| 最終更新日:2026年7月7日 |
| 日産自動車株式会社 |
| 代表執行役社長兼最高経営責任者 イヴァン エスピノーサ |
| 問合せ先:IR部 |
| 証券コード:7201 |
| https://www.nissan-global.com/JP/IR/ |
| 当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。 |
Ⅰコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方

・当社は、社会における存在意義を定義した「人々の生活を豊かに」というコーポレートパーパスの下、信頼される企業として、独自性に溢れ、革新的なクルマやサービスを創造し、その目に見える優れた価値を、全てのステークホルダーに提供するために、コーポレートガバナンスの向上を経営に関する最重要課題のひとつとして取り組む。
・当社は、社会からの要請や社会的責任を常に意識しながら事業活動を展開し、事業の持続的な成長とともに、持続可能な社会の発展に尽くす。
・当社は、明確な形で執行と監督・監視・監査を分離できる指名委員会等設置会社を選択する。これにより、意思決定の透明性を向上するとともに、迅速かつ機動的な業務執行を実行する。
・当社は、取締役会その他の機関による監督・監視・監査を通じて、内部統制、コンプライアンス及びリスク管理体制の実効性を担保する。当社の執行役及び役職員は、かかる監督・監視・監査に対し、常に真摯に対応する。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則について、全てを実施している。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】

【原則1-4】政策保有株式
(1)政策保有に関する方針
株式の政策保有については、当社の事業上のメリットの実現を目的とし、連携・協力関係を構築するために合理的に必要とされる範囲に限定することを基本方針としている。
(2) 政策保有の適否に関する検証
当社は個別銘柄ごとの保有目的、取引の性質、将来の事業上の意義やリスク等の精査を行っている。これら戦略的視点での検証に加え、さらに保有に伴う便益と資本コストの比較・保有の適否の判断を執行側で行い、その結果を取締役会において検証している。保有の継続が適当でないと判断された場合には、売却を含めた検討を行うこととしている。
その結果、政策保有株式の銘柄数は、2026年3月末時点で4銘柄(みなし保有を含む)となっている。なお、うち1銘柄については2026年5月末時点で売却を完了している。
(3)政策保有株式に係る議決権行使の具体的基準
当社は、政策保有株式にかかる議決権行使に際しては、株式の保有目的を鑑み、また保有先企業の経営方針、戦略を十分検討した上で、中長期的な企業価値の向上の観点に立ち、議案への賛否判断を行う。
【原則1-7】関連当事者間の取引
会社が取引を行う場合には、役員や主要株主との取引を含め、取引の重要性や性質に応じて、財務、経理、税務、法務等の各種機能からの検討を行うとともに、案件に応じたレベルの決定者による承認が必要な旨、社内規定に定めている。
また、取締役及び執行役と会社との利益相反取引については、取締役会の承認及び取引後の重要な事実の取締役会への報告を必要とする旨、取締役会規則に規定している。更に、取締役利益相反解消指針では、取締役と会社との利益相反とは何かを定義し、取締役に対し利益相反又は潜在的な利益相反を報告する義務を課すとともに取締役の利益相反を解消するプロセスなどを規定している。また、2022年3月にグローバル利益相反規程が施行され、全ての役員及び従業員に適用されている。
【補充原則2-4-1】中核人材の多様性確保
(1)人財の多様性の確保についての考え方
日産はダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下DEI)を重要な経営戦略の一つとして位置付け、DEIはすでに日産の文化・DNAとなっている。
日産は、『多様性豊かな従業員が尊重し合える環境を実現 そこから生まれる独自性に溢れ革新的なクルマやサービスで、人々の生活を豊かに』というDEIミッションを掲げ、DEIを会社の競争力の源泉として、一層推進を加速させている。異なる背景や視点を持つ従業員が互いに知恵を出し合うことは、多様化するお客さまのニーズに応えながら新たな価値を創造することにつながる。日産は、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる、真にインクルーシブな(多様性を受容できる)組織づくりが重要かつ日産の強みであると考えている。CEOが議長を務め、各部門・各地域を代表する役員をメンバーとした「グローバルDEIカウンシル」を設置し、DEIに関する方針や取り組みを決定している。また、地域ごとにDEI推進組織であるリージョナルDEIカウンシルを運営し、各地域のトップマネジメントが議長を務めることで、グローバル日産の取り組みとして実行推進体制を整えるとともに、地域ごとに異なるDEIの課題に取り組める体制を整えている。
(2) 女性・外国人・中途採用者の登用について
日産には優れた人財が性別、国籍、社歴などのバックグラウンドに関わらず、全員が活躍できる企業文化がある。管理職の中の女性比率、外国人比率、中途採用者比率の高さがそれを表している。
①女性管理職比率
・日産自動車株式会社(単体)
現状比率:11.3% (2026年3月)
・グローバル日産グループ
現状比率:16.8% (2026年3月)(上記含む海外54社)
女性管理職比率については、女性管理職比率と間接従業員に占める女性比率とのギャップを縮めていくことを目標とする。2026年3月時点において、女性管理職比率は11.3%であり、この比率を間接従業員に占める女性比率19.6%に近づける。国内における日産の女性管理職比率は同業他社、製造業の中では高い比率ではあるが、他業界と比較すると更に伸ばす余地はある。将来的には、更なる女性管理職比率の向上のため、母集団となる間接従業員に占める女性比率を30%レベルに高めるべく、女性社員の積極的な採用と育成を促進する。具体的には、能力開発のための研修やメンタリングプログラム、キャリアアドバイザーによるキャリア面談、セルフキャリアドック、人事交流イベントなどを通じ、女性のキャリアの悩みに応じて支援を行う。日産ではCEOをはじめ、役員が「ラウンドテーブル」で女性リーダー層や若手・中堅層との対話を行うなど、経営層も積極的に女性活躍を支援している。外部評価としても、女性活躍推進優良企業に与えられる「えるぼし」の3段階目の認定を受けている。さらに、日本だけでなくグローバルでも女性活躍を加速させている。また、会社法に基づく役員(取締役、執行役)比率では、女性は30.8% となっている。 (2026年6月)
②外国人管理職比率
・日産自動車株式会社(日本)
現状比率:6.1% (2026年3月)
日産では、外国人人財を積極的に登用してきており、国内における日産の管理職に占める外国人比率は日本企業の中でも高い水準にある。国内における日産の2026年3月時点の管理職に占める外国人比率は6.1%、間接従業員に占める外国人比率は6.3%である。また、会社法に基づく役員(取締役、執行役)に占める外国人比率は61.5% となっている。 (2026年6月)
③中途採用管理職比率
・日産自動車株式会社(日本)
現状比率:35.3% (2026年3月)
日産では、多様なキャリアの人財が日常的に採用、育成、登用されており、管理職に占める中途採用者の比率は日本企業の中で高い水準である。また、同比率は間接従業員に占める中途採用者比率をすでに上回っており、今後も同程度を維持しつつ、優れた人財を社歴に関わらず採用、育成、登用していく。国内における日産の2026年3月時点の管理職に占める中途採用者比率は35.3%、間接従業員に占める中途採用者比率は32.9%である。
(3) 多様性の確保に向けた人財育成方針とその実施状況
日産は、ダイバーシティを真の強みとして活かし、より高い価値を創造し、お客さまの多様なニーズにこたえるためには、あらゆる従業員がお互いに差別や偏見なく認め合い、受け入れるDEIを組織の土台として根づかせることが重要だと考えている。日産では、DEIをテーマにした地域ごとのイベントや、世界各地の従業員向けの研修を継続的に行っている。性別、経歴、文化、世代に関わらず多様な人財が活躍できるように、マネジメント向けのダイバーシティマネジメント研修や、全従業員向けのグローバルDEI研修をグローバルに導入促進し、多様な人財が活躍しやすい環境の構築に努めている。また、従業員は、グローバルな社内イントラネットに掲載したDEIに関する記事やe-ラーニングプログラムを通じて、DEIの概念および重要性について学ぶことができる。
(4) 多様性の確保に向けた社内環境整備方針とその実施状況
日産では、多様な価値観やライフニーズをもった従業員が活躍できるよう、DEIを支える重要な土台となる働き方改革に取り組んでいる。
1990年代から有給休暇の取得促進やコアタイムなしのフレックス勤務制度などを導入し、柔軟な働き方の促進を図ってきた。リモートワーク制度についても、コロナ禍になる以前から、事由を問わずに利用できるリモートワーク制度を運用するなど、一人ひとりの状況に応じて柔軟に働ける制度 の導入に積極的に取り組んでいる。また、育児と仕事を両立する従業員を支援するため、事業所内託児所といったハード面に加え、セミナーや各種制度などのソフト面の双方から環境整備を行っている。さらに、近年では従業員の多様なライフイベントや健康課題への対応を強化しており、2025年度には、不妊治療と仕事の両立を支援する出生支援休職制度、および従業員自身のがん治療と仕事の両立を支援する、がん治療に伴う就業時間短縮制度を新たに導入した。
2023年には、日本においてもDEIを推進するボトムアップの活動として、従業員コミュニティ(ERG)を立ち上げた。
従業員コミュニティは、共通の志(アインデンティティ/関心)を持った従業員が集まり形成するネットワークで、役員の支援を得たものである。日産には、介護、LGBTQ+アライ、育児両立、マルチカルチャー、ジェンダー、障がい、キャリア&コミュニケーションの計7つの従業員コミュニティが存在し、従業員自身がより安心していきいきと働ける職場をつくるため、イベントの開催や知識・経験の共有などを行っている。日本をはじめ、米州、AMIEO(アフリカ/中東/インド/ヨーロッパ/オセアニア)、中国など、海外の各拠点でそれぞれの特徴に合わせた活動を積極的に展開している。
日産のDEIへの取り組みと、従業員の多様性を重視する姿勢は、世界各地の拠点で一貫して行われており、社外からも高い評価を受けている。主な受賞歴は以下の通り。
日本
・プラチナくるみん - 子育てサポート企業の中でも更に一段高い水準の取り組みを行った企業として、2015年に神奈川県で初めて認定。
・PRIDE指標 - LGBTQ+などの性的マイノリティに対する取り組みを評価。2017年に日本の自動車会社として初めて受賞して以来、9年連続、最高ランクの「ゴールド」を受賞。
米州
米国 All-Time Top Corporation に選出
カナダ Canada's Most Admired Corporate Cultures を受賞
メキシコ Best Places to Work LGBTQ+ Mexico を5年連続で受賞
南米 Best place to Work LGBTQIAP+ for Nissan Argentina, Chile and Brazilを受賞
英国
Pride365認証を5年連続で取得
人財の多様性確保に関する取り組みの詳細は、下記日産ホームページ、サステナビリティデータブックの『ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン』に記載している。
サステナビリティデータブック2025 (p.97-) : ダイバーシティ 、エクイティ & インクルージョン
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/LIBRARY/SR/2025/ASSETS/PDF/DB25_J_All.pdf
日産ホームページ ダイバーシティ、エクイティ & インクルージョン
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/SOCIAL/DIVERSITY/
【原則2-6】企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社は規約型確定給付企業年金を運営している。
年金資産の運用にあたっては、適切な資質を有する人材で構成された資産運用委員会にて、「年金資産運用の基本方針」に基づき、最適な資産配分比率、運用機関構成等を決定し、個別の運用については、加入者・受給者と会社間の利益相反が生じないよう、各運用受託機関に一任している。
また、人事・財務・経理・内部監査・法務の各部門の責任者と労働組合の代表者で構成する企業年金運営管理委員会を定期的に実施し、財政運営、資産運用等について確認を行い、加入者・受給者の安定的な年金資産形成と、健全かつ継続的な制度維持管理運営を実現している。
【原則3-1】情報開示の充実
(1)会社の目指すところ(経営理念)や経営戦略、経営計画
当社のコーポレートパーパスは、当社ホームページに掲載している。
https://www.nissan-global.com/JP/COMPANY/PURPOSE/
また、長期ビジョン・経営計画は、当社ホームページに掲載している。
https://www.nissan-global.com/JP/COMPANY/PLAN/
(2)コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
本報告書の1-1「基本的な考え方」に記載している。
(3)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続
取締役の報酬に関する方針と手続は、第127期有価証券報告書P74-75に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
(4)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役候補の指名を行うに当たっての方針と手続
当社は、コーポレートガバナンスガイドラインを制定し、取締役の選任の方針について第15条に規定している。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/GOVERNANCE/ASSETS/PDF/Guidelines_JP.pdf
取締役の指名の手続きにおいては、指名委員会がその選解任に関する株主総会議案を策定し、そのために必要な基本方針を決定する権限を有している。
代表執行役の選定及び解職に関する議案は指名委員会が決定し、取締役会にて決定する。
執行役の選解任は代表執行役が候補者を取締役会に提案し、取締役会にて決定する。
(5)取締役が上記(4)を踏まえて経営陣幹部の選解任と取締役候補の指名を行う際の、個々の選解任・指名についての説明
取締役候補者の選任・指名理由については、株主総会参考書類にそれぞれ示しているとおりであり、各人の経歴等が、会社の取締役の選任・指名方針と整合している。
また、代表執行役はその経営執行に関する能力や経験等をふまえて指名委員会で候補者が論議・決定され、取締役会で選定する。
執行役はその経営執行に関する能力や経験等を踏まえて代表執行役が取締役会に提案し、選任する。
【補充原則3-1-3】サステナビリティ課題への取組み強化
(1)サステナビリティについての取組み・ガバナンス
当社はコーポレートパーパス「人々の生活を豊かに」の実現に向け、独自性に溢れ、革新的なクルマやサービスを創造し、優れた価値をすべてのステークホルダーに提供することでお客さまや社会から信頼され、必要とされる企業になることを目指している。グローバルで事業を展開する自動車メーカーとして、グループ全体のマテリアリティ(重要課題)を特定し、それに基づき、社会や環境における課題を経営会議体で定期的に論議することで、サステナビリティ戦略を推進している。
2023年度には、そのマテリアリティをもとに、第5次中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2030(NGP2030)」、および社会性の2030年までの取り組みを包括的に推進する「ニッサン・ソーシャルプログラム2030(NSP2030)」を策定した。「NGP2030」は、技術やビジネスの進化によって環境負荷を低減し、社会と自然にポジティブな影響を与え、私たちの生活が持続可能で自然と調和することを目指している。「NSP2030」は社会性に特化した初のプログラムであり、日産が従業員、サプライヤー、パートナー、社会と共に成長し、「人」を中心とした企業になることを目指し、従業員をはじめとするさまざまな「人」へ価値を提供していく。「NGP2030」と「NSP2030」はともに経営戦略の基盤を成し、日産の長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」の実現に向けて重要な役割を果たす。
また、多様な人財一人ひとりが力を発揮するとともに、中長期に成長できるインクルーシブな組織を構築し、その実現を目指している。更に、ステークホルダーの皆さまの懸念や関心、技術革新の最新動向を踏まえながらマテリアリティを適宜見直し、サステナビリティ戦略に反映している。その一環として人権課題にも取り組んでおり、2021年には「人権尊重のありたい姿」を定め、重要課題、方策、体制を明確化し、これを踏まえたマネジメント強化をグローバルで継続的に推進している。
2025年度には、従来のグローバル・サステナビリティ・ステアリング・コミッティ (G-SSC:Global Sustainability Steering Committee) とグローバル環境委員会 (G-EMC: Global Environmental Management Committee) を統合し、CEOを議長とするサステナビリティ委員会 (Sus-C: Sustainability Committee)を設立した。同委員会では、人権をはじめとする社会課題ならびに気候変動・自然関連などの環境課題を含むサステナビリティに関する方針、目標、進捗について、横断的に議論している。
その結果は日産の最高意思決定機関であるエグゼクティブ・コミッティ(EC:Executive Committee)に報告・提案されるとともに、取締役会にも適宜報告され、サステナビリティの方針や今後の取り組みの決定に活かしている。
2021年度からは、経営層の長期インセンティブ報酬の1つである業績連動型インセンティブ(金銭報酬)において、サステナビリティに関する評価指標を導入し、2024年度には指標及び配分の見直しを行い、一層の取り組み強化を図っている。
当社では、日産が長期にわたりどのような価値を創出し、社会課題の解決、SDGsの目標達成に貢献できるのか、会社の持続可能性だけでなく社会の持続可能性への貢献に関して、アウトサイドインのアプローチを取り入れ、エクゼクティブコミッティメンバー他、経営層で活発な論議を進めている。日産は引き続き、サステナビリティを経営の基盤と位置づけ、コーポレートパーパスを実現するべく取り組みを進めていく。
日産のサステナビリティに関する情報は以下のサイトに記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/
サステナビリティデータブック 2025 は以下のサイトに記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/LIBRARY/SR/2025/ASSETS/PDF/DB25_J_All.pdf
報酬制度の評価指標に関する詳細は第127期有価証券報告書P79-81に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
(2)気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響
日産は、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」のなかで、取り組み指標や目標を設定し、気候変動を含むマテリアルな課題にチャレンジし続けている。
2021年1月には、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルを実現するという新たな目標を発表した。その達成に向け、EVとe-POWERに代表される電動化と生産技術のイノベーションを推進している。ライフサイクルには、原材料の採掘から、生産、クルマの使用、使用済み自動車のリサイクルや再利用までが含まれる。
クルマの電動化は、脱炭素社会実現への重要なアプローチであり、事業活動や収益への貢献と、社会価値を創出する。これは日産のコーポレートパーパスである「人々の生活を豊かに」を具現化した取り組みである。
2023年度には第5世代に当たる2030年を見据えた「NGP2030」をスタートした。これは将来に向けた技術の進化と社会連携の方向性を明確にするもので、サプライチェーン、パートナーと目標を共有し、共に環境対応と社会的価値の創出を目指している。
また、当社は、TCFD提言に賛同し、TCFDコンソーシアムの立ち上げから参画している。提言への準拠のひとつとして、シナリオ分析を通じ、気候変動に関する「リスク」と「機会」が、当社グループの事業活動、経営戦略、財務計画にもたらす影響を評価し、有価証券報告書やサステナビリティデータブックで開示している。
気候変動によるリスクは第127期有価証券報告書(P.28)に記載している。
プレスリリース 『日産自動車、2050年カーボンニュートラルの目標を設定』
https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/210127-01-j
サステナビリティデータブック 2025:気候変動分析を用いた2050年社会への戦略強化
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/LIBRARY/SR/2025/ASSETS/PDF/DB25_J_All.pdf
TCFD対照表
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/LIBRARY/SR/2025/TCFD/
(3)人的資本や知的財産への投資等について
当社では、「個人と会社が互いに成長し続ける」という相互成長の考えをもとに、人財育成に力を入れている。従業員一人ひとりが自身のキャリアビジョンを実現できるよう、スキルを高め、知識を深められるように、マネジメントスキル、ビジネススキル、リーダーシップ開発など多様なプログラムを提供している。具体的には個々のキャリアステージに合わせた層別の必須研修に加え、自ら関心のあるものを選び受講できる選択型研修、自主学習を促進するグローバル共通のe-ラーニングコンテンツの拡充など、学び、成長し続ける組織文化の醸成に努めている。当社の2025年度の研修実績は、年間受講人数(延べ):434,634 人、総受講時間(延べ):378,849 時間、従業員1人当たりの受講時間:16.2 時間、受講満足度:4.2以上(最高点:5.0)、従業員1人当たりの投資:54,000円となっている。
また、今のモビリティ産業では特に重要となる、電動化、コネクテッド、自動運転、デジタル、先進技術といった分野のスキルを習得する機会も積極的に提供している。
具体的な例としては、2017年、日産先進技術開発センター(NATC)の中に日産ソフトウェアトレーニングセンター(STC)を開所し、クルマとソフトウェア開発の両方のスキルを持つ技術者の育成・スキル向上に努めている。SDVプラットフォーム構築とAIの活用を含むソフトウェアがクルマの競争力の源泉となることから、知識の習得と実装を学ぶSTCのプログラムを通して、デジタル化に対応した人財の育成を行っている。
また、知的財産の創出及び獲得への投資の例としては、2026年4月に発表した長期ビジョンでは、モビリティの知能化を通じて、最先端のテクノロジーをより安全に、より直感的に、より多くの人にお届けすることを掲げている。当該ビジョンの中核をなすAIディファインドビークルを支えるAIドライブ技術とAIパートナー技術に加え、従来から開発を進めてきた電動化を支えるeパワートレイン、バッテリ技術、モビリティサービス、車内体験のソリューション、エネルギーマネジメントなどの領域において、競争力のある商品創出の源泉となる最先端技術への重点投資を行う。これらの領域におけるイノベーションを促進するための環境整備を進めるとともに、そこから創出される発明については、質の高い戦略的なグローバル特許ポートフォリオの構築を推進している。
当社は、商標や意匠等の特許以外の知的財産への投資も積極的に実施している。企業競争力の強化の一環として行っているブランド力強化においては、そのブランドを支えるハウスマーク、車両モデル名称、先進技術名称等の様々な商標について、マーケット規模を踏まえた戦略的なグローバル商標ポートフォリオの構築を行っている。当社製品のユニークなデザインについては、意匠権を取得し、第三者によるデザインの模倣を排除すべく、グローバル意匠ポートフォリオを構築している。
【補充原則4-1-1】取締役会の役割・責務
当社は、明確な形で執行と監督・監視・監査を分離できる指名委員会等設置会社を選択している。取締役会は、取締役会規則において、経営の基本方針等、法令・定款に定められた事項を含める形で、取締役会決議事項を明確化している。取締役会においては、取締役会規則に定めた重要事項の決定を行うとともに、効率的かつ機動的な経営を行うため、業務執行に関する権限については、原則として執行役に委譲している。また、社内規定を整備し、代表執行役、その他執行役及び役職員に対する委任の範囲を明確化している。
【原則4-9】独立社外取締役の独立性判断基準及び資質
当社は、取締役独立性基準を制定し、開示している。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/GOVERNANCE/ASSETS/PDF/Standards_JP.pdf
【補充原則4-10-1】指名委員会、報酬委員会の設置、及び各委員会構成の独立性に関する考え方・権限・役割
当社は指名委員会等設置会社であり本補充原則は対象外。
【補充原則4-11-1】取締役会の実効性確保のための前提条件
当社の取締役会と各委員会の構成は、執行を監督する機能と役割を十分に発揮できるよう、高い独立性を有している。取締役の過半数が独立社外取締役であり、指名委員会と監査委員会の過半数ならびに報酬委員会の全員が独立社外取締役となっており、取締役会議長および各委員会の委員長はすべて独立社外取締役が務めている。また視点の多様性を担保するために、国籍、ジェンダー、年齢、専門的な知識、経験などの要素を考慮した構成となっている。現在は、取締役11名の国籍数は5か国、そのうち女性は4名、各個人が異なる専門性を有している。選任にあたっては、取締役会の高い独立性を担保するため、当社は独立社外取締役の条件を厳密に定めている。取締役の選任および各委員会については、当社コーポレートガバナンスガイドライン第4章にて定めており、下記のホームページにて公開している。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/GOVERNANCE/ASSETS/PDF/Guidelines_JP.pdf
また、当社取締役のスキルマトリクスを第127回定時株主総会招集ご通知にて公開している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/STOCK/SHAREHOLDER/127/
【補充原則4-11-2】取締役会の実効性確保のための前提条件
指名委員会が取締役を選任するにあたっては、取締役がその職務を果たすにあたり十分な時間と労力を費やすことが可能であることを確認している。
取締役の重要な兼職の状況については、事業報告及び株主総会参考書類の該当項目において記載している。
【補充原則4-11-3】取締役会の実効性についての分析・評価
<実効性評価の実施>
当社は、取締役会の実効性や運営環境を継続的に向上させていくために、年に一回、取締役会の実効性評価を実施している。
また、評価の透明性および客観性を担保する観点から、当社のコーポレートガバナンスに関するガイドライン等に基づき、3年に1度は外部機関による評価を行うものとしており、これに従い2025年度の評価を行った。2025年度の実効性評価は、当該年度の取締役会の活動を対象として、全取締役を対象とした質問票調査を2026年2月に実施し、その結果を踏まえて、2026年3月に外部のコーポレートガバナンス専門家による各取締役への個別インタビューを行い、評価結果および課題認識の整理を行った。その評価結果を踏まえ、2026年5月の取締役会において、2025年度の取締役会実効性に関する評価結果および2026年度に向けた改善施策について確認した。
<評価の項目>
実効性評価にあたっては、以下の観点から取締役会の有効性について評価を行った。①取締役会の役割・責務、②取締役会構成、③取締役会の運営、④取締役会の監督機能、⑤取締役会と経営陣との関係、⑥株主・投資家との関係・対話
<前年度の評価に基づく取り組み>
2024年度の実効性評価において抽出された課題に対し、2025年度においては主として以下の対応を実施した。
・業績悪化時における監督の在り方:経営状況に応じて、取締役会における報告・審議のテーマや取り上げ方を整理した。具体的には、短期的な業績対応に関する報告とともに、中長期的な企業価値向上に関するテーマについても、適宜モニタリングおよび議論を行った。
・取締役会と委員会の構成:取締役会および委員会の構成および運営の在り方について、課題認識を踏まえた検討を行った。具体的には、指名委員会における意思決定プロセスの透明性および実効性の向上の観点から、CEOのオブザーバー参加を開始するとともに、取締役のパフォーマンス向上および取締役会への貢献向上を目的として、取締役相互レビューの導入を決定した。
・実効性確保の前提条件の再整備:執行側から取締役会への資料提供および説明について、取締役会運営方針に基づく運用の見直しおよび再確認を行い、資料提供のタイミングや説明内容に関して改善を行った。その上で、取締役会における議論の質の向上に向けた対応を行った。
<評価結果の概要>
1.評価の結果:2025年度の取締役会実効性評価の結果、取締役会の実効性は一定程度確保されており、全体として改善傾向が認められるとの評価がなされた。一方で、取締役会の実効性をさらに高めていく観点から、以下の点について引き続き検討が必要であるとの認識が示された。
・戦略的議論のさらなる充実
中長期的な企業価値向上の観点から、戦略的テーマに関する議論の充実。
・委員会の透明性強化
指名・報酬に関わる事項に関する、委員会から取締役会への情報共有のさらなる充実。
・取締役会・委員会構成の最適化
事業環境や経営課題を踏まえた、取締役会および各委員会の構成の在り方に関する継続的な検討。
2.今後の取り組み:上記を踏まえ、2026年度においては、これまでの取り組みを継続・発展させる観点から、以下の取り組みを進める。
・戦略的議論のさらなる充実
アジェンダ設定の見直しや、取締役会以外の機会等を通じ、戦略的テーマに関する議論の機会の確保および質の向上を図る。
・委員会の透明性強化
指名および報酬に関わる事項について、委員会における審議内容等の取締役会への共有の充実を図り、監督機能の実効性向上に資する運用を行う。
・取締役会・委員会構成の最適化
事業環境等を踏まえ、取締役会および各委員会の構成の在り方、例えば必要とされる資質・要件の適切性等について継続的な検討を行うとともに、必要に応じて検討状況の共有を図る。
【補充原則4-14-2】取締役のトレーニング
取締役を対象に、行動準則、コンプライアンスや情報セキュリティ等をテーマとした研修を実施するほか、事業の説明、事業所視察の機会、必要に応じて外部専門家によるレクチャーを提供している。
【原則5-1】株主との建設的な対話に関する方針
(1)株主との対話全般について建設的な対話を実現する責任を持つ経営陣又は取締役の指定
当社は、IR担当理事を中心に、会社情報の適時・適切な開示と継続的なコミュニケーションを通じて、株主・投資家の皆様との建設的な対話を行い、相互信頼の関係を構築していく。
(2)対話を補助する社内の各部門等の有機的な連携のための方策
IR専任の部署を設け、必要に応じ、経営企画、財務、経理、法務等の他の部門と適宜連携を行い必要な情報を得るなどしつつ、対話を行う。
(3)対話の充実に関する取組み
機関投資家・アナリスト等に対しては、決算説明会をはじめ、投資家層の関心に即した事業戦略等の説明会等をタイムリーに行うほか、海外の投資家との面談も定期的に実施している。
(4)株主の見解・意見を経営陣に伝達するための方策
以上の施策を通じて得られた株主・投資家の意見等は、担当理事を経て経営陣にフィードバックされ、経営の参考とされている。
(5)対話に際してのインサイダー情報の管理に関する方策
インサイダー取引の防止のため、四半期ごとの決算基準日翌日から決算発表日までの間は、決算情報に関する対話を控えている。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】【英文開示あり】
2026年3月末時点の当社株価は、前年比18.9%減の333円、PBRは0.24倍と割安な水準であると認識している。当社は配当方針に基づき、また所定の基準を満たしていない状況にあることから2026年3月期は無配当としている。
一方で、当社は2025年度から引き続いて、競争の激化やインフレ圧力、地政学的な不確実性などから厳しいビジネス環境が続くと想定しているが、日産経営再建計画「Re:Nissan」の取り組みを着実に推進し、目標に掲げた2026年度末での自動車事業の営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化(関税影響を除く)、及び当期利益の黒字化を達成していく所存である。
本年度が最終年となる「Re:Nissan」は、計画通りに進捗している。競争力の高いコスト構造への変革や生産能力の適正化に加え、競争力の高い新商品を投入することにより、今後の成長に向けた確かな基盤を築いている。
当社は本計画を着実に実行し、業績を回復することで、株主還元の再開と資本効率の向上、財務パフォーマンスの継続的改善、将来の成長のための財務柔軟性の維持に取り組んでいく。
当社は新たに策定した長期ビジョンに基づき、次世代技術の進化、強靭な商品ポートフォリオの構築、新たなグローバル市場戦略、商品ファミリーを軸とした事業モデル、そしてパートナーシップの戦略的活用により、持続的な競争優位を確立し、企業価値の向上を目指す。
日産自動車の経営再建計画 「Re:Nissan」の詳細については、以下を参照。
https://www.nissan-global.com/JP/COMPANY/PLAN/RENISSAN/
【株主との対話の実施状況等】
株主との対話の実施状況等は本報告書「2.IRに関する活動状況」に記載している。
【大株主の状況】

| ナティクシス エスエイ アズ トラスティー フォー フィデューシー ニュートン 701910 | 693,124,018 | 18.75 |
| ルノー エスエイ | 633,107,309 | 17.12 |
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 391,489,600 | 10.59 |
| ザ バンク オブ ニユーヨーク トリーテイー ジヤスデツク アカウント | 89,186,428 | 2.41 |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 71,568,600 | 1.94 |
| マン インターナショナル アイシーブイシー マン ジャパン コアアルファ ファンド | 69,503,265 | 1.88 |
| ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 | 61,347,331 | 1.66 |
| CGML PB CLIENT ACCOUNT/COLLATERAL | 39,721,800 | 1.07 |
| 日本生命保険相互会社 | 37,820,052 | 1.02 |
| ジェーピーモルガンチェースバンク385781 | 31,683,662 | 0.86 |
補足説明

上記大株主の状況は、2026年3月31日現在。
3.企業属性
| 東京 プライム |
| 3月 |
| 輸送用機器 |
| 1000人以上 |
| 1兆円以上 |
| 100社以上300社未満 |
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情

■日産車体株式会社
1)グループ経営に関する考え方および方針
・当社は、「人々の生活を豊かに」というコーポレートパーパスなどの経営理念や経営戦略をグループ全体で共有し、様々に変化する環境に持続的かつ柔軟に対応しながら価値創造ができる企業を目指している。上場子会社である日産車体株式会社については、議決権の50.01%を保有しており、同社の経営の独立性を尊重しながら、当社および当社グループ会社と緊密な協力関係を保ち、企業価値向上を図るよう事業活動を行っている。
・上場子会社を含むグループ会社の管理体制については、重要な事項の報告会合の実施や、当社の各部署によるグループ会社の対応する部署との連携等、複数のルートを通じて企業集団のガバナンス体制の実効性を確保している。
・また、グループ経営に関する考え方及び方針として、同社との自動車の取引は製造委託契約書に基づいており、その取引価格については、同社における総原価を勘案して交渉のうえ決定している。
2)上場子会社を有する意義
・同社は、2025年度に年間15万1千台を生産した完成車メーカーである。LCVおよびフレーム車を軸とした、車両の開発から、工場での生産ライン設計や設備導入などの生産準備、車両生産、品質保証までの機能を総合的に有しており、当社製品に関する製造を中心とした委託において重要な位置づけにあると認識している。車両生産の分野においては、効率的、且つ高品質な車両生産により、当社製品を世界中のお客さまのもとへ提供することに寄与している。
・同社を上場会社として維持することで、企業としての信頼性、経営の透明性、従業員のモチベーション維持と向上ならびに優秀な人材の採用等の観点から、安定的かつ持続可能な企業基盤の強化につながると認識している。
3)上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
・当社は、同社の独立性を重視し、同社の指名・報酬委員会における審議・答申を踏まえて、取締役会で選任された候補者については、同社の役員として中長期的な企業価値・株主価値の向上への適格性を検証の上、同社の株主総会において親会社として議決権を行使している。
・同社は、取締役6名中、独立社外取締役を2名としている。また、2020年1月に同社の取締役及び監査役の指名及び取締役の報酬についての意思決定に関する手続きの透明性と客観性を高めるため、過半数を独立社外取締役で構成した指名・報酬委員会としている。
・また、独立社外取締役および独立社外監査役で構成された取引モニタリング委員会を設置し、当社との一定の重要な取引の交渉内容について審議している。 当社は、このような同社の透明性と客観性を高める取り組みや、経営の独立性を尊重し、株主共同の利益を害することがないよう努めている。
■日産東京販売ホールディングス株式会社
1)グループ経営に関する考え方および方針
・当社は、「人々の生活を豊かに」というコーポレートパーパスなどの経営理念や経営戦略を常に活動の中心におき、様々に変化する環境に持続的かつ柔軟に対応しながら価値創造ができる企業を目指している。
・上場関連会社である日産東京販売ホールディングス株式会社については、議決権の38.0%を保有しており、同社の経営の独立性を尊重しながら、当社および当社グループ会社と緊密な協力関係を保ち、企業価値向上を図るよう事業活動を行っている。
2)上場関連会社を有する意義
・同社は、東京都を営業責任区域として、2025年度に年間2万2千台を販売した日産東京販売株式会社を傘下におき、当社グループの国内自動車販売業において重要な役割を担っていると認識している。
・同社の独立した上場会社としての経営判断を通じて、経営の透明性向上、企業としての信頼性確保、従業員のモチベーション維持・向上および優秀な人材の確保等に取り組むことで、安定的かつ持続可能な同社の企業基盤の強化につながると当社は認識し、上場を維持している。
・当社は、同社との連携を通じて、日産グループにとって重要な東京地区における日産ブランドのプレゼンス向上に加え、販売・サービスネットワーク面でのシナジー効果を期待している。
3)上場関連会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
・当社は、同社の独立性を重視し、同社の指名・報酬委員会における審議・答申を踏まえて、取締役会で選任された候補者については、同社の役員として中長期的な企業価値・株主価値の向上への適格性を検証の上、同社の株主総会において適切に議決権を行使している。
・同社は、取締役7名中、独立社外取締役を3名とし、当該独立社外取締役が過半数を構成する指名・報酬委員会を設置し、同社の取締役及び監査役の指名及び取締役の報酬についての意思決定に関する手続きの透明性と客観性を高めている。
・また、同社の監査役会は現在、全員が独立社外監査役により構成されている。同社は、これら社外役員による独立した視点からの監督・監査を通じて、経営の透明性及び客観性の確保並びにコーポレートガバナンスの実効性向上を図っている。
・当社は、このような同社の透明性と客観性を高める取り組みや、経営の独立性を尊重し、株主共同の利益を害することがないよう努めている。
■三菱自動車工業株式会社
1)グループ経営に関する考え方および方針
・当社は、ルノー・日産・三菱自動車のアライアンス各社の価値創造を最大化し、バランスのとれた公正で効果的な新しいガバナンスを基盤としている。引き続き、アライアンス各社は様々な市場においてウィン・ウィンで大規模、そして実現可能なメリットが期待できるプロジェクトを追求していく。
・上場関連会社である三菱自動車工業株式会社については、議決権の26.7%を保有しており、同社の経営の独立性を尊重しながら、筆頭株主として同社のブランドと歴史を尊重し、成長の可能性の実現をサポートしている。
・同社とは、2016年5月25日に協業関係についての資本業務提携を締結している。
2)上場関連会社を有する意義
・同社を上場関連会社として維持することは、以下の提携を通じて双方にシナジー効果を生み出すことに寄与することから、合理性があると認識している。
・同社とは、 2016年5月25日付で資本業務提携に関する契約を締結しており、以下の協業関係がある。
・相互の車両・部品等の製品のOEM
・製品の相互製造
・既存・新規/先進の技術に係る研究開発等
3)上場関連会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
・同社は、取締役13名中、独立社外取締役を5名としている。また同社は、2019年6月に指名委員会等設置会社に移行し意思決定に関する手続きの透明性と客観性を高めている。取締役会で選任された候補者については、同社の役員として中長期的な企業価値・株主価値の向上への適格性を検証の上、同社の株主総会において適切に議決権を行使している。
・当社は、このような同社の透明性と客観性を高める取り組みや、経営の独立性を尊重し、株主共同の利益を害することがないよう努めている。
■ルノー エスエイ
1)グループ経営に関する考え方および方針
・当社は、ルノー・日産・三菱自動車のアライアンス各社の価値創造を最大化し、バランスのとれた公正で効果的な新しいガバナンスを基盤としている。引き続き、アライアンス各社は様々な市場においてウィン・ウィンで大規模、そして実現可能なメリットが期待できるプロジェクトを追求していく。
・当社はルノーグループとの新たなアライアンス契約が発効して従来のアライアンス関連の契約(すなわち、改訂アライアンス基本契約、アライアンス及び資本参加契約および2019年3月12日の覚書)が置き換えられた事を発表している。
・これにより、日産が保有するルノー株式15%の議決権が行使可能となり、目まぐるしく変化する自動車及び新しいモビリティサービス市場においてアライアンス各社が革新と変革を続ける中、更に多くの成長機会を生み、事業の効率化に貢献する。
2)少数株主保護の観点から必要なその他の関係会社からの独立性確保に関する考え方・施策等
・ルノーは当社の取締役会において2名の取締役を推薦している。
・当社の取締役会は独立社外取締役が構成員の過半数(取締役11名のうち7名)を占めており、議長も独立社外取締役が務めているため、一般株主との利益相反が生じる恐れはないと考えている。
・2026年3月末現在、ルノーは当社株式の17.12%を保有し、加えて18.75%をフランスの信託会社に信託している。ルノーが自由に行使可能な議決権はルノー保有分のうち15%である。ルノーにより信託会社に信託された当社株式に付随する議決権は、一部の場合を除き、中立的に行使される。
取締役独立性基準は以下参照。
https://www.nissan-global.com/JP/SUSTAINABILITY/GOVERNANCE/ASSETS/PDF/Standards_JP.pdf
Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
【取締役関係】
| 員数の上限を定めていない |
| 1 年 |
| 社外取締役 |
| 11名 |
会社との関係(1)

| ベルナール デルマス | 他の会社の出身者 | | | | | | | | △ | | | |
| アンドリュー ハウス | 他の会社の出身者 | | | | | | | | △ | | | |
| ブレンダ ハーヴィー | 他の会社の出身者 | | | | | | | | ○ | | | |
| 得能 摩利子 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 小路 明善 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
| 真保 順一 | 他の会社の出身者 | | | | | | | | △ | | | |
| ジョイ グリーンウェイ | 他の会社の出身者 | | | | | | | | | | | |
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
| a | 上場会社又はその子会社の業務執行者 |
| b | 上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役 |
| c | 上場会社の兄弟会社の業務執行者 |
| d | 上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者 |
| e | 上場会社の主要な取引先又はその業務執行者 |
| f | 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家 |
| g | 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者) |
| h | 上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ) |
| i | 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ) |
| j | 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ) |
| k | その他 |
会社との関係(2)

| ベルナール デルマス | | ○ | ○ | ○ | ベルナール デルマス氏は、韓国ミシュランタイヤの社長、CEOであった。また、日本ミシュランタイヤ株式会社の取締役会長であった。日本ミシュラン・韓国ミシュランタイヤと当社との間には、利害関係はない。ミシュランと当社との間には、当事業年度において、取引関係が存在するが、取引の規模に照らして株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断されることから、概要の記載を省略する。なお、ミシュランと当社の間にはその他の利害関係はない。 | 自動車業界での国際的な経営経験によるものである。同氏は、研究開発や事業計画、複数部門を統括するマネジメントに関する豊富な経験と知見を有している。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、自動車業界、製品/技術を含めたスキル・ノウハウを踏まえて、引き続き当社に貢献することを期待している。2019年6月の就任以来、報酬委員会委員として、2023年6月以降は筆頭独立社外取締役、監査委員会委員としても監督し、当社の経営全般について客観的かつ広い視野に立ち、社外取締役としての職責を十分に果たしていることから、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
| アンドリュー ハウス | ○ | ○ | | ○ | アンドリュー ハウス氏は、ソニー株式会社のグループエグゼクティブ、チーフマーケティングオフィサー及び株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(旧株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント)のEVP、取締役会長であった。また、ソニーグループと当社の間には当事業年度において、取引関係が存在するが、取引の規模に照らして株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断されることから、概要の記載を省略する。なお、ソニーグループと当社の間にはその他の利害関係はない。 | 国際的な企業経営の経験を有し、グローバル企業での要職を通じた消費者向け製品の顧客ニーズや新しいテクノロジーについて、豊富な経験と知見を有しているためである。また、国内外での業務経験を通じた多文化的視点及び国内外企業での社外取締役や委員会活動の豊富な経験も持ち合わせている。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、ESG、製品/技術、セールス/マーケティング含めたスキル・ノウハウを踏まえて、引き続き当社に貢献することを期待している。2019年6月の就任以来、指名委員会委員として、2023年6月以降は指名委員会委員長及び報酬委員会委員として監督し、当社の経営全般について客観的かつ広い視野に立ち、社外取締役としての職責を十分に果たしていることから、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。
|
| ブレンダ ハーヴィー | ○ | | ○ | ○ | ブレンダ ハーヴィー氏は、International Business Machines Corporation (IBM)の、マネージングダイレクターであった。また、IBMと当社の間には当事業年度において、取引関係が存在するが、取引の規模に照らして株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断されることから、概要の記載を省略する。なお、IBMと当社の間にはその他の利害関係はない。 | グローバルIT企業での要職を通じたデジタルトランスフォーメーション、ビジネストランスフォーメーション、IT技術のトレンド及びイノベーションに関する豊富な経験と知見を有しているためである。また、複数国での業務・在住経験を通じた多文化的視点も持ち合わせている。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、製品/技術、セールス/マーケティング含めたスキル・ノウハウを踏まえて、引き続き当社に貢献することを期待している。2023年6月の就任以来、監査委員会委員として監督し、当社の経営全般について客観的かつ広い視野に立ち、社外取締役としての職責を十分に果たしていることから、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
| 得能 摩利子 | ○ | ○ | | ○ | - | 世界的なプレステージブランド企業での要職を歴任し、グローバルな視点での企業経営、ブランド、マーケティングに関する豊富な経験と知見を有しているためである。また、複数の日本企業での社外取締役や委員会活動の経験からコーポレートガバナンスに関する知見も持ち合わせている。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、セールス/マーケティング、 ESGを含めたスキル・ノウハウを踏まえて、引き続き当社に貢献することを期待している。2024年6月の就任以来、報酬委員会委員として監督し 、当社の経営全般について客観的かつ広い視野に立ち、社外取締役としての職責を十分に果たしていることから、社外取締役に選任している。また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
| 小路 明善 | ○ | | ○ | ○ | - | 日本の主要産業における経営者としての経験によるものである。また、企業経営に関する豊富な経験と知見を持ち、一般社団法人日本経済団体連合会での役職のほか、グローバル企業での経営経験も有している。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、企業戦略、ESG、セールス/マーケ ティングを含めたスキル・ノウハウを踏まえて、当社に貢献することを期待し、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
| 真保 順一 | | ○ | ○ | ○ | 真保順一氏は、株式会社みずほフィナンシャルグループの取締役兼執行役常務、及び、みずほ総合研究所株式会社の代表取締役副社長であった。みずほフィナンシャルグループと当社の間には、当事業年度において、預金等の取引関係が存在するが、取引の規模に照らして株主・投資者の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断されることから、概要の記載を省略する。なお、みずほフィナンシャルグループと当社の間にはその他の利害関係はない。 | 日本の主要銀行での要職を経験し、財務、リスク管理、市場業務、ポートフォリオマネジメントなどの分野において豊富な経験と知見を有しているためである。同氏にはこれまでの経験を通じて、財務/会計、法務/リスクマネジメント、ESGを含めたスキル・ノウハウを踏まえて、当社に貢献することを期待し、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
| ジョイ グリーンウェイ | | ○ | | ○ | - | 自動車業界および製造業において要職を経験し、グローバル調達・サプライチェーンの最適化や組織変革に関する豊富な経験と知見を有しているためである。また、複雑な多文化環境におけるリーダーシップ、グローバルな事業運営、ならびに社外取締役としての豊富な経験も持ち合わせている。同氏にはこれまでの経験を通じて、グローバルマネジメント、自動車業界、製品/技術、財務/会計を含めたスキル・ノウハウを踏まえて、当社に貢献することを期待し、社外取締役に選任している。 また、東京証券取引所の定める独立性基準に抵触していないとともに、当社の取締役独立性基準を満たしていることから、独立役員に指定している。 |
各委員会の委員構成及び議長の属性
|
| 5 | 0 | 1 | 4 | 社外取締役 |
| 5 | 0 | 0 | 5 | 社外取締役 |
| 5 | 1 | 1 | 4 | 社外取締役 |
兼任状況

| イヴァン エスピノーサ | あり | あり | × | × | なし |
| 赤石 永一 | なし | あり | × | × | なし |
| 平田 禎治 | なし | なし | × | × | なし |
| ジョージ レオンディス | なし | なし | × | × | なし |
当該取締役及び使用人の執行役からの独立性に関する事項
当社の監査委員会の職務を補助するための組織として監査委員会事務局を設置し、専任のスタッフを必要数配置し、監査委員の指揮命令の下にその職務を遂行する。
当該スタッフの評価は監査委員間で協議し、人事異動や懲戒処分については、監査委員会の同意を得ている。
監査委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況

監査委員会は、監査の実施にあたり、監査委員会、内部監査部門及び会計監査人の三者が適宜連携し、三様監査の実効性を高める取り組みを実施している。監査委員会のリーダーシップの下、三者間での連携により、監査上の指摘事項及びその対応状況をタイムリーに共有し、内部統制の実効性の向上を図っている。また、監査委員会は、内部監査部門を管轄し、内部監査部門が執行側から極めて高い独立性を確保する体制を構築した上で、内部監査部門から定期的に内部監査計画に基づく内部監査の進捗やその結果について報告を受けるとともに、必要に応じて、内部監査部門に対して内部監査に関する指示を行っている。監査委員会は、会計監査人からも同様に報告を受けるとともに、監査の品質管理体制について詳細な説明を受け、その妥当性を確認している。また監査委員会での審議の際には、内部監査部門の責任者及び会計監査人を陪席させ、各議題の審議を通じて認識された当社の状況や課題について適時に共有し、それぞれの監査に活かしてもらうとともに、各議題の審議をより充実させるため、必要に応じて、それぞれの観点からの意見を求めている。
その他独立役員に関する事項
当社は、独立役員の資格を充たす者を全て独立役員に指定している。
該当項目に関する補足説明

執行役の報酬は、(1)固定報酬である基本報酬、(2)変動報酬である年次賞与及び長期インセンティブ報酬から成っている。
基本報酬に対する年次賞与と中長期的な企業価値および株主価値の向上のためのインセンティブとなる長期インセンティブの割合は、事業計画、職責や報酬水準を考慮し報酬委員会で設定される。
当事業年度の報酬構成割合は、第127期有価証券報告書P75に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
執行役の変動報酬は、毎年の業績に応じて支給する「年次賞与」と、株主価値を高め、会社の持続的成長と収益性を高める行動を動機付けることを目的とした2種類の「長期インセンティブ報酬」で構成されている。この「長期インセンティブ報酬」は、非業績連動報酬である「譲渡制限付株式ユニット(RSU)」と、目標が達成された場合にのみ支払う「業績連動型インセンティブ(金銭報酬)」で構成されている。そのため、当社の変動報酬プログラムは、経営陣が単年度と中長期の両方の業績目標達成及び株主価値の向上等に対し動機付けられるように設計されている。
年次賞与について
業績連動報酬の年次賞与は、基本報酬に役位別比率を乗じた上で、持続的な成長の実現を目指して設定された評価指標の総合達成率を乗じて算出し、支給する。
本制度の内容は、第127期有価証券報告書P75-76に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
長期インセンティブ報酬について
当社の長期インセンティブ報酬は、「譲渡制限付株式ユニット(RSU)」及び「業績連動型インセンティブ(金銭報酬)」の2種類で構成しており、譲渡制限付株式ユニット(RSU)は長期インセンティブ報酬全体の40%を、業績連動型インセンティブ(金銭報酬)は60%を占めている。業績連動型インセンティブ(金銭報酬)は、年次賞与で参照する単年度の業績指標ではなく、複数年にかかる業績指標により評価することで、長期的な取組みを促進するように設計されている。
本制度の内容は、第127期有価証券報告書P75-77に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
該当項目に関する補足説明

会社法、金融商品取引法、企業内容の開示に関する内閣府令等、関係法令の定めに従って開示を行っている。
当事業年度に係る取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容は、第127期有価証券報告書P78に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
当社の役員報酬は、顧客、株主、事業を展開する地域社会、従業員といった当社のステークホルダーに最大限の価値をもたらすべく、その価値創造に向けて動機づけられるよう設計されることを基本方針とし、報酬委員会が以下の原則を総合的に勘案して、決定している。
●ガバナンスと監督責任
当社は、コーポレートガバナンス、コンプライアンス、及び企業倫理のより一層の向上に努めている。報酬プログラムについても、このような動きを踏まえて、効果的に運用され、方針に沿っているかを適切に監督していく。
●公平性と透明性
人種、性別、国籍、個人の属性にかかわらず、公平で一貫した報酬プログラムとする。業績評価や報酬の仕組みは、透明性のある開かれたものとし、公平な取扱いを前提とする。
●価値創造とアカウンタビリティ
顧客、株主、事業を展開する地域社会、従業員といった当社のステークホルダーに対して長期的な価値を創造できるような業績や行動に繋がる報酬のプログラムとする。
●競争力のある報酬水準
人材確保において競合している自動車企業やグローバル大企業に比肩する、競争力のある報酬を提供する。
●運用の実効性
報酬プログラムは、適切に運用され、役員にも理解しやすく、費用対効果が高く、グローバルに適用されうる、実効性があるものとする。
●変革と適応
当社は、テクノロジーや人々の生活が大きく変化している環境下で、グローバルに事業を展開している。よって、グローバル基準の視点を持って、今後も人材市場とビジネス環境の多様性に報酬プログラムを適応させる。
当社報酬委員会においては、上記基本方針に則り個々の報酬プログラムを設計し、その設計に従って、適切な審議等を経て、当事業年度に係る取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容を決定している。また、その内容は、当社報酬委員会が定める報酬等の決定方針に沿うものであると判断している。
当事業年度に係る取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容は、第127期有価証券報告書P78に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
【社外取締役のサポート体制】
当社は取締役会室を設置しており、取締役がその役割・責務を実効的に果たすための情報収集が円滑・適切に行われ、社外取締役のみによる会合も含めて、執行を監督する立場から当社のコーポレートガバナンス及びビジネスに関する事項等について幅広く議論するために、必要な活動の運営を行っている。
その他の事項
当社は2020年1月14日開催の取締役会において、今後は、相談役・顧問制度を原則廃止することを決定した。
・なお、執行役員以上の地位に就いた経験を有する元役職員が、当社にとって有益な業界活動又は対外的な活動を担う場合には特別アドバイザー(原則として無報酬)を委嘱することがある。
当該元役職員が執行役の地位に就いた経験を有する者である場合には、以下のとおりの委嘱手続としている。
① 特別アドバイザーを委嘱した場合は、取締役会に対し報告する。
② 特別アドバイザー規程所定の職務以外で特別アドバイザーを委嘱する場合は、指名委員会での審議を経たうえで、取締役会で決定する。
③ 報酬を支払う場合は、報酬委員会での審議を経たうえで、取締役会で決定する。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)

①取締役会の2025年度活動状況
当事業年度における当社の取締役会は独立社外取締役が構成員の過半数(取締役12名のうち8名)を占めており、また議長も独立社外取締役が務めている。取締役会では、法令及び取締役会規則に基づき、当社グループ経営に関わる重要事項等について決議している。
具体的には、当事業年度における取締役会は、取締役12名で構成され、うち、木村康、ベルナール デルマス、井原慶子、永井素夫、アンドリュー ハウス、ブレンダ ハーヴィー、朝田照男及び得能摩利子ら8名は独立社外取締役となる。なお、木村康が取締役会議長、ベルナール デルマスが筆頭独立社外取締役を務めている。
当事業年度における、取締役会に上程された議案には以下が含まれる。
1)定例議案:
年度事業計画承認、業務執行状況の報告、
各四半期及び通期の決算承認、株主総会招集通知の承認
内部統制及びリスクマネジメントに関する報告、コーポレートガバナンス報告書の承認
サステナビリティ関連報告(サステナビリティデータブック発行等)
IR活動状況の報告、等
2) 当事業年度における重要議案:
ビジネス環境の変化に迅速に対応するための、スリムで強靭な事業構造の実現を目指す経営再建計画「Re:Nissan」について、当該取り組みの考え方や目標、管理体制に加え、コスト構造の改善や財務基盤の強化に関する進捗を、業務執行報告の中で継続的かつ重点的に把握し、取締役会として議論を行った。
2025年度においては、不透明な市況(米国関税等)を含む事業環境の変化を踏まえ、執行側に対して必要な対策の検討と報告を求め、適宜フィードバックを行うことで、取締役会として業務執行の状況及び進捗について継続的に監督した。
また、「Re:Nissan」の進捗状況や、事業上の課題および収益構造に関する整理を踏まえ、2026年度の事業計画について継続的に審議を行い、承認した。
米国及び中国をはじめとする主要地域の事業環境、販売動向及び市場戦略について、各地域の市場特性や競争環境を踏まえ、執行側からの詳細な説明を受け、意見交換及び議論を行った。
さらに、筆頭独立社外取締役が議長を務める社外取締役のみによる会合を定期的に開催し、当社のコーポレートガバナンス及びビジネスに関する事項等について自由闊達な意見交換を行っている。
そのほか新任社外取締役を対象とした教育プログラムや、当社拠点の訪問等を実施した。
②各委員会の2025年度活動状況
●指名委員会
指名委員会の委員長は独立社外取締役であり、また、委員5名のうち4名が独立社外取締役である。当委員会では、株主総会に提出する取締役の選任及び解任に関する議案の内容の決定、取締役会に提案する代表執行役の選定及び解職に関する議案の内容の決定、及び社長兼最高経営責任者の後継者計画の内容の策定及び年次の検証を行う権限を有している。
当事業年度における、当委員会の活動には以下が含まれる。
・代表執行役の選定議案を審議
・第127回定時株主総会に提出する取締役選任議案について審議
・社長兼最高経営責任者の後継者育成計画プロセスについて審議
●報酬委員会
報酬委員会の委員(委員長を含む)は、6名全て独立性を有する社外取締役である。当委員会は、法定の権限である取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、並びに取締役及び執行役の個人別の報酬等の内容を決定する権限を有している。
当事業年度における、当委員会の活動には以下が含まれる。
・取締役及び執行役の報酬に関する方針の決定
・報酬水準検討のためのベンチマーク企業を選定、外部第三者専門機関の調査結果も踏まえた報酬水準の審議
・取締役及び執行役の当事業年度の報酬額及び個人別の報酬等の決定
●監査委員会
監査委員会の委員長は独立社外取締役であり、また、委員5名のうち4名が独立社外取締役である。監査委員会では、内部統制システムの構築・運用状況を含む業務執行の監査の一環として、年度監査計画に従って、また、必要に応じて、執行役、執行役員及び使用人から、当社及びグループ会社の業務執行に関する報告を受けている。また、委員長は、社長兼最高経営責任者をはじめとする執行役等と、定期的に会合を持ち、幅広く意見の交換を行っているほか、重要会議等に出席し意見を述べるとともに、決裁書その他の重要書類を閲覧し、必要に応じて執行役、執行役員及び使用人に対して説明又は報告を求めている。委員長が収集した情報については、適時に他の委員にも共有されている。
さらに、監査委員会は、監査の実施にあたり、監査委員会、内部監査部門及び会計監査人の三者が適宜連携し、三様監査の実効性を高める取り組みを実施している。監査委員会のリーダーシップの下、三者間での連携により、監査上の指摘事項及びその対応状況をタイムリーに共有し、内部統制の実効性の向上を図っている。また、監査委員会は、内部監査部門を管轄し、以下の通り、内部監査部門が執行側から極めて高い独立性を確保する体制を構築した上で、内部監査部門から定期的に内部監査計画に基づく内部監査の進捗やその結果について報告を受けるとともに、必要に応じて、内部監査部門に対して内部監査に関する指示を行っている。
内部監査部門の独立性を確保するための体制の具体的な内容
指揮命令
・監査委員会のみが内部監査部門に対する指揮命令権を有する。
責任者の人事・評価
・内部監査部門の責任者の人事は、監査委員会の承認を要し、評価も監査委員会が行う。 (執行側は、その評価へ関与できないほか、監査委員会の承認なく責任者を選解任・異動することはできない。)
予算(支払いを含む)
・内部監査部門の年度予算は、監査委員会の承認をもって決定され、かつ内部監査部門は、執行側の稟議システムを経ずに、当該予算に基づく支払いを行える仕組みを構築している。
監査委員会・内部監査部門・執行側の関係図は末尾に記載
加えて、当委員会は、執行役等のマネジメントの関与の疑義がある内部通報の通報先となり、関係する執行役等が通報者及び通報内容を知りえない体制を構築の上、その対応に当たっている。
更に、当委員会は、取締役会の実効性に関して毎年実施される評価に対し、評価プロセスや評価結果に基づく課題抽出等に関する妥当性を監査して、その結果を取締役会へ報告し、かかる評価が適正に実施され、取締役会の実効性向上のために意義あるものとなるよう、適切に監督している。
なお、当事業年度においては、以下を当委員会の重点監査項目として定め、それぞれの項目について監査委員会等の場を通じて検討・審議を重ね、必要に応じて執行側等へ提言を実施した。また、監査委員会での審議の際には、内部監査部門の責任者及び会計監査人を陪席させ、各議題の審議を通じて認識された当社の状況や課題について適時に共有し、それぞれの監査に活かしてもらうとともに、各議題の審議をより充実させるため、必要に応じて、それぞれの観点からの意見を求めている。
執行役等の業務執行状況のモニタリング
・経営再建計画「Re:Nissan」の達成に向けての主要施策、具体的には工場閉鎖・人員削減等のリストラ、固定費・変動費の削減、販売奨励金の抑制、流動性確保に向けた資金調達、パートナーとの提携等が適切に実行されているか (必要に応じて執行側へ助言の上、更なる検討を促した)
内部統制・リスク管理体制の運用状況の監督
・リスクマネジメントに関して、単にリスクマップによる管理に止まることなく、リスクアイテムの定期的な見直しを含めた実効的な運用が図られているか
・サプライヤーとの取引に関して、取適法への対応を含む法令遵守、重要サプライヤーの管理体制・運用、サプライヤーとの関係改善に向けた各種取組みがなされているか
・コンプライアンスに関して、事業経営に関係する新たな国内外の法令の遵守に向けた体制構築が図られているか
・サイバーセキュリティに関して、昨今頻発しているサイバー攻撃の事例を踏まえた対応が、グループ全体で適切になされているか
内部監査部門の活動状況の確認
・重要な監査発見事項に基づく改善提案の実行(内部監査部門から執行側へ確実な実行を促すフォローアップ)がタイムリーになされているか
・監査業務の着実な実行に加えて、執行側へのアドバイザリー業務提供が積極的になされているか
・「グローバルワンチーム」として一体的な連携や緊密なコミュニケーションが促進されているか
・セカンドライン強化のためのサポートが十分になされているか
・DX促進(監査管理システムの効率的な運用、AI活用)が図られているか
企業集団内部統制強化に向けた取り組み
・グループガバナンスの更なる強化に向けた国内外の全グループ会社の統括的管理が適切になされているか
・グループ内での監査基準の統一等、当社の内部監査部門と国内外のグループ会社の内部監査部門との連携が図られているか
以上の重点監査項目に記載されたもののほか、当委員会では以下についても、当事業年度における活動として取り組んだ。
不正事案対応
・元会長及び元代表取締役それぞれを被告として提起した損害賠償訴訟への対応、その他元会長らによる重大な不正行為に関する責任追及と損害回復のための適切な措置を継続実施。
会計監査人との連携深化
・会計監査人からの当事業年度における期中レビュー結果報告聴取(レビュー結果前の進捗報告聴取を含む)のほか、自動車事業における固定資産の減損など会計監査人の監査上の主要な検討事項(KAM)や、最新の監査上の法規制動向に関する意見交換を実施。
企業集団内部統制強化に向けた取り組み
・監査委員は、当社拠点及び国内外主要子会社(延べ4拠点及び10社)について往査を実施し、主要な往査結果を監査委員会に報告。
・グループ各社の監査品質向上を目的とした国内主要グループ会社監査役連絡会を半期毎に開催。
当事業年度各月における主な活動状況は第127期有価証券報告書に記載している。
https://www.nissan-global.com/JP/IR/FINANCIAL_RESULTS/ASSETS/FR/2025/PDF/fr2025.pdf
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、意思決定の透明性を向上するとともに、迅速かつ機動的な業務執行を実行するため、明確な形で執行と監督・監視・監査を分離できる指名委員会等設置会社を採用している。
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況

| 株主総会招集通知を法定の期限より早い時期に発送するとともに、発送に先行して株主総会開催日の3週間以上前に当社ホームページ等に掲載している。 |
| 本年の定時株主総会は、6月23日(火)に開催した。 |
| 株主総会に出席することのできない株主は、書面又はインターネットにより議決権を行使することができる。 |
| 株式会社ICJの運営する議決権電子行使プラットフォームに参加している。 |
2.IRに関する活動状況

当社では、「情報開示の基本方針」「適時開示」「適時開示以外の情報開示」「開示審査委員会」「沈黙期間」および「将来予想について」からなるIRディスクロージャーポリシーを2020年に策定し、当社ホームページにて公表している。 https://www.nissan-global.com/JP/IR/MANAGEMENT/DISCLOSURE/ | |
年4回の決算発表後のマネジメント層による決算説明会に加え、機関投資家との面談や証券アナリストの取材対応を、頻繁に行っているほか、会社主催の事業説明会や証券会社主催のコンファレンスなどを通じて会社の状況などを積極的に情報開示している。 毎年開催している事業説明会では、投資家・アナリストの関心が高いテーマを選び、各部門・地域のマネジメント層が積極的に情報を提供している。 2025年度には以下の説明会等を実施した。 ・パワートレイン技術説明会 ・役員と投資家交流会 ・九州工場見学 ・日産グランドライブにおける試乗会 | あり |
IR担当部署:IR部 IR担当理事:ジュリアン クレル IR事務連絡責任者(情報取扱責任者):陳 黄楷 (IR部担当部長) | |
3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況

| ステークホルダーの立場の尊重については、当社「グローバル行動規範」の方針として明文化されている。 |
| 環境保全活動及びCSR活動に積極的に取組んでおり、その結果を「サステナビリティレポート」として報告し、当社ホームページでも開示している。 |
| 社内外に対する経営の透明性を重視し、ステークホルダーに対する積極的な情報開示に努めている。 |
当社の取締役及び執行役計13名(うち2名は取締役と執行役を兼務)の構成は、男性9名・女性4名(女性比率31%)及び日本人5名・外国人8名となっている。 また、執行役、ECメンバー、チーフ及びマネジメントコミッティ議長13名の構成は日本人7名、外国人6名、男性13名となっている。 |
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況

当社の内部統制システム等に関する事項の概要は、下記のとおりである。なお、会社法に基づく内部統制システムに関する基本方針は、取締役会で決議している。
(1) 執行役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
①法令に基づく会社の機関設計として指名委員会等設置会社制度を選択した上で、取締役会において、経営の基本方針等、法令、定款及び取締役会規則に定めた重要事項の決定を行う。
②効率的で機動的な経営を行うため、原則として業務執行の決定に関する権限(法令で定められた取締役会専決事項に係るものを除く)を大幅に執行役に委譲している。
③執行役社長兼最高経営責任者等を構成員として、事業戦略、重要な取引・投資等の会社の重要事項について審議し議論するエグゼクティブコミッティ、及び会社の日常的な業務執行に関する事項について審議し議論する別のコミッティを設置している。
④地域及び特定の事業領域に関する事項を審議し議論するマネジメントコミッティを設置している。
⑤マネジメント手法の一つとして、クロス・ファンクション(機能横断的活動)がある。なかでも、クロス・ファンクショナル・チーム (CFT) は、会社が取組むべき各種の課題や問題に対応している。CFTは、機能や組織の枠を越えて働く、当社が独自に開発した強力なマネジメント・ツールである。
⑥社内意思決定の迅速化を図り、意思決定プロセスを明確にするため、明確で透明性の高い、各執行役及び使用人の権限と責任を定める権限基準を整備している。
⑦中期経営計画及び年度事業計画の策定を通じ、経営方針と事業目的を具体化し、共有することにより、効率的かつ効果的な業務執行を行っている。
(2) 執行役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
①世界中のグループ会社で働く全ての役員及び従業員を対象として「グローバル行動規範」を策定し、その周知・徹底を図っている。
②行動規範の遵守を確実なものとするため、eラーニングなどの教育プログラムを充実させている。
③当社の取締役や執行役等を対象に、「取締役・執行役等の法令遵守ガイド」を策定し、その遵守を徹底する。
④反社会的勢力に対しては、会社として毅然とした態度で臨むものとし、当社の役員・従業員は、万一反社会的勢力から何らかのアプローチを受けた場合は、速やかに上司及び専門の委員会に報告し、その指示に従うものとしている。
⑤当社の役員・従業員は、業務遂行上、直接・間接を問わず、詐欺・恐喝等の不正・犯罪行為に関わることなく良識ある行動をとるものとし、そのような不正・犯罪行為又はそのおそれがある事態に遭遇した場合は、毅然とした態度で臨むと同時に、速やかに上司及び専門の委員会に報告し、その指示に従うものとしている。
⑥これらの遵守状況をチェックし、遵守を保証するための仕組みとして、「グローバルコンプライアンス委員会」を設置している。グローバルコンプライアンス委員会が検知したコンプライアンス課題のうち本社執行役及びマネジメントコミッティ議長に関連したものについては、監査委員会に直接報告を行う。
⑦内部通報制度を導入し、社内外に窓口を設置することにより、従業員からの意見・質問・要望及びコンプライアンス違反の疑いのある行為等について直接当社マネジメントに伝えることを可能としている。執行役等のマネジメントの関与の疑義がある案件については、通報先を監査委員会として関係する執行役等が通報者及び通報内容を知りえない体制とする。
⑧社内規程を整備し、教育・研修プログラムを通じて、周知・徹底と啓発を行っている。
⑨金融商品取引法及び関連する規則や基準に基づき、財務報告の正確性と信頼性を確保するための内部統制の仕組みを強化するべく努めている。当社における財務報告にかかる内部統制には、一般に公正妥当と認められる内部統制の評価の基準(J-SOX)に準拠して実施するテスト、評価及び報告の手続を遵守することを含んでいる。プロセスを整備し、適切に運用するべく取り組むとともに、検出された会計及び内部統制に関する不備を適切にフォローアップし、その是正に取り組んでいる。
⑩取締役会は、その構成員の過半数及び議長に独立性を有する社外取締役(独立社外取締役)を選任し、執行役からの定期的な報告受領、独立社外取締役のみによる会合の定期開催、筆頭独立社外取締役の設置、事務局の人員・機能の充実化及び独立性確保等の諸策を講じる等して、執行役等の職務執行状況の監督に注力するとともに、その実効性について、3年に一度、第三者評価機関による評価を受ける。
⑪監査委員会は、その構成員の過半数及び委員長を独立社外取締役とし、適切な資質・能力を有する取締役を選任し、執行役等の職務執行状況を監査する。また取締役会の監督機能の実効性についても、適切に監査する。
⑫当社及びグループ会社の業務執行に関するプロセス、ポリシー、法令その他の問題について遵守がなされているかの監査を定期的に行うことを目的に、監査委員会の管轄の下、専門の内部監査部門を設置し、有効かつ効率的なグループ・グローバルな内部監査を行う。また、リージョンの内部監査部門を設置し、当社のグローバル内部監査室の統括の下に内部監査を行っている。
⑬監査委員会は、必要に応じ、指名委員会及び報酬委員会との間で随時連携を行う。
⑭ルノーその他の主要株主又はアライアンスの相手方である三菱自動車工業株式会社と当社との間における利益相反の可能性に鑑み、当社の代表執行役は、ルノーその他の主要株主若しくは三菱自動車工業株式会社又はその子会社若しくは関連会社の取締役、執行役その他の役職員を兼任してはならないものとし、当社の代表執行役就任時に当該役職員に就任している場合には、速やかに兼任を解消するための措置を採るものとしている。
⑮ルノーその他の主要株主若しくはアライアンスの相手方である三菱自動車工業株式会社又はその子会社若しくは関連会社において取締役、執行役等を務めた経験を有する取締役は、当該勤務経験先と当社グループとの間で利益が相反する可能性のある議案が当社の取締役会に上程される場合には、当該議案の審議及び決議に参加しないものとしている。
⑯当社・ルノー・三菱自動車間のアライアンスに関する活動については、当社の取締役会、エグゼクティブコミッティ、関係する執行役等の指揮、監督のもと行う。また、関連する意思決定は、権限基準に基づき、当社の取締役会、執行役、又は従業員が法令を遵守し、当社・ルノー・三菱自動車間の利益相反の可能性にも配慮した上で行っている。
⑰社内組織の新設又は変更にあたり、法務、経理、財務その他の管理部署の牽制機能を阻害する可能性のある権限分掌構造を採用しないものとしている。
(3) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①リスクを早期に発見し、必要な対策を検討・実行することにより、発生率の低減を図るとともに、万一発生した場合に会社に与える被害の最小化に努め、その目的達成のため、「グローバルリスク管理規程」に基づき行動している。
②全社的・組織横断的なリスクのマネジメントについては、リスクマネジメント委員会メンバーを中心に管理責任者として任命し、その責任の下、リスク管理マニュアルを策定する等具体的対策を講じている。
③全社的レベルのリスク以外の個別のビジネスリスクの管理は、それぞれのリスク管理責任者が担当し、リスクの発生を極小化するために、本来業務の一環として必要な措置を講じている。
④内部監査部門は、監査委員会の管轄の下、リスクベースの手法による内部統制の状況に対するアシュアランス、及び必要に応じたコンサルティングの提供を目的として、関連する監査基準等に従って監査活動を行っている。
(4) 執行役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
①法令及び社内規則の定めるところに従い、当社の執行役の職務の執行に係る文書その他の情報を保存し、適切に管理している。
②各部署の業務遂行に伴って職務権限基準に従って決裁される案件は、書面又は電子システムによって決裁し、適切に保存・管理している。
③これらの情報は、主管部署が秘匿管理に配慮した厳格な管理を行っており、特に重要な経営会議体に関する資料等については、当社の取締役、執行役等から業務上の必要により閲覧の申請があった場合には、合理的な範囲で閲覧できる仕組みとしている。
④情報の作成・利用・管理等に関するポリシーを整備し、情報の適切な保管・管理を徹底のうえ、情報の漏洩や不適切な利用を防止している。更に、情報セキュリティ委員会を設置し、全社的な情報セキュリティを総合的に管理するとともに、情報セキュリティに関する意思決定を行っている。
(5) 当社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(a) 子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
①適正かつ効率的で統一的なグループ経営が行われるよう、グループ会社横断的な各種マネジメントコミッティを設置している。
②マネジメントコミッティを通じて、グループ会社に対して情報を伝えるとともに、当社の経営方針を共有し、国内外のグループ会社の意思決定が効率的かつ迅速に行われることを確保している。
③各グループ会社においても、明確で透明性の高い権限基準を策定するため、当社は協力している。
(b) 子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
①グローバル行動規範の下に、グループ各社は各社独自の行動規範を策定するとともに、コンプライアンス委員会を設置し、法令や企業倫理の遵守を図っている。グローバルコンプライアンス委員会では、定期的に国内外のグループ会社の状況をモニターし、さらなる法令及び定款の遵守並びに企業倫理の徹底に取り組んでいる。また、グループ会社でも内部通報制度を導入し、意見・質問・要望等を直接所属会社又は当社に提出する仕組みを整備している。
②内部監査部門は、グループ会社の業務執行の監査を実施するとともに、リスクマネジメント、コントロール及びプロセスの有効性の評価並びに向上を目的として監査を実施している。
③監査委員会は、連結経営の観点より、グループ全体の監査の実効性を確保するため、定期的にグループ各社の監査役と情報及び意見の交換を行う。
④特にグループ会社に対する内部監査その他のモニターの範囲や頻度等については、特定されたリスク、当該グループ会社の規模や業態、重要性等に応じて適宜、合理的な差異を設ける場合があり得る。
(c) 子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①グループ会社は、グローバルリスク管理規程に基づき行動している。
②グループ全体に影響を与えるグループ会社のリスクのマネジメントについては、リスクマネジメント委員会メンバーを中心に管理責任者として任命し、その責任の下具体的対策を講じている。
③上記以外のグループ会社のリスクに関するマネジメントは、それぞれのグループ会社が責任をもち、リスクの発生を極小化するために必要な措置を講じている。
(d) 子会社の取締役等の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
上記(a)ないし(c)で述べた体制のほか、当社の各機能部署によるグループ会社の対応する機能部署との連携等複数のルートを通じて、グループ会社の取締役等の職務の執行に係る事項のうち重要な事項の報告をグループ会社に求め、その把握に努めている。
(6) 当社の監査委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人に関する事項、当該取締役及び使用人の当社の執行役からの独立性に関する事項、並びに当該取締役及び使用人に対する当社の監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項
①当社の監査委員会の職務を補助するための組織として監査委員会事務局を設置し、スタッフを必要数配置し、監査委員の指揮命令の下にその職務を遂行する。
②当該スタッフの評価は監査委員間で協議し、人事異動や懲戒処分については、監査委員会の同意を必要としてる。
(7) 当社の監査委員会への報告に関する体制及び当該報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(a) 当社の取締役(監査委員を除く)、執行役及び使用人が当社の監査委員会に報告をするための体制
①当社の監査委員会は、年度監査計画を策定し、監査を実施する。当該計画には社内各部門による業務報告を含み、これに従って、取締役(監査委員を除く)、執行役及び使用人は報告を実施する。
②当社の取締役(監査委員を除く)、執行役及び使用人は、会社の業績・信用に大きな悪影響を及ぼしたもの、又はそのおそれのあるもの、グローバル行動規範その他の行動規範への重大な違反行為、又はそのおそれのあるもの、及びこれに準じる事項を発見した場合、速やかに当社の監査委員会に報告する。
③当社の取締役(監査委員を除く)、執行役及び使用人は、当社の監査委員会から業務の執行状況について報告を求められた場合、迅速に対応する。
④内部監査部門は、リスクベースの監査計画及び監査発見事項等を当社の監査委員会に継続的に報告する。
(b) 子会社の取締役、監査役その他の役員等及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査委員会に報告をするための体制
①当社の監査委員会は、連結経営の観点より、グループ全体の監査の実効性を確保するため、定期的にグループ各社の監査役と情報及び意見の交換を行い、グループ各社の監査役は、当社の監査委員会に対して、グループ全体に影響を与える事項を中心に報告を行う。
②グループ会社の役員等及び使用人は、当社の監査委員会から業務の執行状況について報告を求められた場合、迅速に対応する。
③当社の取締役(監査委員を除く)、執行役及び使用人(内部監査部門に所属する者を含む。)は、上記(5)の体制を通じて報告を受けたグループ各社の事項について、上記(a)のとおり、当社の監査委員会に対して報告を実施する。
(c) 上記(a)ないし(b)の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当該報告をしたことを理由とする不利な取扱いを禁止するものとし、当該報告をした者を保護するために必要な措置をとるとともに、そのような不利な取扱いを行った者に対しては、懲戒処分を含めた厳正な対処を行うものとしている。
(8) 当社の監査委員の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
当社は、監査委員からその職務の執行について費用の前払や債務の弁済等の請求を受けた場合、会社法に従い、当該請求に係る費用又は債務が当該監査委員の職務の執行に必要でないことを証明できる場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理するとともに、毎年、必要と認められる一定額の監査費用予算を設けている。
(9) その他当社の監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
① 当社の監査委員会は、その構成員の過半数及び委員長を独立社外取締役とすることで、独立性をより強化する。その上で、監査委員会の監査の実効性を確保するため、常勤監査委員を1名以上置いている。
② 監査委員会は、監査の実施にあたり、内部監査部門及び会計監査人と適宜連携する。監査委員会は、内部監査部門を管轄し、内部監査部門に対して監査に関する指示を行う。内部監査部門は、内部監査の基本方針、年度計画、予算及び人員計画について監査委員会の承認を得ることとし、監査委員会に対して継続的に職務の執行状況及び発見事項等を報告する。内部監査部門の責任者の人事及び評価については監査委員会の承認を得る。
③ 社長兼最高経営責任者を始めとする執行役と監査委員会は、定期的に又は監査委員会の求めに応じて会合を持ち、幅広く意見の交換を行う。
④ 監査委員会は、重要会議等に出席し、意見を述べることができるほか、決裁書その他の重要書類を閲覧し、必要に応じて執行役及び従業員に対して説明又は報告を求めることができる。
⑤ 監査委員会は、必要に応じ、指名委員会及び報酬委員会との間で、相互に情報・意見交換を行う等、随時連携を行う。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
反社会的勢力に対しては、会社として毅然とした態度で臨むものとし、当社の役員・従業員は、万一反社会的勢力から何らかのアプローチを受けた場合は、速やかに上司並びに専門の委員会に報告し、その指示に従うものとしている。
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
当社の会社情報は、最終的に情報取扱責任部署であるIR部に伝達され、IR部において開示の要否を判断し、開示が必要な場合にはIR部よりTDnetを使って、東京証券取引所に適時開示を行っている。
適時開示情報となりうる会社情報がIR部に伝達されるルートは、以下のとおりである。
(1)決定事実に関する情報(子会社に係る情報を含む)は、社内各部門より当社の業務執行を決定する機関である「取締役会」「エグゼクティブコミッティ(EC)」の事務局となる取締役会室及びコーポレートサポートオフィスに伝達され、IR部には各事務局よりその情報が伝達される。
(2)発生事実に関する情報(子会社に係る情報を含む)は、社内各部門より直ちに広報部に伝達され、IR部にその情報が伝達される。
(3)決算に関する情報は、経理部よりIR部に伝達される。
その他、「2 経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレートガバナンス体制の状況」-「1 機関構成・組織運営等に係る事項」のうち、「定款上の取締役の員数」は「6名以上」である。