロセスに関し、社外役員が関与することにより透明性・客観性を高め、役員指名の公正性を担保する。
機能:役員の指名に関する選解任基準・選解任プロセスの検討、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画の策定、並びに取締役人事案に対する評価、並びに役員の解任に係る審議。
任期:本委員会の委員の任期は、委員として選任された年の定時株主総会から翌年の定時株主総会終了時迄とする。
当委員会は、2026年3月期に合計5回開催し、社外役員が役員候補者を把握する機会及び提供情報・資料の拡充を更に図るとともに、役員候補の選定、役員選任案について審議しました。

-「報酬委員会」(事務局:人事総務第一部)
構成:社外取締役2名(うち1名委員長)、CFO(チーフ・フィナンシャル・オフィサー)を務める社内取締役(1名)、社外監査役1名
役割期待:役員の報酬に関する決定プロセスにつき、社外役員の関与により透明性と客観性を高めるとともに継続的なモニタリング実施を通じ、役員報酬の公正性を担保する。
機能:役員の報酬・賞与に関する体系・決定プロセスの検討、取締役報酬・賞与案に対する評価、並びに執行役員評価・賞与案に対する評価。任期:本委員会の委員の任期は、委員として選任された年の定時株主総会から翌年の定時株主総会終了時迄とする。
当委員会は2026年3月期に合計4回開催し、グローバルな競争環境下における中長期的な企業価値貢献に向けた報酬体系や水準の見直し等について審議しました。
【監査役関係】
監査役会の設置の有無設置している
定款上の監査役の員数員数の上限を定めていない
監査役の人数5 名
監査役、会計監査人、内部監査部門の連携状況
監査役会は、内部監査部及び会計監査人との三様監査連絡会を開催し、各監査方針・監査計画・監査重点項目等について期初に意見交換を行うほか、監査状況等について適宜報告を行い、効率的かつ実効性の高い各監査のための情報交換を行っています。
常勤監査役は、効率的な監査の遂行のため内部監査部と毎月1回の定例会議に加え都度情報交換を行うほか、同部が実施する内部監査における監査報告書の作成に際し、毎回内部監査部から報告書案の提出を受け、必要に応じて内部監査部との意見交換を行っています。加えて、常勤監査役は、内部監査部の定例内部監査の講評会に原則として全て出席しています。内部監査部長は、内部監査の計画及び実績を定期的に監査役会に報告します。監査役は、必要に応じ、内部監査部及びその他内部統制を所管する部署に対して、内部統制システムの状況及びリスク評価等について報告を求め、また、監査へのさまざまな協力を求めます。必要に応じ、監査役と内部監査部が合同で往査を行うこともあります。
監査役会は、期末において会計監査人より会計監査及び内部統制監査の手続及び結果の概要につき報告を受け、意見交換を行うほか、期中において会計監査人との月例連絡会議を開催し、会計監査人の監査計画・重点監査項目・監査状況等の報告を受け、情報交換を図るとともに、効果的かつ効率的な会計監査及び内部統制監査の遂行について協議します。監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters(KAM))については、複数回にわたり詳細な説明を受け、会計監査人と協議を行っています。
当社の会計監査人は有限責任監査法人トーマツです。会計監査人に対する報酬等の内容、非監査業務の内容、監査報酬の決定方針については「II.2.3.監査報酬の内容等」をご参照ください。

社外監査役の選任状況選任している
社外監査役の人数3 名
社外監査役のうち独立役員に指定されている人数3 名
会社との関係(1)
氏名属性会社との関係(※)
abcdefghijklm
玉井 裕子弁護士○
林 眞琴弁護士
髙波 博之公認会計士△
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
a上場会社又はその子会社の業務執行者
b上場会社又はその子会社の非業務執行取締役又は会計参与
c上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役
d上場会社の親会社の監査役
e上場会社の兄弟会社の業務執行者
f上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
g上場会社の主要な取引先又はその業務執行者
h上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家
i上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者)
j上場会社の取引先(f、g及びhのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ)
k社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ)
l上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ)
mその他
会社との関係(2)
氏名独立
役員
適合項目に関する補足説明選任の理由
玉井 裕子○玉井氏は、長島・大野・常松法律事務所のパートナー弁護士を務めていることから、「会社との関係(1)」における項目jを〇としています。
長島・大野・常松法律事務所と当社との間の過去3年間の取引額は、当社の独立性基準に定める金額を超えるものではなく、当社の基準並びに㈱東京証券取引所の定める社外取締役及び社外監査役に関する独立性要件を満たしています。なお、長島・大野・常松法律事務所に対して当社が過去3年間に支払った年間取引額は、いずれも当該事務所と当社双方の年間売上高及び連結年間売上高の1%未満です。
玉井氏は、弁護士としての長年の法律実務の経験を通じて培われた企業法務、コーポレート・ガバナンス及びリスクマネジメントに関する高い見識、並びに、他社社外役員や公認会計士・ 監査審査会の委員(非常勤)としての経験を有しており、これらの経験や知見を活かし、当社経営に対する貴重な意見・助言等により、社外監査役としての職務を適切に遂行いただけると判断し、社外監査役とするものです。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の 2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
林 眞琴○林氏が所属する森・濱田松本法律事務所と当社との間の過去3年間の取引額は、当社の独立性基準に定める金額を超えるものではなく、当社の基準並びに㈱東京証券取引所の定める社外取締役及び社外監査役に関する独立性要件を満たしています。なお、森・濱田松本法律事務所に対して当社が過去3年間に支払った年間取引額は、いずれも当該法律事務所と当社双方の年間売上高及び連結年間売上高の1%未満です。
同氏は、森・濱田松本法律事務所の業務執行者ではないため、「会社との関係(1)」はいずれの項目においても該当なしとしています。
林氏は、検事としての長年の経験により培われた、ガバナンス及びリスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの経験や知見を活かし、当社経営に対する貴重な意見・助言等により、社外監査役としての職務を適切に遂行いただけると判断し、社外監査役に選任しています。同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
髙波 博之○髙波氏は、あずさ監査法人の会長を2023年6月まで務めていたことから、[会社との関係(1)」における項目jを△としています。
あずさ監査法人と当社との間の過去3年間の取引額は、当社の独立性基準に定める金額を超えるものではなく、当社の基準並びに㈱東京証券取引所の定める社外取締役及び社外監査役に関する独立性要件を満たしています。なお、あずさ監査法人に対して当社が過去3年間に支払った年間取引額は、いずれも当該事務所と当社双方の年間売上高及び連結年間売上高の1%未満です。
髙波氏は、公認会計士としての長年の経験を通じて培われた企業会計、会計監査、リスクマネジメントに関する高い見識を有しています。これらの経験や知見を活かし、当社経営に対する貴重な意見・助言等により、社外監査役としての職務を適切に遂行いただけると判断し、社外監査役に選任しています。
同氏は、「上場管理等に関するガイドラインIII5.(3)の2」に示される事項に該当せず、また、当社の定める社外役員の独立性の基準を満たし、一般株主と利益相反の生じるおそれがないと判断されるため、独立役員として指定しています。
【独立役員関係】
独立役員の人数9 名
その他独立役員に関する事項
1. 当社は、独立役員全員を独立役員に指定しています。
2. 社外取締役・監査役の選任基準、社外役員の独立性の基準及び機能、役割
<社外取締役>
-投融資案件を始めとする取締役会議案審議に必要な広汎な知識と経験を具備し、あるいは経営の監督機能発揮に必要な出身分野における実績と見識を有することを選任基準としています。
-当社は社外取締役候補者の選定にあたり、経営の監督機能を遂行するため、当社からの独立性の確保を重視しています。また、多様なステークホルダーの視点を事業活動の監督に取り入れる観点から、その出身分野・性別等の多様性に留意しています。
-当社が多岐にわたる業界・企業と商取引関係を有する総合商社であることから、個々の商取引において社外取締役との利益相反等の問題が生じる可能性もありますが、このような問題に対しては取締役会の運用・手続にて適切に対処しています。
<社外監査役>
当社は、監査体制の独立性及び中立性を一層高め、その専門的知見によって監査の実効性が一層向上することを期待して社外監査役を選任しており、社外監査役に対しては、その独立性に基づき、中立の立場から客観的に監査意見を表明することを特に期待しています。社外監査役の選定に際しては、監査役会は、本報告書の「II.2.1.コーポレート・ガバナンス体制」に定める選任基準に加え、会社との関係、経営者及び主要な職員との関係等を勘案して独立性に問題がないことを確認しています。
<社外役員の独立性の基準>
当社における社外取締役または社外監査役(以下併せて「社外役員」という)のうち、以下の各号のいずれにも該当しない社外役員は、独立性を有するものと判断されるものとします。
(1)現在及び過去10年間において当社または連結子会社の業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人、従業員、理事等(以下「業務執行者」という)であった者
(2)当社の総議決権数の10%以上を直接もしくは間接に有する者または法人の業務執行者 (3)当社または連結子会社を主要な取引先とする者(※1) またはその業務執行者
※1 当該取引先が直近事業年度における年間連結取引高の2%以上の支払いを当社または連結子会社から受けた場合または当該取引先が直近事業年度における連結総資産の2%以上の金銭の融資を当社または連結子会社より受けている場合、当社または連結子会社を主要な取引先とする者とする。
(4)当社または連結子会社の主要な取引先(※2) またはその業務執行者
※2 当社または連結子会社が直近事業年度における当社の年間連結取引高の2%以上の支払いを当該取引先から受けた場合または当該取引先が当社または連結子会社に対し当社の連結総資産の2%以上の金銭を融資している場合、当該取引先を当社または連結子会社の主要な取引先とする。
(5)当社もしくは連結子会社の会計監査人である監査法人の社員等として、当社または連結子会社の監査業務を担当している者
(6)当社より、役員報酬以外に直近の事業年度において累計1,000万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ているコンサルタント、弁護士、公認会計士等の専門的サービスを提供する者(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当社から得ている財産上の利益が1,0 00万円または当該団体の連結総売上高の2%のいずれか高い金額以上の団体に所属する者をいう。)
(7)直近事業年度において当社または連結子会社から年間1,000万円以上の寄付・助成等を受けている者または法人の業務執行者
(8)過去3年間において(2)から(7)に該当する者 (9)現在または最近において当社または連結子会社の重要な業務執行者(社外監査役については、業務執行者でない取締役を含む)の配偶者もしくは二親等以内の親族(以下「近親者」という)
(10)現在または最近において(2)から(7)のいずれかに該当する者(重要でない者を除く)の近親者


3. 2026年3月期の活動状況

<社外取締役>
サミュエル ウォルシュ氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席しました。長年にわたり、自動車産業での上級管理職及び国際的資源事業会社の最高経営責任者として培ってきた、グローバルな視点と卓越した経営能力、豊富な事業経営経験に基づき、幅広い観点からの提言や指摘等を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員(4回すべてに出席)を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べました。
内山田竹志氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席しました。長年にわたり、トヨタ自動車株式会社において時代が求めるモビリティ社会を実現し得る環境・安全技術の研究開発や、消費者が求める製品の開発を手掛けてきた経験を有し、同社の役員として優れた経営手腕を発揮しました。取締役会ではグローバル企業におけるマネジメント経験と社会全般に対する高い見識に基づき、幅広い視点からの提言や指摘等を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、指名委員会の委員長(5回すべてに出席)として、CEOを含む経営幹部の選任プロセスの透明性及び実効性の向上において強いリーダーシップを発揮しました。
江川雅子氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席しました。東京大学の役員や成蹊学園学園長としての経営経験、グローバルな金融機関での長年の勤務経験、日本企業の経営やコーポレート・ガバナンスに関する研究を通じて培った金融及び企業経営に関する高い見識に基づき、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員(4回すべてに出席)を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べたほか、報酬委員会の委員長(4回すべてに出席)として、役員報酬制度に関する議論において強いリーダーシップを発揮しました。
石黒不二代氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席しました。IT企業創業者としての長年にわたる企業経営経験及びIT/DX分野の知見に加えて、上場企業の社外取締役としての経験を通じて培った企業経営に関する高い見識に基づき、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、指名委員会の委員(5回すべてに出席)として、CEOを含む経営幹部の選任プロセスの透明性及び実効性の向上に向けて、多角的な視点から議論に貢献しました。
サラ L. カサノバ氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席しました。マクドナルド社において北米・CIS・東南アジアでの勤務経験を通じて国際的消費者ビジネスの知見を培い、2013年から2019年までの間、日本マクドナルド株式会社の最高経営責任者として同社の大幅な業績改善及び成長戦略の実現に優れた経営手腕を発揮しました。取締役会では同氏の消費者ビジネスにおける深い知見とグローバル企業での経営経験に基づき、多角的な視点からの提言や指摘等を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、ガバナンス委員会の委員(4回すべてに出席)を務め、より実効性の高いガバナンス体制の構築に向けて建設的な意見を積極的に述べました。
ジェシカ タン スーン ネオ氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回のうち10回に出席しました。IBM社やマイクロソフト社での勤務経験を通じて得たIT・DX分野の知見に加え、シンガポール上場企業の社外取締役としての経験を通じて培った企業経営に関する高い見識に基づき、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2026年3月期は、取締役会の委員(4回のうち3回に出席)として、役員報酬制度に関する議論の深化に貢献しました。

<社外監査役>
玉井裕子氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席し、また、監査役会19回すべてに出席し、弁護士として培ってきた知識・経験等に基づき、発言を行っています。2026年3月期はガバナンス委員会の委員(4回すべてに出席)を務め、より実効性及び客観性あるガバナンス構築に資する意見を積極的に述べました。
林眞琴氏は、2026年3月期に開催された取締役会11回すべてに出席し、また、監査役会19回すべてに出席し、検事としての長年の経験により培われた、ガバナンス及びリスクマネジメントに関する高い見識に基づき、発言を行っています。2026年3月期は指名委員会の委員(5回すべてに出席)として、CEOを含む経営幹部の選任プロセスの透明性及び実効性の向上に向けた議論に貢献しました。
髙波博之氏は、2026年3月期に開催された取締役会のうち就任後開催の8回すべてに出席し、また、就任後開催の監査役会14回すべてに出席し、公認会計士として培ってきた知識・経験等に基づき、発言を行っています。2026年3月期は報酬委員会の委員(就任後開催の2回すべてに出席)を務め、役員報酬制度に関する議論の深化に貢献しました。

4. 主な兼任状況(2026年6月17日現在)
<社外取締役>
内山田竹志氏: トヨタ自動車㈱(相談役)
江川雅子氏:学校法人成蹊学園(学園長)、三菱電機㈱(社外取締役)
石黒不二代氏:セガサミーホールディングス㈱(社外取締役)
サラ L. カサノバ氏:花王㈱(社外取締役) 、ヤマハ発動機㈱(社外取締役)、ヨネックス㈱(社外取締役)(2026年6月24日就任予定)
ジェシカ タン スーン ネオ氏:CapitaLand India Trust Management Pte. Ltd.(筆頭独立取締役)、シンガポール国会議員

<社外監査役>
玉井裕子氏:弁護士、長島・大野・常松法律事務所(パートナー)、積水ハウス㈱(社外監査役)
林眞琴氏:弁護士、森・濱田松本法律事務所(客員弁護士)、イオン㈱(社外取締役)、東海旅客鉄道㈱(社外監査役)、㈱SBI新生銀行(社外取締役)
髙波博之氏:公認会計士、㈱パロマ(社外取締役)

5. 所有株式数(2026年3月31日現在)
<社外取締役>
サミュエル ウォルシュ氏:30,325株
内山田竹志氏:40,340株
江川雅子氏:20,248株
石黒不二代氏:4,541株
サラ L. カサノバ氏:0株
ジェシカ タン スーン ネオ氏:1,200株

<社外監査役>
玉井裕子氏:0株
林眞琴氏:995株
髙波博之氏:212株
社外役員の当社株式所有状況は上記のとおりですが、社外役員の独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しています。
【インセンティブ関係】
取締役へのインセンティブ付与に関する施策の実施状況業績連動報酬制度の導入
該当項目に関する補足説明
取締役(社外取締役を除く)に対して、業績連動型報酬として、業績連動賞与並びに業績連動型譲渡制限付株式報酬及び在任条件型譲渡制限付株式報酬を支給しています。各報酬の詳細は、「II.1.【取締役報酬関係】」をご参照ください。
また、取締役を兼務しない執行役員に対し、業績連動賞与及び事後交付型譲渡制限付株式報酬(リストリクテッド・ストック・ユニット)を、取締役会の決議により支給するとともに、経営会議メンバーであって取締役を兼務しない執行役員に対しては、これに加えて業績連動型譲渡制限付株式報酬を取締役会の決議により支給します。
ストックオプションの付与対象者
該当項目に関する補足説明
―――
【取締役報酬関係】
(個別の取締役報酬の)開示状況一部のものだけ個別開示
該当項目に関する補足説明
取締役及び監査役の報酬等の額については、総額と内訳を事業報告及び有価証券報告書に記載し、これらを当社ウェブサイトに掲載し、公衆の縦覧に供しています。また、有価証券報告書では、個別役員毎の報酬についても記載しています。

(a) 2026年3月期に係る取締役及び監査役の報酬等の額は、本報告書末尾の添付資料に記載しています。

(b) 2026年3月期に係る個別役員毎の報酬等の額は、以下のとおりです。
氏名/役員区分/会社区分/基本報酬/賞与/株式報酬(変動)/株式報酬(固定)/支給総額
安永竜夫/取締役/提出会社/126百万円/148百万円/141百万円/123百万円/538百万円
堀健一/取締役/提出会社/158百万円/295百万円/167百万円/143百万円/762百万円
竹増喜明/取締役/提出会社/83百万円/103百万円/94百万円/66百万円/346百万円
重田哲也/取締役/提出会社/83百万円/103百万円/93百万円/66百万円/345百万円
中井一雅/取締役/提出会社/52百万円/89百万円/76百万円/54百万円/271百万円
福田哲也/取締役/提出会社/51百万円/89百万円/66百万円/54百万円/261百万円

1. 上記のうち株式報酬(変動)は、業績連動型譲渡制限付株式報酬の評価期間が3連結会計年度であり、現時点で金額が確定していないことから、当該連結会計年度に費用計上した額及び2023年3月期に有価証券報告書において開示した額と2026年3月期に確定した額との差額の合計額を記載しています。
2. 社外取締役、監査役及び2025年6月18日開催の第106回定時株主総会をもって退任した社内取締役の個別報酬の記載は、省略しています。
報酬の額又はその算定方法の決定方針の有無あり
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
当社は取締役の報酬については、株主総会決議により、上限額、及び当該上限額の範囲内で取締役会にて個別支給額を決定することにつき、承認を得ています。
概要は、本報告書末尾の添付資料に記載のとおりです。
【社外取締役(社外監査役)のサポート体制】
社外取締役及び社外監査役は、取締役会・監査役会・社外役員会議を通じ、内部監査・監査役監査・会計監査の状況について情報共有及び意見交換を行い、相互連携して内部統制の監督・監査を行っています。具体的には、取締役会や監査役会において、内部監査結果及び内部監査計 画、監査役会監査結果及び監査実施計画、並びに会計監査人のマネジメントレターの概要のほか、金融商品取引法に基づく内部統制に係る評価結果、コンプライアンス・プログラム運用状況、その他の内部統制に関する体制の整備・運営状況についても定期的に報告がなされます。また、社外役員会議において、会計監査の方針にかかる社外取締役、監査役及び会計監査人の間での意見交換及び情報交換を行いました。取締役会における審議に先立って社外役員に対して十分な情報提供等がなされた上で実効性ある取締役会審議がなされるように配慮しています。
上記のほか、社外監査役は、「II.2.1.コーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、監査役会等の場において会計監査人及び内部監査部門より定期的にその監査活動状況・結果等について報告を受け、また意見・情報交換を行なうなど相互連携を図っています。

社外取締役・社外監査役に対しては、「II.2.1.コーポレート・ガバナンス体制」に記載の取締役・監査役に対するトレーニングに加え、以下のサポートを行っています。
1. 社外取締役に対しては、定例及び臨時の取締役会等に先立ち、議案の資料を事前配布するとともに事前説明を行います。
2. 社外監査役に対しては、経営会議の要旨の伝達等、常勤監査役及び監査役室より監査に資する会社の情報を適宜提供しています。定例及び臨時の監査役会・取締役会に際しては、資料の事前配布及び事前説明を行います。
3. 社外役員全員に専用のノートPC及びタブレットPC(専用PC)を交付し、適時に取締役会資料を配布することにより、社外役員の議案の検討時間を確保しています。
4. 2026年3月期においても、必要に応じて、出席者の一部がウェブ会議システムを利用する遠隔での取締役会・監査役会を開催し、社外役員全員に対して、専用PC上での当該ウェブ会議システム利用環境の提供及び利用方法のサポートを行い、遠隔での会議においても実効的な議論を可能とする環境を整備しています。
5. 過去に開催された取締役会の資料や議事録等を格納した取締役会データベースを構築し、社外役員が専用PCを通じてアクセスできる環境を整備しています。
【代表取締役社長等を退任した者の状況】
元代表取締役社長等である相談役・顧問等の氏名等
氏名役職・地位業務内容勤務形態・条件
(常勤・非常勤、報酬有無等)
社長等退任日任期
飯島彰己顧問財界活動及び二国間又は多国間の民間交流事業対応等の社外活動
(経営非関与)
常勤・報酬有り
2015/3/316年
元代表取締役社長等である相談役・顧問等の合計人数1 名
その他の事項
・相談役制度は2006年をもって廃止しています。
・顧問の取扱いについて内規を定め、顧問の任命について取締役会で決議しています。
・飯島氏に委嘱している主な社外活動は以下のとおりです。当社の経営への関与はありません。
(1)当社の経営戦略に資する二国間又は多国間の民間交流事業対応
(2)日本銀行参与職を含む、当社の社会的責任に伴う財界活動
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)
1. コーポレート・ガバナンス体制
(a) 取締役会
(i)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を2002年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任、2015年6月の定時株主総会以降社外取締役5名を選任し、2023年6月の定時株主総会以降は社外取締役6名を選任しています。また、取締役会による経営の監督を更に強化し、取締役会でのより高度かつ実効性の高い議論を可能にする人員構成とするため、2024年6月の定時株主総会にて、社内取締役を9名から6名に減員し、社外取締役・社内取締役の人数を同数とする取締役総数12名体制に変更しています。なお、取締役の人数は、実質的な討議を行うのに適切な規模としています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・本報告書提出時点において取締役12名のうち、執行役員を兼務する取締役は5名となっています。なお、取締役会は男性8名、女性4名(社外取締役)で構成されており、女性比率は33.3%、外国籍役員比率は25.0%です。
・当社の取締役会は、会長が招集し議長にあたります。なお、当社における会長の役割は、主として経営の監督を行うことであり、執行役員を兼務せず、日常の業務執行には関与しません。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令及び定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項及び重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。2026年3月期は合計11回開催しました。
なお、2026年3月期の主な審議テーマ・付議報告件数は以下のとおりです。
分類/件数
経営戦略・ガバナンス・サステナビリティ関連/21件
決算・財務関連/12件
監査役・会計監査人関連/4件
内部統制・リスクマネジメント・コンプライアンス関連/9件
役員人事・報酬関連/12件
個別案件/3件
合計/61件

・また、すべての社外取締役及び社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。2026年3月期は合計12回開催し、株式市場との対話のフィードバック、事業分野と戦略等について議論しました。
・上記に加え、2026年3月期には、社外取締役及び社外監査役のみが出席する意見交換会を実施しました。
・当社は取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会の3つの委員会を設置しています。2015年6月に当社ガバナンス体制の強化を目的として各委員会の構成を見直しました。この結果、ガバナンス委員会の構成は過半数が社外役員となりました。また、2018年6月以降は、指名委員会の構成についても過半数が社外役員となり、本報告書提出時点では社外取締役が委員長を務めています。2019年6月以降は、報酬委員会の構成についても過半数が社外役員となり、本報告書提出時点では社外取締役が委員長を務めています。本報告書提出時点の各委員会の構成等については「II.1任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性」をご参照ください。
・当社は、各社外取締役との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項に定める役員等の責任につき、同法第425条第1項に定める最低責任限度額まで限定する契約を締結しています。
・当社は、当社の取締役の全員を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者が会社の職務執行に関して行った行為(不作為を含む)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとなり、被保険者のすべての保険料を当社が全額負担しています。

(ii) 取締役選任基準及び候補者選定プロセス
当社は、以下の取締役の選任基準を勘案の上、取締役候補者を選定します。なお、候補者の選定については、指名委員会が策定した選定プロセス及び取締役の選任基準に基づく必要な要件を充足していることにつき、指名委員会の確認を得た上で行います。
・全人格的に優れ、当社経営幹部たる資質を備える者。
・強い統率力と高い倫理感を兼ね備え、遵法精神と公益に資する強い意思を持つ者。
・業務遂行に健康上支障の無い者。
・取締役として取締役会の行う「会社の業務執行に関する意思決定」と「取締役の職務執行の監督」を円滑に遂行する能力を具備する者。
・取締役の善管注意義務と忠実義務を全うし、「経営判断の原則」に則り会社にとって最良の判断を行う能力、先見性、洞察力に優れる者。

(iii) 取締役会の実効性の評価
取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。また、当該結果開示に関連して、2026年3月期の取締役会構成その他取締役関連活動に関係する関連資料(※)を併せて開示します。
※2026年3月期の①取締役会・社外役員会議・諮問委員会会議等の開催実績、②出席回数、③取締役会での主な審議テーマ・付議報告件数、④サステナビリティ・内部統制・リスクマネジメント等関連報告、⑤諮問委員会活動、⑥取締役・監査役フリーディスカッションテーマ、⑦社外役員会議テーマ一覧、⑧社外役員の活動状況については、当社ウェブサイト(以下URLの4頁以降)に公表していますので、ご参照ください。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/status/pdf/j_eoe_202603.pdf)

2026年3月期の取締役会実効性評価の方法及び結果の概要は、以下のとおりです。

<評価方法>(第三者機関を起用した取締役会実効性評価)
今期は、第三者機関(外部専門家)を起用し取締役会実効性評価を実施しました。
(1) 2025年11月、全取締役(12 名)及び全監査役(5 名)に対し、取締役会の構成、運営状況及び審議内容等に関するアンケートを実施しました。
(以下「2026年3月期アンケート」)。
(2) 2025年12月、第三者機関による社外取締役及び社外監査役を対象とする個別インタビューを実施しました(以下「社外役員インタビュー」)。
(3) 2026年1月15日開催の社外役員会議(全社外取締役及び全社外監査役が出席)において、2026年3月期アンケート及び社外役員インタビューの結果報告と同結果に基づく取締役会実効性に関する第三者機関のファシリテーションによる意見交換を実施しました。
(4) 同年2月3日、第三者機関から、全取締役及び全監査役に対し、2026年3月期アンケート、社外役員インタビュー及び社外役員会議結果を踏まえた報告(以下「第三者機関報告」)が行われました。
(5) 同年3月18日、2026年3月期アンケート結果、社外役員インタビュー、社外役員会議結果及び第三者機関報告を踏まえ、ガバナンス委員会において議論しました。
(6) 同年3月23日、ガバナンス委員会での議論を踏まえ、経営会議において、取締役会実効性評価案及び同開示案を議論しました。
(7) 同年4月8日、以上の全ての議論を踏まえ、取締役会において、議論した後、2026年3月期の取締役会実効性の評価を確定しました。

<アンケートの項目>
2026年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関する自由コメント欄を設けています。さらに、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても3段階で評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成
Ⅱ.取締役会の運営状況
Ⅲ.取締役会の審議
Ⅳ.取締役会の役割・責務
Ⅴ.諮問委員会
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行
Ⅶ.取締役・監査役への支援
Ⅷ.総括

<実効性向上に向けた2026年3月期の取組み>
昨年度の取締役会の実効性評価において、社外役員の知見を最大限引き出すため、より早期の資料配布を希望するとの意見、コンプライアンス、労働安全衛生、リスク管理といったいわば守りの観点でのモニタリングに加え、成長戦略に関わる意見交換の場も増やせるとよい等の意見があったことを踏まえ、2026年3月期では、取締役会及び取締役会事務局は、以下の点に取り組みました。
(1)社内取締役と社外役員のよりインタラクティブな議論の推進の検討
2026年3月期は、①議長のファシリテーションによる社内役員・社外役員のインクルーシブな議論の推進、②事前ブリーフィングでの十分な説明により取締役会での実質的な議論を実現する取組の継続、③CEOによる全体戦略及び近時の国際情勢への対応方針に関する適宜の説明・情報共有、④フリーディスカッションでの次期中期経営計画及び人的資本経営に関する議論の実施、⑤取締役会メンバーのエンゲージメント強化イベントの実施、等の取組みにより、社内取締役と社外役員のよりインタラクティブな議論の推進を図りました。
(2)取締役会における議論の充実化・高度化のための施策の検討
2026年3月期は、①議題の精査、書面決議・報告の更なる活用等による取締役会開催日の集約化、②効率化と実質的な議論の両立を目的とした
議場開催とオンライン開催の使い分け、③重要案件に関する適時適切な社外役員宛の報告・情報共有、④招集通知発送及び取締役会資料配布
の早期化、⑤各種資料へのアクセス向上を目的とした取締役会メンバー向けポータルサイトの開設、⑥諮問委員会に関する社外役員向けフィード
バックの実施、⑦取締役会付議・報告基準の改定、等を行いました。

<2026年3月期実効性評価結果の概要>
2026年3月期アンケート、社外役員インタビュー及び社外役員会議での意見交換並びにガバナンス委員会、経営会議及び取締役会での審議の結果、2026年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
-コンセンサス・ベースの原則の下、自由闊達な議論が行われており、議論を尽くして全員の合意を目指す議事運営が適切に行われている。
-前期の実効性評価に基づいた改善や運営方法の変更により本年も着実に実効性が向上している。
-経営上の重要なテーマ・考え方についてCEOから都度十分な説明が行われている。
-現在の構成はダイバーシティが確保され、社外取締役・監査役の専門性のバランスもとれている。取締役会において様々なテーマについて充実
した議論が行われ、モニタリング機能もよく発揮されており、当社の取締役会は高い実効性を維持している。
-取締役会・フリーディスカッションにおいて、企業戦略のコアとなる議論や成長戦略について、率直かつ丁寧な議論が行われ、対応方針が明確になっている。
-取締役会の事前ブリーフィングにとどまらず、社外役員会議における各本部報告、重要案件の進捗状況報告などにより俯瞰的な情報把握に役立っている。また、正式に取締役会に上程される案件に限らず、重要な事項については社外役員への情報共有を充実させる工夫があり、総じて良く運営されている。
-議場開催とオンライン開催、議案の内容に応じた書面決議・報告の活用により、メリハリをつけたスムーズ且つ効率的な取締役会の運営が行われている。
また、第三者機関からも、当社の取締役会では経営の重要課題について適切に議論が行われており、取締役会の実効性は高い水準にあるということが確認された旨の報告を受けています。
上記の内容を総括した結果、当社取締役会は、2026年3月期の当社取締役会実効性は、適切に確保されていると判断しました。一方で、実効性を更に高めていくための課題として、次に示す事項について更に取り組んでいくこととします。

<更なる実効性向上に向けた取組み>
【2027年3月期課題】
取締役会審議の一層の充実化と運営の効率化の推進
2026年3月期アンケート、社外役員インタビュー、社外役員会議での意見交換、ガバナンス委員会等での議論において、更なる実効性向上に向けた取組みにつき、以下の意見がありました。
-成功・失敗案件の分析から、案件遂行における主要な成功要因を抽出し、議論することは、今後の改善に資するためにも有益でもある。
-企業価値の成長を促進するような攻めの議論をより多く行うとよい。
-取締役会の開催時期、頻度、方法については、審議の質やチームスピリットへの影響も踏まえて、バランスのとれた濃淡管理を継続してほしい。
これらの意見及び昨年設定した中長期課題も踏まえ、取締役会における審議の更なる発展と効果的な取締役会運営の両立に資することを目的として、以下取組みを検討してまいります。
①社外役員・社内役員夫々の経験・知見・バックグラウンドを活かして行われる双方向の議論を土台とした、審議の更なる深化
②取締役会開催方法に関する継続的な検討及び取締役会への発展的な情報共有

【中長期課題】
外部環境及び当社ステークホルダーとの対話結果等も踏まえた、機関設計及び構成を含む取締役会のより良い在り方に関するガバナンス体制の継続的検討
現在のガバナンス体制を絶対的な正解とせず、今後も、外部環境、ステークホルダーの声を含む社会的要請を踏まえ、当社ガバナンス体制の在り方を継続的に審議してまいります。

(b) 監査役会
(i) 監査役監査の状況
組織・人員:
・本報告書提出時点において監査役は5名であり、常勤監査役2名と社外監査役3名から構成されています。監査役のうち1名は女性で、監査役会における女性比率は20%です。監査役会は、重田哲也監査役及び髙波博之監査役を財務・会計に関する相当程度の知見を有する監査役として選任しています。重田哲也監査役は、1987年に当社に入社して以降、会計業務に携わり、2019年に執行役員経理部長、2022年に代表取締役常務執行役員CFO(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー)、2023年に代表取締役専務執行役員CFO、2025年に代表取締役副社長執行役員CFOに就任し、2026年に現職に就任しました。髙波博之監査役は、公認会計士として企業会計監査業務に長年携わり、また有限責任あずさ監査法人会長等の要職を歴任しています。
・当社は、各監査役との間で、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の責任を、同法第425条第1項に定める最低責任限度額まで限定する契約を締結しています。
・当社は、当社の監査役の全員を被保険者とする会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約では、被保険者が会社の職務執行に関して行った行為(不作為を含みます)に起因して損害賠償請求がなされたことにより、被保険者が被る損害賠償金や訴訟費用等が填補されることとなり、被保険者のすべての保険料を当社が全額負担しています。
・監査役の職務遂行を補助する組織として監査役室を設置し、財務会計、法務・ガバナンス等の知識、能力を有するスタッフ3名を含め、現在5名の専任スタッフが所属しています。監査役室からは、監査計画・方針案の策定及びその進捗確認、国内外往査受入会社・部署との調整、会計監査人及び内部監査部等社内各部署からの情報収集、新任監査役に対するトレーニングの実施、監査役監査活動の社内向け情報発信、関係会社常勤及び非常勤監査役向け情報提供や意見交換会実施といったサポートを行っています。

監査役の主な活動:
・監査役会は、法令、定款及び監査役会規程の定めるところにより、監査に関わる重要事項について報告を受け、協議を行い、または決議をします。
・2026年3月期の監査役会における主要な決議事項や協議事項は、以下のとおりです。
-決議事項:監査方針(監査重点項目を含む)、監査計画及び業務分担、会計監査人評価・再任及び報酬同意、監査役・監査役会監査報告書、監査役選任議案への同意等
-協議事項:監査役報酬
-報告事項:取締役会に付議される主要案件の内容及び審議過程、当社連結内部統制上の課題等の当社執行対応状況、監査重点領域、監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters)に関する会計監査人とのコミュニケーション、監査役会実効性評価、常勤監査役による監査活動状況(経営会議、ポートフォリオ管理委員会出席等)等

・監査方針(監査重点項目を含む)の策定に関して、内部統制体制の構築・運用の土台となるグループ行動指針の浸透とそれに沿った企業活動の実施の確認に重点を置いています。さらに、企業活動を取り巻く外部環境の変化を捉え、人的資本、サステナビリティ等多角的な視点で監査方針の策定を行っています。年間の監査結果を踏まえ、監査役会として認識された課題につき、取締役会に対して、監査中間報告及び監査報告を行うとともに、取締役会に対する提言に関して意見交換を行い、これらの内容の社内周知を図っています。また、監査役会指定重要関係会社(2026年3月期は63社)を選定し、監査役監査活動の濃淡管理の一助としています。
・監査役会の実効性評価に関しては、全監査役に対する個別ヒアリングをもとに、監査役会の構成及び体制、監査役会等の運営状況及び審議状況、国内外往査含む年間の監査活動、監査役へのサポート等につき、監査役会における意見交換を経て、自己評価を行っています。2026年3月期の実効性に関しては、適切に確保されていると評価しました。
・監査活動においては企業活動の現場への往訪とそこで活動するグループ役職員とのコミュニケーションを重視しています。2026年3月期においても、実地往査の機会で、経営陣からのヒアリング、事務所・工場設備等の状況確認、従業員との面談等を実施しました。現場往査にあたっては、
効率的な情報収集のため、監査役会としての標準聴取項目を定め活用しています。

・監査役は、業務監査として、取締役の職務執行の監査、取締役会等の意思決定の監査、内部統制システムの整備・運用状況の監査、会計監査として、会計監査人の独立性の監視及び財務報告体制の監査、会計方針・会計処理等の監査、計算書類などの監査、会計監査人からの報告の監査、更に企業情報開示体制の監査にあたります。
・監査役は、取締役会に出席し、議事運営、決議内容等を監査し、積極的に意見表明を行っています。また、監査役全員による会長、社長その他代表取締役各々との面談を定期的に開催しました。
・常勤監査役は、経営会議、ポートフォリオ管理委員会、サステナビリティ委員会、開示委員会、インテグリティ委員会、情報戦略委員会、事業本部長会議を始めとする社内の重要な会議または委員会に出席し、また、取締役及び執行役員との個別対話並びにコーポレートスタッフ部門担当役員及び部長や各事業本部長との定例会議において報告を受け意見交換を行います。その他、常勤監査役は内部監査部より内部監査の報告を受け、内部監査講評会に原則として全て出席し、被監査組織に対して所感を伝えます。
・監査役は、国内外の主要な関係会社の中から重要と位置づけられる会社を監査役会指定重要関係会社に指定し、これらを中心に関係会社を往訪し、また関係会社の監査役等との日頃の連携を通して、関係会社管理の状況の監査を行っています。その他、監査役は会計監査人との月例会において、会計監査の状況について適時に報告を受け、当社対応状況等の監査環境についても意見交換を行います。

(ii) 監査役選任基準及び候補者選定プロセス
当社は、以下の選任基準を勘案の上、監査役候補者を選定します。なお、候補者の選定については、監査役会より提示された候補者案を踏まえ、取締役が監査役と協議の上、監査役候補者の選任案を作成し、監査役会の同意を得た上でこれを行います。監査役会は、取締役が株主総会に提出する監査役の選任議案について、同意の当否を審議します。
・人格・見識に優れ、法律、財務・会計(含む税務)、企業経営その他様々な分野における卓越した能力・実績、または豊富な知見を有する者。
・社内監査役については、当社の実情に通じ適正な監査を行う能力を有する者。

(iii) 内部監査
・内部監査部の役割と責任は、当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針を定めた「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」において、「経営者の承認する年次他の計画に基づき、内部監査規程に定める対象組織について、その経営目標・事業目標やリスクに照らして内部統制の設計の適合性、及び運用の状況を独立性を持って検証する役割と責任を負う。」と明記されています。これに基づき、内部監査部は3線モデルにおける第3線として、連結経営におけるガバナンス、リスクマネジメント、コントロールの妥当性・有効性を独立・客観的に評価し、その改善に向けて付加価値のある提言・気づき・洞察を提供することで三井物産グループをより良く・より強くし、持続的な成長に貢献することを目指しています。
・加えて、金融商品取引法に基づき、独立部署として当社全体の財務報告に係る内部統制についての評価を取り纏め、確認した上でJ-SOX委員会に付議します。
・内部監査の独立性・客観性を担保するため、内部監査部は社長直轄の組織としています。当社では主任監査人を検査役と称し、国内外での幅広い業務経験に加え、事業部や関係会社等の大規模組織長(本店部長、関係会社社長等)を経験した人材で、組織が抱える課題を発見し、経営目線で具体的な改善策を提案できる知見と実績を有する者を選任しています。検査役とチームを組む監査次長は、事業本部・コーポレート部門の中規模組織のマネジメント長(本店室長等)を経験し、検査役と共により現場目線で内部監査実務を遂行することができる人材を選任しています。
2026年3月末現在、所属人員85名は、部長1名(常務執行役員)、検査役32名、監査次長41名、スタッフ11名で構成され、それらを本店内部監査部(77名)及び海外拠点(8名)に配置しています。
・内部監査の実効性を担保するために、また、監査人の専門性の習得・向上の一環として、内部監査業務に資する資格取得を積極的に奨励しています。公認内部監査人(CIA)、公認不正検査士(CFE)、公認情報システム監査人(CISA)、米国公認会計士(USCPA)の資格保有者延べ人数は56名です。
・内部監査の手法は2つに大別されます。一つ目は、国内部店、海外現地法人、内外関係会社等を対象に準拠性監査のみならず経営目線での提言を行う定例内部監査で、リスクベースで抽出した約500組織の監査をリスク濃淡に応じたインターバルで実施し、全体を約3~6年で一巡しています。また、定例内部監査で発見された改善すべき事項は監査対象組織に改善状況の報告を求め、概ね半年から1年以内にフォローアップを完了しています。
・内部監査手法の二つ目は、全社的なリスクに直結する可能性のある事象を組織横断的に調査確認し提言するアドバイザリーに軸足を置いた経営テーマ監査であり、企業価値向上を目的に経営課題を解決するための気づきと洞察を与え、企業価値向上への意思決定の機会を提供するものです。2026年3月期においては、「個人情報保護対応」「内部通報制度」「関係会社における監査機能の整備状況」等を実施し、その結果を全社イントラに掲載しています。
・定例内部監査や経営テーマ監査の結果は都度書面で報告されると共に、内部監査部長は月次以上の頻度で社長及び常勤監査役等に直接報告を行っています。又、デュアルレポーティングの一環として定期的に取締役会及び監査役会にも直接報告をしています。
これらの内部監査活動は年次の内部評価に加え、国際基準に基づき5年に一度外部専門家による品質評価を受けることにより、継続的な監査品質の維持・向上に務めています。

(iv) 会計監査
・2026年3月期において当社の会計監査業務を執行した公認会計士は丸山友康、松下陽一、黄木太郎の3名であり、全員有限責任監査法人トーマツに所属しています。同監査法人による継続監査期間は53年間、また、2026年3月期の監査業務に係る補助者の人数は123名であり、その構成は、公認会計士34名、公認会計士試験合格者18名、その他71名となっています。
・なお、業務執行社員のローテーションに関しては適切に実施されており、原則として連続して7会計期間を超えて監査業務に関与していません。
また、筆頭業務執行社員については連続して5会計期間を超えて監査業務に関与していません。
・当社は、連結決算の早期化及び信頼性確保のために、原則として監査業務の委託先をDeloitteToucheTohmatsuに統一することとしています。
なお、当社会計監査人は会社法監査、金融商品取引法監査、英文連結財務諸表監査を実施しています。

2. 業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の事業本部長及び海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針及び重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員及び社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・上述のとおり、社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社体制は、2011年4月のNASDAQ上場廃止及び同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと移行しました。
体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行及び内部統制に係る各種主要委員会を設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。各種主要委員会の詳細及び2023年3月期の取組みについては下記ご参照ください。

-「インテグリティ委員会」
経営会議の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、グローバル・グループベースでのインテグリティある組織づくり(当社コンプライアンス体制の整備及びその有効性の維持・向上を含む)及び役職員によるインテグリティの実践を図ります。 2026年3月期はコンプライアンス委員会(年2回実施。2026年4月1日付にてコンプライアンス委員会よりインテグリティ委員会へ改称)での議論を通じてコンプライアンス不正事案の再発防止策や予防施策を検討・実施したほか、経営会議及び取締役会に年2回コンプライアンス体制の状況につき報告し、それぞれの会議体における活発な議論を通じて内部統制強化につなげています。内部統制強化のための諸施策として、「三井物産グループ行動指針-With Integrity」の改訂版を2024年5月に発行し、周知を進めています。2025年11月実施の「With Integrity月間」では、「デジタル・AI 時代の Integrity を考える-当社グループの信用を守り、未来をつくる」をテーマに、社長のメッセージ動画の発信、経営幹部とデジタル政策・法務分野の専門家による対談、AIガバナンス分野の専門家による講演、コンプライアンス事案となりうる不適切言動を題材とした実写版動画の公開、及び各職場におけるチームディスカッション等の全社企画を実施するとともに、社外役員によるIntegrityメッセージ動画の配信も行いました。当社及び主要な国内関係会社においてコンプライアンス意識調査を実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況・問題の予兆を把握、問題の早期改善に努め、国内関係会社に対してはコンプライアンスハンドブックを提供しています。また、独占禁止法・贈賄防止法等重要法令リスクへの対応を含む「関係会社コンプライアンス体制整備ガイドライン」や、贈賄防止体制等への対応を含む各種不正チェックリストを活用し、各社における自律自走のコンプライアンス体制を強化しています。さらに、発見的統制の更なる強化を目的として、事例を踏まえたE-Learningの全役職員受講や匿名性を担保したまま通報者と交信ができる通報対応システムを通じて、コンプライアンスに関する問題で何かおかしいと思うことがあったら声を挙げる“Speak Up”を容易にする環境を整え、内部通報制度への信頼性向上及び制度の利用促進を図っています。また、従前より国内外の独占禁止法及び贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案について、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務統括部コンプライアンス・インテグリティ推進室で一元的に受け付ける「グローバル・グループ・ホットライン」を設け、課題の把握と解決に努めています。

-「開示委員会」
経営会議の下部組織として、当社における法定開示・適時開示並びに重要なその他の開示物及び開示行為に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。2026年3月期は合計4回開催し、各種開示物及び開示行為に関する原則・方針を策定したほか、開示内容の妥当性の判定・判断を行いました。

-「J-SOX委員会」
経営会議の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、及びその有効性の維持・向上を図ります。2026年3月期は合計2回開催し、2026年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握及び有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。

-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、全社ポートフォリオ戦略・投融資方針の策定、全社ポートフォリオの定期的モニタリング、重要案件の個別審査にあたります。2026年3月期は合計9回開催しました。全社ポートフォリオ戦略、当社のリスクエクスポージャーとコントロール、資産ポートフォリオレビュー、中期経営計画2026で定めた攻め筋における取組・戦略の確認等を行い、全社レベルでの適切なリスク管理を継続しました。

-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・IT及びDX戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
2026年3月期は合計9回開催しました。当社グローバル・グループシステムのあるべき姿を具体化する「デジタル・グランドデザイン」に基づく各種規程の改正、サイバー攻撃に対応するためのサイバーセキュリティ戦略に基づく取組、データドリブン経営推進に関する取組、次世代人事総務システム、IT/DX R&D、戦略的DX支援制度等に関する討議を行いました。

-「サステナビリティ委員会」
経営会議の下部組織として、持続可能性(サステナビリティ)並びにESG(環境・社会・ガバナンス)課題に係る当社経営方針及びサステナビリティ経営をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。2026年3月期は合計7回開催し、気候変動関連目標及び進捗、制度開示に関する対応、人権管理体制と取組みの強化等について審議・報告しました。

-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
ダイバーシティ推進委員会は、合計9名で構成され、構成員は委員長、人事総務第二部長、経営企画部長に加えて、2026年3月期は海外現地法人取締役や事業本部長を含む6名(内、女性3名、外国籍1名)で構成されています。合計4回開催し、「多様性を力に」する組織の実現に向け、女性活躍推進法に基づく行動計画策定及び進捗の報告に加え、女性リーダーのパイプライン強化に向けた施策、企業競争力に繋がる多様性の在り様(多様性と堅持すべき組織凝集性、求心力となる企業文化・行動様式等)、グローバル人事制度の方向性、人事制度改定後の総戦力化と価値創造に向けた環境整備(社員と組織双方の進化)について討議を行いました。

-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関するすべての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。

3.監査報酬の内容等
(a)監査公認会計士等に対する報酬の内容
当社の監査公認会計士等は有限責任監査法人トーマツです。
下記は、2026年3月期に関する当社及び連結子会社の有限責任監査法人トーマツに対する報酬額を示しています。
監査証明業務に基づく報酬: (当社)932百万円(連結子会社)943百万円(計)1,875百万円
非監査業務に基づく報酬: (当社)63百万円(連結子会社)2百万円(計)65百万円
(注)監査証明業務に基づく報酬は、会社法に基づく監査、金融商品取引法に基づく監査、及び英文連結財務諸表監査の報酬額です。これには、監査証明業務の一環として実施される業務、監査証明業務と直接的関連性を有する業務、及び法規制により監査人が実施することを要請される業務であり、かつ監査人のみが合理的に提供可能である業務に対する報酬額を含めています。
(b)その他重要な報酬の内容
当社及び連結子会社は、有限責任監査法人トーマツと同一のネットワークに属しているDeloitte Touche Tohmatsuのメンバーファームに対して、監査証明業務及び非監査業務を委託しています。
下記は、2026年3月期に関する当社及び連結子会社のDeloitte Touche Tohmatsuのメンバーファーム(有限責任監査法人トーマツを除く)に対する報酬額を示しています。
監査証明業務に基づく報酬: (当社)16百万円(連結子会社)3,494百万円(計)3,510百万円
非監査業務に基づく報酬: (当社)82百万円(連結子会社)419百万円(計)501百万円
(c)監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
当社及び連結子会社が有限責任監査法人トーマツに対して報酬を支払っている非監査業務の内容は、コンフォートレター作成業務及びサステナビリティ情報開示に関する助言業務等です。
(d)監査報酬の決定方針
監査報酬の決定にあたっては、監査計画の内容や従前の会計年度における職務執行状況等を踏まえ、監査品質の維持・向上と監査の効率的な実施の両立の観点から、監査手続の工程確認や会計監査人と執行業務部門との役割分担、個別案件の論点整理を実施し、監査時間の透明化を進め、報酬額を最適化する方針としています。
加えて、四半期毎に予実管理及び増減理由の分析、効率化の検討及びその進捗の確認を実施し、適時に会計監査人と協議しています。上記方針に沿って監査報酬の妥当性を確認し、監査役会の同意を得て最終決定しています。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
・現状のコーポレート・ガバナンス体制を採用する理由については、「I.1.基本的な考え方」、及び「II.2.1.コーポレート・ガバナンス体制」をご参照ください。
・社外取締役の当社における役割や機能については、「II.1.その他独立役員に関する事項」に記載のある社外取締役の選任基準をご参照ください。
Ⅲ株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
補足説明
株主総会招集通知の早期発送株主総会資料の電子提供制度の開始に伴い、当社は、株主総会の通知書類等のみを開催日の3週間前を目途に発送し、その他株主総会資料については、同じタイミングで電子提供する予定です。(ただし、議決権の基準日(3月31日)までに書面交付請求のお手続きを頂いた株主様には、従前同様の招集通知を同じタイミングで書面発送します。)
集中日を回避した株主総会の設定当社は、定時株主総会の開催日を集中日の回避を第一に設定しています。
電磁的方法による議決権の行使当社は、株主の皆様に議決権行使をより積極的に進めていただくため、株主総会招集通知や議決権行使のIT化を2004年6月の株主総会より開始しました。
議決権電子行使プラットフォームへの参加その他機関投資家の議決権行使環境向上に向けた取組み当社は(株)ICJが運営する機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームを、2006年6月の株主総会から利用しています。
招集通知(要約)の英文での提供招集通知(事業報告を含む)の英訳版を作成し、当社ウェブサイトに掲載しています。
その他招集通知(事業報告を含む)は、英訳を含め、開催日の4週間以上前に当社ウェブサイト及びTDNetによる開示を通じて各上場証券取引所及び議決権電子行使プラットフォームに掲載しています。更には、株主総会後速やかに当社ウェブサイトにて一定期間、株主総会における経営陣の説明場面等のビデオを一般配信しています。
2.IRに関する活動状況
補足説明代表者自身による説明の有無
ディスクロージャーポリシーの作成・公表2005年より「投資家に対する開示の基本原則」を和英にて作成し、ウェブサイトに掲載しています。
個人投資家向けに定期的説明会を開催例年3回程度、社長、CFO、IR部長による個人投資家向け説明会をオンライン等で開催し、説明会資料を当社ウェブサイトに掲載しています。あり
アナリスト・機関投資家向けに定期的説明会を開催セルサイド・アナリスト及び機関投資家向け定期説明会を、四半期決算毎に開催し、社長或いはCFOが説明者となります。説明会資料は英訳版も含めて、同日に当社ウェブサイトに掲載しています。また、説明会における質疑応答もウェブサイトに掲載しています。このほか、2017年より、セルサイド・アナリスト及び機関投資家向けにインベスターデイを毎年開催し、資料と共に説明内容と質疑応答を英訳版も含めてウェブサイトに掲載しています。あり
海外投資家向けに定期的説明会を開催定期的に経営幹部、IR部長による欧州、米州、アジアの海外機関投資家の訪問・オンライン等により、個別面談を行っています。あり
IR資料のホームページ掲載以下のIR資料は、当社ウェブサイトに掲載しています。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/index.html)
決算情報、決算情報以外の適時開示資料、有価証券報告書、または半期報告書、統合報告書、会社説明会資料、コーポレート・ガバナンスの状況、株主総会の招集通知など株主向け情報を掲載しています。
IRに関する部署(担当者)の設置CFOが管掌し、IRに関する専任部署として、IR部を設置し、関連部署と連携して投資家対応(IR、SR)並びに主要開示資料作成(有価証券報告書、決算短信、統合報告書、決算説明会資料等)を担当しています。
担当役員:代表取締役常務執行役員CFO田中誠
担当部署:IR部(17名)(2026年6月17日時点)
IRに関するお問い合わせ:
(https://form.mitsui.com/webapp/form/16694_csy_88/index.do)
3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況
補足説明
社内規程等によりステークホルダーの立場の尊重について規定「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」において、当社の経営目的は、当 社の役職員全員が当社の経営理念の下に、株主、取引先、従業員、更には消費者、地域 社会などのステークホルダー(利害関係者)の信頼と期待に応え、企業の社会的責任を重 視した経営を積極的に推し進め、その結果、量と質の両面から持続的に企業価値を高める ことにある、と規定しています。また、社員一人ひとりがサステナビリティに対する意識をより高めていくことを目的に「サステナビリティ基本方針」、「環境方針」、「人権方針」、「持続可能なサプライチェーン取組方針」などを策定しています。
環境保全活動、CSR活動等の実施環境保全活動及びサステナビリティ活動の詳細につきましては、当社ウェブサイト(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/index.html)をご参照ください。
ステークホルダーに対する情報提供に係る方針等の策定ステークホルダーとの信頼関係の構築やエンゲージメントの重要性を「三井物産グループ行動指針-With Integrity」や「サステナビリティ基本方針」にて定めており、積極的な情報開示とステークホルダーとの対話を通じ社会からの期待や要請を確り把握したうえで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
その他【多様な人材の総戦力化に向けた取組みについて】
当社グループは、「挑戦と創造」のDNAを継承し、常に時代の潮流を先取りして様々な分野や国で新たな事業を創出してきました。多様なバックグラウンドを持つ人材が、多様な現場でグローバルに活躍する姿を後押しすることが当社グループの人材戦略の根幹です。人材戦略は、中期経営計画2029の重点施策の1つとして位置づけられています。自律的な キャリア形成(挑戦・経験・学び)を支援し、従業員一人ひとりの活躍を支える諸施策・環境整備のために更なる投資を推進します。

当社ウェブサイト「中期経営計画」

(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/management/index.html)

中期経営計画では以下4つを人材戦略の重要なテーマとしています。

1. 強い「個」の育成
当社グループの「世界中の未来をつくる」というMissionの達成に向けては、従業員一人ひとりが変革をリードし、自らの強みを活かして世界標準で成果を積み上げることが重要です。当社グループは人材育成を最重要に考える組織であり、各現場でのOJT(On the job training:業務を通じて知識などを身に着ける教育方法)を軸としつつ、それを補完する体系的な人材育成プログラムや、従業員の志向を起点にしたグローバルなキャリア開発のための各種制度や基盤を提供し、強い「個」を育成します。
2. インクルージョン
当社グループは、多様な個性を有する従業員が、自分らしく社会や組織に属し、最大限に力を活かすことができる会社を目指します。当社はインクルージョンの推進を加速させる環境を整えると共に、無意識のうちに暗黙的な排他や区別を行うことがないよう、従業員一人ひとりのインクルージョンに対する意識醸成を支援し、グローバル・グループでのインクルージョンを実現します。採用地や性別によらず、社員一人ひとりがお互いを認め合い、恒常的に異なる考えや新しい考え方が入ることで刺激を受け合いながら能力を最大限に発揮し、イノベーションを生み出すことでビジネスに新たな価値をもたらし、当社グループの価値向上に繋げます。
3. 戦略的適材配置
当社は15事業本部を中心としてグローバル展開をしていますが、国や地域毎に強みを発揮していくために、事業と地域を2軸としたグローバル・マトリクス制を採用しています。事業戦略に連動した活躍の場を用意し、従業員は新しい仕事への挑戦を通じてスキルや専門性を身に付け、会社と共に成長します。このような戦略的適材配置と自律的なキャリア形成をグローバル規模で推進します。
4. ウェルビーイング・H&S
当社は、社員一人ひとりが活力にあふれ「挑戦と創造」を実践できる状態をウェルビーイングと定義し、その実現に向けた経営を推進しています。互いの価値観を尊重しながらいきいきと働ける環境の整備を進めるとともに、健康の保持・増進及び労働安全衛生を基盤として、当社グループに関わる人々の健康と安全の確保に取り組んでいます。これらを通じて、社員と組織の持続的な成長を目指します。
三井物産の人材マネジメントの詳細につきましては、以下をご参照ください。

(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/human_resource_management/index.html)

【国連グローバル・コンパクト遵守状況】
当社は、2004年10月に「国連グローバル・コンパクト」の支持を宣言しており、定期的に同原則の遵守状況を調査し、不十分な点を発見・改善することで、より誠実で透明度の高い事業活動を促進しています。
Ⅳ内部統制システム等に関する事項
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
内部統制に対する考え方と関連組織は、「II 2.2. 業務執行・内部統制体制」もご参照ください。
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、
「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。

(a) リスク管理体制
多様な事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各事業本部及び海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスク等の定量的リスクと、コンプライアンスリスクやオペレーショナルリスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリング等が、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各事業本部及び海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役もしくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
さらに、「II 2.1.コーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員及びコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、インテグリティ委員会、開示委員会、J-SOX委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部等の組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、及び担当取締役及び執行役員の補佐にあたります。

(b) 財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、及び業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価及び独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2026年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。

(c) 情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はグローバル・グループシステムのあるべき姿を具体化する「デジタル・グランドデザイン」に基づく各種方針に沿い、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいやサイバー攻撃等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。
「情報システム開発管理規程」:情報資産の調達・導入からその運用方法を規定。
「ITセキュリティ規程」:ITセキュリティ面でのシステム主管部の行動原則を規定。
「情報管理規程」:情報リスク管理体制、情報管理に関する基本事項を規定。
「個人情報保護規程」:事業遂行上必要となる個人情報の取扱に関する規程。(国内のみが対象)
「サイバーセキュリティ対策に関する規程」:サイバー攻撃等への予防及び事件発生時の緊急対策に関する規程。
「三井物産グループサイバーセキュリティ原則」:当社グループ各社が共通的に実施することを目指す、基本的サイバーセキュリティ対策

(d) コンプライアンス体制
当社では、社員一人ひとりにコンプライアンス意識を徹底させ、インテグリティをもって行動することを求めるとともに、コンプライアンス違反を未然に防ぎ自浄作用を発揮するインテグリティのある組織づくりに取り組んでいます。
三井物産グループ行動指針-With Integrityの制定から約5年経過したことから、世の中の変化の潮流を捉えて、経営会議や取締役会にて議論のうえ、2024年5月に改訂版を発行しました。当社は、健全なコンプライアンス意識とインテグリティを備えるためのさまざまな研修プログラムを実施しているほか、「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。
「三井物産グループ行動指針‐With Integrity」及び「三井物産役職員行動規範」は当社ウェブサイトをご参照ください。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/governance/compliance/index.html)
当社は、チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするインテグリティ委員会(「II 2.1. コーポレート・ガバナンス体制」をご参照ください)を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部及び支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。また、各事業本部にコンプライアンス管理責任者を設置し、コンプライアンス統括責任者である事業本部長の職務遂行を補佐し、より現場に即したコンプライアンスの徹底及びインテグリティの浸透に関する取組みを加速させています。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士及び第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。また、内部通報を行ったことを理由とする不利益取扱いや一切の報復行為を禁止し、その旨を社内規程において定め周知徹底しつつ、コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対処しています。国内関係会社については、当社が指定している弁護士及び第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備し、海外拠点及び海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。

(e) 企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みをご参照ください。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管事業部ではなく内部監査部等から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
(1) 基本的な考え方:
当社は、反社会的勢力に対しては毅然とした態度で対応し、反社会的勢力及び反社会的勢力と関係ある取引先とは、いかなる取引もしないことを方針としています。

(2) 整備状況:
上記の方針を、「三井物産役職員行動規範」に明記し、全役職員に周知徹底しています。
役職員行動規範及び当社コンプライアンス・プログラムについては、定期的に全社員を対象に研修を行っています。反社会的勢力排除に向け、会社全体として対応するため、契約書等への反社会的勢力排除条項の導入を促進するとともに、社内に対応部署を設け、普段より警察、弁護士などの外部専門機関と連携して対応する体制としています。
Ⅴその他
1.買収への対応方針の導入の有無
買収への対応方針の導入の有無なし
該当項目に関する補足説明
―――
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
適時開示体制の概要
1.資本市場に対する開示に係る社内体制について
(1)当社は、内外連結ベースでの法定開示及び適時開示並びに重要なその他の開示物及び開示行為に関する原則・基本方針の策定及び社内体制の整備、また、緊急性の高いIR上の重要案件の検討及び対策の策定のため、開示委員会を設置しています。開示委員会は経営会議の下部組織であり、CFOを委員長、CSO及びGC(ジェネラル・カウンセル)を副委員長とし、コーポレートスタッフ部門の関連各部部長により構成されます。また、開示委員会の事務局であるIR部は、コーポレートスタッフ部門及び各事業本部に設置されたIR担当者と連携して、開示委員会の指示を受けて各種開示物のドラフト作成、論点整理にあたります。
(2)当社は、投資家が適切な投資判断を形成するために必要な当社開示の要件と手続きの根幹を定めた「投資家に対する開示の基本原則」を当社ウェブサイトに掲載しています。
(3)当社は、投資家への開示に係る専門部署としてIR部を設置し、適時開示の事務を同部管掌として、投資家の投資判断に重要な影響を与える事実や決算情報等の把握・管理、並びに適時・適切な開示にあたらしめています。

2.投資者の投資判断に重要な影響を与える事実について
(1)適時開示に係る情報は東京証券取引所への対応窓口であるIR部にて一元管理しています。IR部は、新規の重要な事実の開示にあたり、必要に応じて開示委員会を構成するコーポレートスタッフ部門各部と開示内容の検討を行った後、メディア対応を管掌する広報部と相談の上、開示内容を決定します。
(2)開示の方法・時期等に高度の経営判断を要する場合は、開示委員会による審議を経て、必要に応じ経営会議での承認を取り付けた上で、開示することとしています。
(3)IR部は、重要情報の適時開示に備えて、社内各部署と日常の業務連絡にあたります。社内の各部署は、職制を通じて重要な事業の進展をIR部に伝達する義務があります。コーポレートと事業現場の目線合わせのため、毎四半期決算公表後、IR部は各事業本部と定期会合を行い、全社や個別の開示情報に対する市場の反応や今後の重要開示項目について情報交換しています。

3.決算情報について
毎四半期の公表は、経営会議の承認及び取締役会への報告を経て行っています。
(1)開示内容のうち財務情報は経理部、非財務情報全般はIR部が一元管理の上、最終的に決算短信他の対外開示はIR部が管掌しています。
(2)決算公表に先立ち、CFOと開示委員会の委員からなる検討会議を開催し、短信その他の開示物と重要な開示事項の確認を行っています。