コーポレートガバナンス
CORPORATE GOVERNANCEAGC Inc.
最終更新日:2026年3月27日
AGC株式会社
代表取締役・社長執行役員 平井 良典
問合せ先:執行役員 広報・IR部長 玉城 和美
証券コード:5201
当社のコーポレート・ガバナンスの状況は以下のとおりです。
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報
1.基本的な考え方
AGCグループ(AGC株式会社及び子会社)は、企業理念”Look Beyond”において「私たちのパーパス」、「私たちの価値観」、「私たちのスピリット」を定め、「私たちのパーパス」では、自らの存在意義・提供したい価値を、“AGC、いつも世界の大事な一部”と定めています。世の中に安心・安全・快適を、お客様・お取引先様に新たな価値・機能と信頼を、従業員に働く喜びを、投資家の皆様に企業価値を、将来世代により良い未来を。様々なステークホルダーの皆様に、様々に大事な価値を提供することを通じて、AGCグループはその持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指します。
コーポレートガバナンスはこれらを実現するための重要な経営基盤であり、AGCグループはその最良のあり方を不断に追求します。

AGCグループのコーポレートガバナンスの取り組みの基軸は、次のとおりです。
①AGC株式会社は、株主の権利・平等性を尊重し、株主との建設的な対話の促進に取り組みます。
②AGCグループは、多様なステークホルダー(株主・投資家・お客様・お取引先様・従業員・将来世代・地域社会等)との協働を図り、信頼関係の構築に努めます。
③AGCグループは、ステークホルダーに対する適切な情報開示とその透明性を確保します。
④AGC株式会社の取締役会及び監査等委員会は、コーポレートガバナンス体制の中核となり迅速・果断な意思決定を行い、健全な監督・監査機能を発揮します。

なお、当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査等委員会設置会社に移行しました。本移行において、取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現を監督し執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義のうえ、その役割を最大限発揮する体制を構築し、AGC グループの価値創造を加速させるための議論を充実させていきます。

企業理念“Look Beyond”につきましては、本報告書Ⅰ1.「基本的な考え方」【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】〔原則3-1 情報開示の原則、補充原則5-2-1 経営戦略等の情報開示〕(1)経営理念等や経営戦略、経営計画及び当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.agc.com/company/strategy/vision/index.html
【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由】
〔補充原則2-4-1 人材の多様性確保に向けた目標及び実施状況〕
当社グループは、グローバル一体経営を推進しており、人財の適所適財での育成及び管理職への登用を行っていることから、「外国人」及び「中途採用者」の管理職への登用等に関する自主的かつ測定可能な目標については設定していません。
補充原則2-4-1に基づくその他の開示事項については、後述の【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】に記載のとおりです。
【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示】
当社は、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方、方針を示すものとして、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」を定め、当社ウェブサイトに開示しています。
https://www.agc.com/company/governance/index.html

〔原則1-4 政策保有株式〕

(1) 政策保有に関する方針、議決権行使基準
当社は、投資先企業との中長期的な関係の維持・強化を図り、それによって当社グループの企業価値を向上させることに資すると認められる一部の株式を除き、原則として政策保有株式を保有しないこととしています。
取締役会は、毎年、個別の政策保有株式について、保有目的及び保有に伴うリスクやリターンが当社の想定する資本コスト等に見合っているか等を総合的に精査し、中長期的な観点から政策保有株式を保有することの合理性を検証しています。また、保有する合理性が希薄となったと考えられる銘柄については、縮減を進めることとしています。
当社は、政策保有株式に係る議決権の行使について、投資先企業の状況とともに、投資先企業及び当社グループの中長期的な企業価値向上に資するものであるか等を総合的に勘案し、議案への賛否を判断しています。

(2) 政策保有株式の保有状況
2025年度においては、9銘柄186億円(うち、みなし保有株式については1銘柄125億円)の売却を実施し(一部株式数の売却を含む)、2025年度末における保有状況は、58銘柄524億円(うち、みなし保有株式については1銘柄335億円)となっています。

〔原則1-7 関連当事者間の取引〕
関連当事者間の取引の手続きの枠組みにつきましては、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第6条(株主の利益に反する取引の防止)に記載していますので、ご参照ください。

〔補充原則2-4-1 女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保〕

(1)多様性の確保について
当社グループは、ダイバーシティを長期的な競争力の源泉と考えており、企業理念 “Look Beyond”の「私たちの価値観」の1つに「One Team with Diversity」を掲げ、意欲ある多様な人財が活躍できる組織の実現を目指しています。また、人財マネジメントのあるべき姿を定めた“7 Key Principles for People”の項目にも「多様な人財による組織力の強化」を掲げるとともに、企業行動憲章では「人間尊重」を掲げ、多様性を尊重し、差別のない働きやすい職場づくりを目指しています。

①女性社員の管理職への登用
当社は、優秀な人財が活躍し、社会に価値を提供していくことを目的に、ダイバーシティの一要素として、2030年までに女性役員(取締役)比率30%、女性執行役員比率20%の実現を目指しています。
現在、女性の取締役は社外3名、社内1名、合計4名となり、取締役会における女性比率は40%となっています。また、社内登用による執行役員を4名選任しています。なお、当社における管理職(課長以上)の女性比率は約6%となっています。
今後は、①女性の積極的採用、②配置や育成を通じた積極的な上位登用、③女性従業員が活躍できる環境づくり(必要な制度や仕組みの導入)を中心に取り組み、2030年には管理職(課長以上)の女性比率8%の実現を目指します。

②外国籍社員の管理職への登用
当社グループで働く、多様な国籍・文化的な背景を持つ人財の力を最大限活かすため、グループ内の主要ポジションへの登用を促進し、グローバル一体経営を推進しています。
当社では、日本の少子高齢化と労働力人口の減少を背景に、グローバルでの優秀人財の確保や価値創出のための多様性の確保を目的として外国籍社員の採用を積極的に行っています。2010年から新卒総合職の採用において、海外から日本への留学生のみならず、海外大学を卒業した外国籍社員を直接採用し、また、近年では中途採用も積極的に行っています。当社の外国籍社員の在籍人数は129名となり、うち役職者(係長以上)は64名となっています。今後も引き続き外国籍社員の積極採用、上位登用を進めていく予定です。なお、当社グループでは、従業員の約7割が外国籍となっており、国籍を問わず人財を適所適財で育成及び管理職への登用を行っていることから、外国籍社員の管理職比率等の目標は設定していません。

③中途採用者の管理職への登用
当社では、戦略事業を中心に、ビジネスニーズに合致する人財や、将来の開発テーマを推進する技術者等、積極的に中途採用を実施しており、組織の多様性強化に寄与しています。なお、中途採用者の上位登用については、既存社員と区別なく実施しており、管理職ポジションを中途採用により充足することを含め、適所適財で実施していることから、中途採用者の管理職比率等の目標は設定していません。

(2)多様性の確保に向けた人財育成方針、社内環境整備方針、その状況
当社グループは、企業理念 “Look Beyond”の追求において、企業として人権尊重に取り組むことが不可欠であると考え、「AGCグループ人権方針」を定めています。「労働者の安全と健康」、「職場・雇用における差別・ハラスメント」のような顕著な人権課題に対しては、人権デュー・デリジェンスの実施を通じてリスクの低減に取り組みます。これらの重要な事項については、CEOが委員長を務めるサステナビリティ委員会で決定し、取締役会にて報告・審議・監督されます。
グループ経営人財の育成については、グループ経営の未来を担うリーダー層の育成に向けて、グループ・グローバルレベル及び各事業部門・地域レベルの経営人財育成システムを有機的に連動させたグループ経営人財マネジメントを行っています。グローバルレベルでの計画的な配置や研修などを通じて、経営人財に必要となる経験・知見の獲得を促すとともに、現職でのパフォーマンスやリーダーシップの発揮状況などを年に一度レビューし、翌年の配置・育成計画に反映しています。この一連のサイクルでは、指名委員会や、CEO・CFO・CTO・人事部長・各カンパニープレジデントで構成される「人財委員会」が関与するとともに、社外取締役が研修プログラムに登壇するなど、経営層が直接参画して次世代の経営人財を発掘・育成しています。
また当社では、多様な人財が個々人の能力を最大限に発揮できる環境を整備するため、CEOを議長とする「ダイバーシティ・カウンシル」を設置し、半年に一度、部門横断的に情報共有、議論を行い、「風土づくり」「採用」「人財育成」「働く環境の整備」の4つのアプローチで具体的な施策を推進しています。

〔原則2-6 企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮〕
当社の年金資産の運用は、AGC企業年金基金(以下、基金)が担っています。当社は、年金資産の運用に関わる専門性を担保するため、人事や経理・財務の経験・資質を持った人材を計画的に基金に配置しています。また、利益相反の適切な管理のため、基金の資産運用委員会及び理事会・代議員委員会に当社の労働組合幹部を配置しています。
基金では、将来にわたる確実な年金給付等に必要な年金資産積立のため、外部コンサルティング機関を起用し、運用の基本方針の策定・見直し、資産運用について第三者の意見を得ています。また、四半期に一度の定例運用報告会などにおいて、定量面・定性面の両面から、運用受託機関による資産運用が適切になされているかをモニタリングしています。

〔原則3-1 情報開示の充実、補充原則5-2-1 経営戦略等の情報開示〕
(1)経営理念等や経営戦略、経営計画
当社グループは、グループ全ての事業活動や社会活動を貫く企業理念として、“Look Beyond”を掲げています。当社グループが世の中に提供すべき価値、グループの存在意義「私たちのパーパス」、あらゆる行動の基礎として共有する重要な考え方「私たちの価値観」、グループ従業員が世代を超えて受け継ぎ、実践していく基本精神「私たちのスピリット」をグループ内で共有しています。
企業理念につきましては、当社ウェブサイトに開示しています。
https://www.agc.com/company/strategy/vision/index.html

当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」として、「独自の素材・ソリューションの提供を通じてサステナブルな社会の実現に貢献するとともに継続的に成長・進化するエクセレントカンパニーでありたい」と定めました。
この「2030年のありたい姿」に向けて、コア事業と戦略事業を両輪とする“両利きの経営”の推進により、市況変動に強く、資産効率・成長性・炭素効率の高い事業ポートフォリオへの転換を図り、社会的価値の創出を通じ経済的価値を創出し、企業価値の向上のスパイラルを実現します。
建築ガラス、オートモーティブ、ディスプレイ、エッセンシャルケミカルズなどのコア事業においては、各事業の競争力を高め、強固で長期安定的な収益基盤を構築し、高成長分野であるモビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンス、パフォーマンスケミカルズの戦略事業においては、自社の強みを活かし、当社グループの将来の柱となる高収益事業を創出・拡大します。

また、長期経営戦略「2030 年のありたい姿」に向けた諸施策を着実に実施するために、2024年からの3年間を「コーポレート・トランスフォーメーション第二章:フェーズ2」と位置づけ、2026 年を最終年度とする中期経営計画 AGC plus-2026 を策定しました。その主要戦略は以下のとおりです。


①“両利きの経営”の進化
当社グループは、経営方針 AGC plus 2.0 のもと、コア事業の深化と戦略事業の探索を並行して実現する“両利きの経営”を実践しています。“両利きの経営”を推進し、市況変動に強く、資産効率・成長性・炭素効率の高い事業ポートフォリオの構築を目指します。
②サステナビリティ経営の深化
当社グループのサステナビリティ経営の基軸となるのは、「Blue planet」 「Innovation」 「Well-being」の3つの社会的価値の創出です。これらは、世界が直面する長期的な社会課題の解決に向けた当社グループの貢献と、当社グループの持続的成長を目指す上で重要となるリスクと機会(マテリアリティ)のうち「重要機会」をとらえ、当社の製品・技術で社会の課題解決に貢献してゆく領域として設定しました。当社グループは、これらの課題を、創業以来培ってきた強みである「技術」と「信頼」 を活かすことで価値に変え、豊かな社会と地球の実現に貢献します。
③価値創造DXの推進
当社グループは、DXの取り組みにより、サプライチェーンを跨いだ業務プロセス改革など、ビジネスモデルの変革による新たな付加価値を創造・提供しています。これまで培ってきたデジタル技術と当社グループの強みであるモノづくり力の融合を加速し、各事業の競争力を高めます。
④経営基盤の強化~人的資本経営の推進
当社グループは、多様な人財一人ひとりの強み・能力を引き出し、主体的な学びと成長を支援し、チャレンジを奨励します。成長する個々人の総和がエンゲージメントの高い強い組織をつくり出し、企業価値を向上させ当社グループの使命を実現します。

経営戦略の詳細や中期経営計画 AGC plus-2026 については、当社ウェブサイトに開示しています。
長期経営戦略「2030年のありたい姿」:
https://www.agc.com/company/strategy/long_term_plan/index.html
中期経営計画 説明資料:
https://www.agc.com/ir/library/strategy/index.html

(2)コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
当社のコーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針につき ましては、本報告書Ⅰ1.「基本的な考え方」のほか、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」に記載していますので、ご参照ください。
https://www.agc.com/company/governance/index.html

(3)取締役、執行役員の報酬の決定に当たっての方針と手続
取締役、執行役員の報酬の決定に当たっての方針と手続につきましては、本報告書Ⅱ1.「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」に記載していますので、ご参照ください。
また、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第24条(報酬委員会)、第25条(役員報酬)及び別紙4(役員の報酬等の決定方針)にも記載していますので、ご参照ください。

(4)取締役候補者、社長執行役員、執行役員の決定
取締役候補者、社長執行役員、執行役員の決定につきましては、本報告書Ⅱ1.「任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性」における補足説明のほか、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第22条(指名委員会)及び第23条(取締役候補者、社長執行役員、執行役員の決定)に記載していますので、ご参照ください。

(5)取締役候補者の個々の選任理由
2026年3月27日開催の株主総会における取締役候補者の個々の選任理由につきましては、第101回定時株主総会招集ご通知の「株主総会参考書類」に記載していますので、ご参照ください。
なお、第101回定時株主総会招集ご通知は、当社ウェブサイトに開示しています。
https://www.agc.com/ir/stock/meeting/index.html

〔補充原則3-1-3 サステナビリティについての取組み等〕

(1) サステナビリティに関する戦略及びガバナンス体制
サステナビリティに関する取組みの基本方針や施策の審議・決定を行う機関として、サステナビリティ委員会を設置し、特に重要な事項は取締役会で決定しています。サステナビリティ委員会はCEOが委員長を務め、CFO・CTO及び全部門長が出席し、また、オブザーバーとして監査等委員が出席します。同委員会は年4回開催され、その内容は年2回、取締役会へ報告されます。経営企画本部サステナビリティ推進部は、同委員会の事務局として、グループ全体のサステナビリティ経営戦略の策定・実行を牽引しています。 
当社グループでは、経営における長期的な方向性や企業価値に影響を及ぼし得る長期的な社会課題認識(マテリアリティ)の明確化を行い、重要リスク及び重要機会を特定しています。これらの重要リスク・機会に基づき、当社グループの長期経営戦略や各事業戦略、サステナビリティに関する目標・KPIを設定し、社会的価値の創出を通じて経済的価値を創出し、企業価値向上を実現することを目指して事業活動に取り組んでいます。2021年2月に発表した長期経営戦略「2030年のありたい姿」においては、財務目標とあわせて、当社グループとして「創出したい5つの社会的価値」を定め、サステナブルな社会の実現に貢献することを明記しました。2024年から開始した中期経営計画 AGC plus-2026 では、当社グループが創出する社会的価値について従業員を含む社内外のステークホルダーへのさらなる理解浸透を図るべく、従来の「5つの社会的価値」を当社の製品・技術で創出する「3つの社会的価値*」に組み替え、当社が貢献する価値をより明確にしました。 AGC plus-2026 では、「サステナビリティ経営の深化」を主要戦略の1つと位置付け、3つの社会的価値の創出を目指すことを明記しています。
*創出したい3つの社会的価値: Blue planet 持続可能な地球環境の実現、Innovation 革新的な未来社会の創造、Well-being 安心安全な暮らしへの貢献

当社グループの中長期の取り組み(中期経営計画 AGC plus-2026 説明資料)
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5201/tdnet/2390832/00.pdf

(2) 気候変動への対応
当社グループは、気候変動を企業価値及び事業戦略の決定に大きな影響をもたらす要因として捉えています。 当社は2019年に金融安定理事会により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同し、気候変動のリスク及び機会とそれらの分析について適切な情報開示を進めています。

①ガバナンス
気候変動問題によりもたらされる社内外の変化を踏まえた経営戦略の検討やリスクへの対応は、サステナビリティ委員会で決議され、特に重要な事項は取締役会で決定します。さらに、サステナビリティ委員会での決議に基づき、環境安全品質本部長と経営企画本部サステナビリティ推進部長が主催する「環境対応会議」及びその中に設置するプロジェクトにおいて詳細をタイムリーに議論します。これらの会議体ではグローバルかつ事業横断的なGHG排出量削減に向けデータマネジメント、技術イノベーション、エネルギーマネジメント、サプライチェーンマネジメントに専門性のあるコーポレート部門と、活動主体である事業部門が連携して取り組んでいます。

②戦略
当社グループでは、TCFD提言に基づき、気候変動関連に関する複数のシナリオを用い、将来のリスク・機会を評価しています。各事業に関係するリスク・機会をより具体化した上で、気候変動シナリオ別の具体的な影響要因を網羅的に整理し、事業及び事業展開地域ごとの影響を評価しています。

リスク・機会評価で特定されたもののうち、グループ全体又は複数事業にまたがる共通かつ重要なリスク・機会について分析し、経営戦略や事業計画を策定しています。
気温上昇が進行することによるリスクとして、移行リスクとしては炭素価格の上昇、物理的リスクとしては洪水・高潮などの突発災害の増加などが特定されています。移行リスクに伴う影響緩和のための対応として、全社的に進める事業ポートフォリオ変革、Scope1,2排出量削減投資及びその削減技術開発のインセンティブに寄与するインターナルカーボンプライシング制度の運用等を推進しています。物理的リスクに対しては、突発災害の激甚化がバリューチェーン全体に及ぼす影響について評価を実施し、対策の実施に活かしています。
一方で、社会の脱炭素化が実現することにより、重要な機会も多数存在します。信頼性の高い第三者機関の市場見通し等を整理し、グループ内での事業計画策定に活用しています。新たな市場ニーズに応える製品として、資源循環にも配慮した耐久性・リサイクル性に優れた建築物用断熱窓ガラス、地球温暖化係数(GWP)が極めて低いグリーン冷媒・溶剤、水素市場の拡大などがあります。
気候変動に起因するリスク及び機会とそれらの分析については定期的に見直しを行います。
2024年に実施したシナリオ分析の結果についてはAGCサステナビリティデータブック2025をご参照ください。
https://www.agc.com/sustainability/pdf/agc_sus_jp_2025.pdf

③リスク管理
気候変動に起因するリスクのうち短期から中期に発現しうるリスクに関しては、「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」に基づき、「統合リスクマネジメント」のフレームワークに沿って特定・管理しています。毎年実施するグループ全体での自己点検を通じて管理レベルの向上を図り、その結果は経営者及び取締役によってモニタリングされます。これらの重要リスクは、法規制や社会的要請の変化に対応するため、必要に応じて適宜見直しを行うとともに、3年ごとに全面的な再評価を実施します。

長期的に顕在化する気候変動リスクに関しては、シナリオ分析やサステナビリティ委員会での議論等を通じて戦略の妥当性を継続的に評価し、リスクの最小化と競争力の強化を図っています。 特定した気候変動リスク及びその管理状況は、取締役会や経営会議・サステナビリティ委員会等にてモニタリングされます。さらに、コーポレート部門、社内カンパニー・SBUが、事業や案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じて取締役会や経営会議・サステナビリティ委員会で審議を行います。

④指標・目標
気候変動リスクに関するモニタリング指標として、当社ではGHG排出量をKPIに定めて管理しています。また、気候変動に関する目標としては、2050年に「カーボン・ネットゼロ*1」を目指すこと、そのマイルストーンとして2030年にGHG排出量を2019年比で30%削減することを掲げています*1*2。また、Scope3において、Scope3の7割ほどを占めるカテゴリ1、10、11、12を対象とし、2030年までに2019年比30%削減することを掲げ*2、2027年までにカテゴリ1及びカテゴリ3のGHG排出量の30%を占めるサプライヤーにSBT認定の取得を促すエンゲージメント目標を設定しました。
*1 Scope1,2
*2 2030年の電力排出係数は、IEAが公表したSustainable Development Scenarioをベースにしています。

カーボン・ネットゼロの実現に向けては、各事業の特性を踏まえた排出量削減施策を立案し、達成を目指します。Scope1においては、フロートガラス溶解窯におけるガラスカレット(端材、破片)リサイクルによる原材料由来の排出削減、窯の稼働から出るCO2のリサイクル、アンモニアや水素等のクリーン燃料への転換、化学品事業における自家発電設備でのバイオマス燃料の活用等、Scope2では、再生可能エネルギー由来の電力購入、省エネ型電解槽への転換等で対応していきます。Scope3では、自社での排出削減の取り組みのみならず、サプライヤーにおける削減に向けた働きかけを実施するなど、バリューチェーン全体での排出量削減を目指しています。
カーボン・ネットゼロの実現に向けた取り組みについては、AGCサステナビリティデータブック2025をご参照ください。
https://www.agc.com/sustainability/book/index.html#ac02

関連する原則:原則2-3、補充原則2-3①、補充原則4-2②
これらの取り組みの詳細は、当社ウェブサイトに開示しています。
AGC統合レポート:
https://www.agc.com/sustainability/book/index.html#ac01
サステナビリティデータブック:
https://www.agc.com/sustainability/book/index.html#ac02
ESG説明会:
https://www.agc.com/ir/library/bizbriefing/pdf/2025_0926esg.pdf

(3) 人的資本への投資等
当社グループは、長期経営戦略「2030年のありたい姿」の実現に向けて、継続的な企業成長を実現する人的資本経営「人財のAGC」を推進しています。風通しの良さ・チャレンジ・主体性を重視する企業文化をより一層醸成・浸透させ、多様な人財の強み・個性を引き出し、主体的な学びと成長を支援します。さらに、成長する個々人からなるエンゲージメントの高い強い組織が、社内外の連携も活用して、知の化学反応と現場力の強化を促進し、企業価値の向上と当社のパーパスを実現します。企業理念 “Look Beyond”及び「人財のAGC」のもと、真のグローバル企業として発展し続けるために、「よき企業文化の醸成」「ダイバーシティの推進」「外部人財の積極採用」「基幹人財の育成」に取り組んでいます。
グループ経営人財の育成においては、経営トップ層のサクセッションプランニング(後継者育成計画)を軸とした「経営人財育成プログラム」など研修制度の実施や、若手ポテンシャル人財をリストアップした上で、計画的に中長期の配置・育成を実現するために、タレントマネジメントシステム(人財の可視化によって経営人財を輩出・育成する仕組み)を導入するなど、グローバルリーダー育成のための投資を積極的に実施しています。
これらの取り組みの詳細は、当社ウェブサイトに開示しています。
AGC統合レポート:
https://www.agc.com/sustainability/book/index.html#ac01

(4) 知的財産への投資等
当社グループは、「AGC、いつも世界の大事な一部」であり続けるために、未来の社会やお客様のニーズを見据えながら、新たな技術、素材・ソリューションの創出に挑戦し続けています。この私たちのパーパスに沿った研究開発を推進していくにあたり、技術本部は知的財産部や事業開拓部、デジタル・イノベーション統括部といったコーポレート部門や、各カンパニーの研究開発部門を含む様々な部門と緊密な連携を取りながら、「研究開発とマーケットをつなぐ」という姿勢のもと、長期的、かつ、機動的に研究開発を進めています。
研究開発においても“両利きの経営”の考え方を取り入れ、既存事業をベースに、生産・基盤技術の革新や次世代品・新商品の開発を進めるとともに、保有能力を活用した新事業創出のための開発や社会の仕組み創りを並行して進めています。DXの加速による競争力の強化にも注力しており、デジタル技術を活用し、飛躍的な開発の効率化と新たな価値の創造を推進しています。また、技術力のさらなる強化に向けて、オープンイノベーションを積極的に推進しており、国内外のアカデミアと多くの共同研究を行っています。
なお、研究開発費の推移については、当社ウェブサイトに開示しています。
財務データ集:
https://www.agc.com/ir/pdf/data_all.pdf

研究開発の成果である知的財産権については、事業戦略上の重要な資源として保護・増強を図り、競争優位性を高めるための知財活動を進めています。具体的には、各国の開発拠点で創造した発明をグローバルに出願するなど、事業活動に応じた権利化に努めています。
2025年度の当社の国内における新規特許出願件数は約740件です。
当社グループの知的財産に関する取り組みの詳細は、当社ウェブサイトに開示しています。
知的財産戦略:
https://www.agc.com/innovation/property/index.html

〔補充原則4-1-1 取締役会の経営陣に対する委任の範囲の概要〕

取締役会の経営陣に対する委任の範囲の概要につきましては、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第13条(取締役会のあり方)に記載していますので、ご参照ください。

〔原則4-8 独立社外取締役の有効な活用〕

独立社外取締役は、取締役10名中6名選任しており、その全員が会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に寄与する十分な資質を備えています。また全員が独立性基準を満たしています。
独立基準の詳細については、後掲「Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレートガバナンス体制の状況 【独立役員関係】 その他独立役員に関する事項」をご参照ください。

〔原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準及び資質〕

独立社外取締役の独立性基準につきましては、本報告書Ⅱ1.「その他独立役員に関する事項」に記載していますので、ご参照ください。また、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」別紙3(社外役員の独立性に関する基準)にも記載していますので、ご参照ください。

〔原則4-10任意の仕組みの活用〕

当社の取締役会は、審議プロセスの客観性・透明性を確保する観点から、独立社外取締役過半数をその構成員とし、独立社外取締役が議長を務めています。また、取締役会は、任意の諮問機関として、独立社外取締役を過半とし、委員長を独立社外取締役が務める指名委員会及び報酬委員会を設置し、取締役、社長執行役員をはじめとする執行役員の選解任及び報酬に係る事項の審議等を行い、その決定手続きの客観性・透明性・アカウンタビリティを確保しています。両委員会においては特に重要な項目に関しては、ジェンダー等の多様性やスキルの観点も含めて検討しています。
各委員会構成の独立性に関する考え方・権限・役割については、後掲「Ⅱ経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレートガバナンス体制の状況 【取締役関係】 補足説明」をご参照ください。

〔補充原則4-11-1 取締役会全体としてのバランス、多様性、規模に関する考え方〕

取締役会全体としてのバランス、多様性、規模に関する考え方につきましては、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第15条(取締役会の構成)及び第23条(取締役候補者、社長執行役員、執行役員の決定)に記載していますので、ご参照ください。
この考え方を踏まえ、取締役会が備えるべきスキルを明確化した「スキルマトリックス」に照らし、スキルを保有する取締役をバランスよく備え、多様性が確保できるよう努めています。スキルについては、取締役会に求められる機能、経営戦略との整合性、並びに事業特性の観点から特定をしており、スキルごとの定義及び保有判断の目安を設定しています。各スキルの有無の判断に際しては、高い専門性を有しているか否かを目安としています。
各取締役のスキルマトリックスにつきましては、別紙1をご参照ください。

〔補充原則4-11-2 取締役の兼任状況〕

取締役の兼任状況につきましては、第101回定時株主総会招集ご通知の「事業報告」に記載していますので、ご参照ください。なお、第101回定時株主総会招集ご通知は、当社ウェブサイトに開示しています。
https://www.agc.com/ir/stock/meeting/index.html

〔補充原則4-11-3 取締役会の実効性評価の結果の概要〕

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、継続的にコーポレートガバナンスを強化し、充実させることが重要であると考えています。
このような考えのもと、当社のコーポレートガバナンス体制としては、経営監督機能と経営執行機能を明確に分離し、経営監督機能を取締役会が、経営執行機能を社長執行役員をはじめとする執行役員が担っています。
取締役会の実効性評価については、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」に基づき、2016年度より毎年、取締役会がこれを実施しています。また、実効性の分析・評価に係る客観性を確保するため、一定の年数ごと(3年に1度を目安)に外部機関を起用し実施しています。
本年度は外部機関を起用して分析・評価を行い、外部機関の分析・評価において、実効性が確保されていることが確認されました。

(1) 2024年評価で掲げた今後の取り組みへの対応状況
2025年度の当社取締役会では、前年度の評価結果を踏まえて、主に以下の取り組みを実行しました。

①企業価値向上に向けた適切な議論の継続・深化
・取締役会及びオフサイトミーティングにて、企業価値創造シナリオや事業ポートフォリオ、資本政策やキャピタルアロケーション等、資本市場からの期待に応えるための議論を一層深めました。
②経営監督機能の充実化・深化
・取締役会で決議した投資案件について、適時フォローアップをするとともに、その進捗を随時確認できる仕組みを構築しました。
③取締役会におけるCEO等のサクセッションプランの監督並びに議論の充実
・取締役会におけるCEO等のサクセッションプランの進捗に係る監督を充実化するとともに、指名委員会に対する諮問内容に関し、取締役会での審議の充実化を図りました。

(2) 2025年度取締役会実効性評価のプロセス
本年度は外部機関を起用してその分析・評価を確認いたしました。プロセスの詳細は以下の通りです。
①各取締役及び監査役による調査票に基づく自己評価の実施(2025年9月)
以下主な評価項目
・取締役会の全体評価:取締役会と執行の役割と責任、議論状況
・取締役会の構成:取締役会の規模、人数構成、多様性等
・取締役会の運営:開催頻度、審議時間、議案選定、資料・説明の適切性
・取締役会の審議:経営基本方針、リスク、サクセッションプラン、企業風土等
・監査役会:多様性、取締役会との連携
・諮問委員会(指名委員会・報酬委員会)の運営:審議時間、議案選定、情報提供等
②各取締役及び監査役に対するインタビューの実施(2025年10月)
全取締役8名及び全監査役4名に対し、外部機関より個別にインタビューを実施。調査票の回答を確認するとともに、追加意見を得ました。
③取締役会における報告・確認(2026年1月)
外部機関の分析・評価結果並びに前年からの取り組みの実施状況を確認しました。

(3) 2025年の評価結果の概要
外部機関の分析・評価において、実効性が確保されていることが確認されました。
多様かつ豊富な知見・経験を有する社外役員を構成員としていること、監査役(会)が実効性向上に貢献していること、コーポレートガバナンス強化への継続的な取組みを図っていること等の点が、当社取締役会の特徴として指摘されました。また対応が期待される課題として、取締役会の役割に係る更なる議論の深化、執行による報告・情報提供のあり方、指名委員会運営の更なる工夫、等の点について指摘がありました。

(4)今後の取り組み
当社は、取締役会の監督機能の一層の強化を目的に、2026年3月27日より監査等委員会設置会社に移行しました。これに伴い社外取締役過半の体制になります。

今次移行において、取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現を監督し執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義し、明確化いたしました。
今後は、上述の外部機関の分析・評価結果をも踏まえ、再定義した取締役会の役割を最大限発揮する体制の構築に関連する事項として、以下の取り組みを進めます。

①「経営の大きな方向性を示す」適切な議論の継続・深化
②「執行の適切なリスクテイクを後押しする」ためのモニタリング充実
③「価値創造の実現を監督し執行トップを評価・選任する」ための指名委員会運営の更なる工夫

〔補充原則4-14-2 取締役に対するトレーニングの方針〕

取締役に対するトレーニングとして、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第17条(取締役への情報提供)に、取締役に対する情報提供に関する方針を記載していますので、ご参照ください。

〔原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針〕

当社は、株主・投資家との建設的な対話が持続的成長と企業価値向上に資するという考えのもと、以下のとおり株主との対話に取り組んでいます。
(1)株主・投資家との対話は、IR担当執行役員が統括し、社長をはじめとする執行役員、社外取締役を含む取締役並びにIR担当部門が行います。株主・投資家から個別に対話の要望がある場合には、面談の目的及び内容の重要性、面談者の属性等を考慮の上、合理的な範囲で社長執行役員をはじめとする執行役員、取締役が面談に臨みます。
(2)株主・投資家との対話を充実させるため、投資家説明会や株主総会等を通じて、社長執行役員等が経営方針、業績状況、主要課題の取り組み状況等の開示・説明を適切に行います。
(3)株主・投資家との建設的な対話を促進するため、IR担当部門は社内関連部署と有機的な連携を図ります。
(4)株主・投資家との対話の実効性を確保するため、株主構造の把握に努めます。
(5)株主・投資家との対話により得られた意見及び懸念点等は、随時、取締役会、執行役員、社内関係部署に共有し、経営における重要な情報源として活用します。
(6)株主・投資家との対話にあたっては、インサイダー情報の提供を防止するため、「インサイダー取引防止管理規程」に則り、厳格に情報を管理します。四半期毎の決算日翌日から決算発表日までは、決算情報に関する対話を控える「沈黙期間」とします。
なお、株主との建設的な対話に関する方針につきましては、「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」第7条(株主との建設的な対話に関する方針)に記載していますので、ご参照ください。また、具体的な取り組みや方策等については後記Ⅲ(株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況)-2(IRに関する活動状況)をご参照ください。

<株主との対話の実施状況等>
当社は、株主・投資家との建設的な対話が持続的成長と企業価値向上に資するという考えのもと、様々なIR活動を行っています。具体的なIR活動については、後記Ⅲ(株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況)-2(IRに関する活動状況)及び当社ウェブサイトをご参照ください。

従来のIR活動に加えて、当社株式を保有する国内外の機関投資家とのSR活動を行っています。国内外の機関投資家と個別に面談を実施しており、対話を通して得た指摘事項や示唆を活かし、企業価値をより一層向上させるべく努めています。

さらに当社は、株主・投資家との建設的な対話をより実効的なものとする観点から、資本市場との対話内容を社内にも共有する取り組みを行っています。2025年度は、証券会社のアナリストと、当社のCFO及び従業員による対話会を実施しました。対話会の様子を社内でオンライン配信のうえ、事後のアーカイブ配信を含め、計約870名の視聴がありました。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
記載内容取組みの開示(アップデート)
英文開示の有無有り
アップデート日付2026年3月27日
該当項目に関する説明
当社は、長期経営戦略「2030 年のありたい姿」に向けて、ROEを安定的に10%以上とすることを財務目標のひとつとして掲げています。
この達成に向けて、2026年度を最終年度とする3か年の中期経営計画AGC plus-2026に基づく各種施策を実行しています。本中計の策定時点では、2026年の財務KPIを営業利益2,300億円、ROE8%以上と設定していました。しかしながら、中国・欧州の景気低迷及びライフサイエンス事業における販売数量の大幅な未達を受け、2025年2月に目標を下方修正しました。さらに、電子部材事業、ライフサイエンス事業での売上目標未達、並びにエッセンシャルケミカルズ東南アジア事業における価格低迷が見込まれるため、2026年の財務KPIを営業利益1,500億円、ROE5%以上としました。
本中計の最終年である2026年度においてROE5%以上を達成し、2027年以降早期に、株主資本コストを上回るROE8%超えを目指します。

(1)現状分析
株主資本コストは約7%*1と認識している中、当社ROEの過去5年平均は5%未満*2で推移しています。一部の事業において収益性に課題があることに加え、2022年と2024年に大型減損が発生したこともあり、ROEが低位で推移しています。
(*1)2023年から2025年までの平均。なお、加重平均資本コスト(WACC)は約5%
(*2)2021年から2025年までの平均

(2)対応方針
資本コストを上回る収益性の実現に向けては、各事業の収益性の一層の向上が重要であると認識しています。
全ての事業における営業利益の向上及び営業資産の適正化に向けて、次の取り組みを実行のうえ、ROE8%に相当する全社ROCE10%以上の達成に取り組みます。(*ROCE:営業資産営業利益率)

- 営業利益の向上施策:
  コスト改善(安定生産・生産性改善)、価格政策、高付加価値化
- 営業資産の適正化:
  投資の厳選、在庫の縮減、事業の売却・撤退

また、適切な株主還元に努めており、基本方針として「親会社所有者帰属持分配当率(DOE)3%程度を目安とした安定的な配当を継続し、自己株式の取得については、他の投資案件との比較、資本効率や財務状況を勘案しながら総合的に判断し実施する」こととしています。

これら(1)(2)の詳細については、以下資料をご覧ください。
・「収益性の改善に向けて」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5201/ir_material_for_fiscal_ym4/197772/00.pdf

(3)役員報酬、株主・投資家との対話
取締役、執行役員、幹部社員に対する業績連動報酬については、中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高め、株主の皆様と利益共有を図ること等を目的として指標を定め、その達成度で評価を行っています。取締役及び執行役員を対象とする株式報酬等の算定にあたっては、財務指標(ROE及びEBITDA)、株価指標(相対TSR(対TOPIX))、非財務指標(GHG排出量売上高原単位及び従業員エンゲージメント)を用い、執行役員及び幹部社員を対象とする賞与の算定にあたっては、ROCE及びキャッシュ・フロー関連指標を用いています。
また、〔原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針〕に記載のとおり、株主・投資家の皆様との積極的な対話や開示のさらなる充実を図り、株式市場から適正に評価されるよう努めています。
2.資本構成
外国人株式保有比率20%以上30%未満
【大株主の状況】
氏名又は名称所有株式数(株)割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)32,439,50015.28
株式会社日本カストディ銀行(信託口)14,881,7007.01
明治安田生命保険相互会社7,692,6003.62
公益財団法人旭硝子財団6,389,8813.01
旭硝子取引先持株会4,899,8332.31
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 5050014,034,1851.90
日本生命保険相互会社3,662,9411.72
AGC従業員持株会3,153,5101.48
バークレイズ証券株式会社 BNYM3,000,0001.41
JP MORGAN CHASE BANK 3857812,856,5761.35
支配株主(親会社を除く)の有無―――
親会社の有無なし
補足説明
・上記は2025年12月31日現在の状況です。
・当社は、2025年12月31日現在において、自己株式5,070,502株を有していますが、上記の表には記載していません。
・株主の持株比率は、発行済株式の総数から自己株式数を控除した数を基準に計算しています。

イ.ブラックロック・ジャパン㈱及び共同保有者8名から、2025年3月7日付で、株券等の大量保有に関する変更報告書が提出されていますが、当社として2025年12月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿上の所有株式数に基づき記載しています。なお、当該報告書による2025年2月28日現在の株式所有状況は以下のとおりです。
保有株券等の数 13,386,810株、株券等保有割合 6.16%
(内訳)
・ブラックロック・ジャパン㈱ 保有株券等の数 3,841,600株、株券等保有割合 1.77%
・アペリオ・グループ・エルエルシー 保有株券等の数 279,321株、株券等保有割合 0.13%
・ブラックロック・アドバイザーズ・エルエルシー 保有株券等の数 219,448株、株券等保有割合 0.10%
・ブラックロック・フィナンシャル・マネジメント・インク 保有株券等の数 270,600株、株券等保有割合 0.12%
・ブラックロック(ネザーランド)BV 保有株券等の数 356,742株、株券等保有割合 0.16%
・ブラックロック・ファンド・マネージャーズ・リミテッド 保有株券等の数 442,840株、株券等保有割合 0.20%
・ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド 保有株券等の数 1,482,452株、株券等保有割合 0.68%
・ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ 保有株券等の数 3,720,900株、株券等保有割合 1.71%
・ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ. 保有株券等の数 2,772,907株、株券等保有割合 1.28%

ロ.野村證券㈱及び共同保有者1名から、2025年7月22日付で、株券等の大量保有に関する変更報告書が提出されていますが、当社として2025年12月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿上の所有株式に基づき記載しています。なお、当該報告書による2025年7月15日現在の株式所有状況は以下のとおりです。
保有株券等の数 12,091,267株、株券等保有割合 5.56%
(内訳)
・野村證券㈱ 保有株券等の数 630,467株、株券等保有割合 0.29%
・野村アセットマネジメント㈱ 保有株券等の数 11,460,800株、株券等保有割合 5.27%

ハ.三井住友トラスト・アセットマネジメント㈱及び共同保有者1名から、2025年11月20日付で、株券等の大量保有に関する報告書が提出されていますが、当社として2025年12月31日現在の実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況は、株主名簿上の所有株式に基づき記載しています。なお、当該報告書による2025年11月14日現在の株式所有状況は以下のとおりです。
保有株券等の数 11,048,391株、株券等保有割合5.08%
(内訳)
・三井住友トラスト・アセットマネジメント㈱ 保有株券等の数 5,424,791株、株券等保有割合 2.49%
・アモーヴァ・アセットマネジメント㈱ 保有株券等の数 5,623,600株、株券等保有割合 2.59%
3.企業属性
上場取引所及び市場区分東京 プライム
決算期12 月
業種ガラス・土石製品
直前事業年度末における(連結)従業員数1000人以上
直前事業年度における(連結)売上高1兆円以上
直前事業年度末における連結子会社数100社以上300社未満
4.支配株主との取引等を行う際における少数株主の保護の方策に関する指針
―――
5.その他コーポレート・ガバナンスに重要な影響を与えうる特別な事情
当社は、東京証券取引所スタンダード市場に上場している伊勢化学工業㈱の株式を52.8%保有しており、過半数議決権を保有する支配株主です。

(1)グループ経営に関する考え方及び方針
当社は、カンパニー(社内疑似分社)制の下、経営執行においてグループコーポレートと事業部門(カンパニー・SBU(戦略事業単位))の役割及び機能を区分し、責任及び権限の範囲を明確にしています。グループコーポレートは、企業理念や経営戦略の策定、グループ事業ポートフォリオ方針の策定、経営の基本要素に関するグループ方針の策定、経営プラットフォームの提供などを通じて、グループ全体の企業価値の最大化を目指します。カンパニー・SBUは、事業執行の責任と権限の大幅な委譲を受け、グループコーポレートから付託された経営資源を使って事業運営を行い、カンパニー・SBUの事業価値の最大化を目指します。このようにグループコーポレートと事業部門(カンパニー・SBU)の役割及び機能を区分し、責任及び権限の範囲を明確にすることで、経営の意思決定の迅速化と効率化を図っています。

(2)当該考え方及び方針を踏まえた上場子会社を有する意義
伊勢化学工業㈱は、ヨウ素製品、電子機器等に使われる金属化合物の製造・販売及び天然ガスの採取・販売を行っており、当社グループの化学品及びライフサイエンス事業に必要な原材料(ヨウ素・天然ガス)の調達先となっています。また、当該子会社にとって当社は、ヨウ素・天然ガスの重要な販売先となっており、当社と当該子会社は、相互に企業価値向上に資する関係にあります。当社は、当該子会社との現状の関係を維持することが最適なものであるか、定期的な点検を実施し、当社グループとしてのシナジーの発揮とグループ全体としての企業価値の最大化に取り組んでいます。また、当該子会社は、上場企業としての社会的信用力・人材採用力といったメリットを享受しています。以上のことから、当該子会社を上場企業として維持することには十分な合理性があると考えています。

(3)上場子会社のガバナンス体制の実効性確保に関する方策
当社と当該子会社が共同でグループシナジーの最大化に取り組む上で、当該子会社の自律的な意思決定を尊重するとともに、当該子会社の少数株主との利益相反を起こさないよう、実効性のあるガバナンス体制の構築に努めています。
当該子会社においては、独立的・客観的な立場から適切に監督が行えるよう、3分の1以上の独立社外取締役を選出しています。また、独立役員から構成される「支配株主等との重要な取引等に関する委員会」においては、支配株主等との取引条件及び取引条件の決定方針に係る事項について審議及び取締役会に対して助言・提言を行い、取締役会はこの助言・提言を最大限尊重するものとしています。加えて当該子会社は、2024年3月に、過半数の独立社外取締役により構成される任意の指名・報酬委員会を設置しており、透明性・公平性の確保に努めています。
経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況
1.機関構成・組織運営等に係る事項
組織形態監査等委員会設置会社
【取締役関係】
定款上の取締役の員数15 名
定款上の取締役の任期1 年
取締役会の議長社外取締役
取締役の人数10 名
社外取締役の選任状況選任している
社外取締役の人数6
社外取締役のうち独立役員に指定されている人数6 名
会社との関係(1)
氏名属性会社との関係(※)
abcdefghijk
手代木功他の会社の出身者
有馬浩二他の会社の出身者
翁百合他の会社の出身者
川島勇他の会社の出身者
松山遙弁護士
馬場久美子他の会社の出身者
※ 会社との関係についての選択項目
※ 本人が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「○」、「過去」に該当している場合は「△」
※ 近親者が各項目に「現在・最近」において該当している場合は「●」、「過去」に該当している場合は「▲」
a上場会社又はその子会社の業務執行者
b上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役
c上場会社の兄弟会社の業務執行者
d上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
e上場会社の主要な取引先又はその業務執行者
f上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家
g上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者)
h上場会社の取引先(d、e及びfのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ)
i社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ)
j上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ)
kその他
会社との関係(2)
氏名監査等
委員
独立
役員
適合項目に関する補足説明選任の理由
手代木功 当社は、手代木功氏が取締役社長(代表取締役)を務める塩野義製薬㈱と当社は医薬品の中間体・原体に関する取引関係がありますが、その取引金額は当社の売上高の0.1%未満です。手代木功氏は、塩野義製薬㈱の取締役会長兼社長を務めており、創薬型製薬企業として事業の高付加価値化を推進する同社において、海外事業運営も含めた会社経営全般についての豊富な経験を有しております。同氏には、これらの経験を生かし、独立の立場から当社の経営を監視・監督いただくと共に、当社の戦略事業の展開を含めた経営全般に対して提言をいただくことにより、当社のコーポレートガバナンスを強化する役割を期待し、社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しているため、独立役員として指定しています。また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
有馬浩二 当社は、有馬浩二氏が過去に業務執行者であった㈱デンソーと車載ディスプレイ用カバーガラス等の販売に関する取引関係がありますが、その取引金額は、当社の売上高の0.1%未満です。有馬浩二氏は、㈱デンソーの取締役会長を務めており、先進的な技術・システム・製品を提供するグローバル企業である同社において、生産・品質や技術開発を始めとする会社経営全般についての豊富な経験を有しています。同氏には、この経験を生かし、独立の立場から当社の経営を監視・監督いただくとともに、当社事業のグローバル展開の強化を含めた経営全般に対して提言をいただくことにより、当社のコーポレートガバナンスを充実させる役割を期待し、社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しているため、独立役員として指定しています。また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
翁百合 ―――翁百合氏は、㈱日本総合研究所における長年の研究活動を通じて、経済・社会及び金融情勢に関する高い見識を備えています。他社における社外役員としての経験に加え、金融庁金融審議会委員や内閣府規制改革会議委員など政府委員としての幅広い活動に基づく経験も有しており、多角的かつ大局的な視点で、独立の立場から当社の経営を支援・監督いただくとともに、当社のコーポレートガバナンスを充実させる役割を期待し、社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準(4.補足説明参照)を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しており、一般株主と利益相反の生じるおそれのない社外取締役であることから、独立役員として指定しています。
また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
川島勇当社は、川島勇氏が過去に業務執行者であった日本電気㈱とシステムの保守等の取引関係がありますが、その取引金額は、同社の売上高の0.1%未満であり、当社の社外役員の独立性に関する基準を満たしています。川島勇氏は、日本電気㈱の取締役執行役員常務兼CFO、監査役を歴任し、経理部門での長年の経験と監査役としての豊富な知見を有しています。さらに、2023年より当社の常勤監査役を務め、当社の監査体制やガバナンスに関する深い理解を培ってきました。これらの経験及び知見を生かし、独立の立場から業務執行の監督を行っていただくとともに、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行後における監査機能の一層の強化を担っていただく役割を期待し、監査等委員である社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準(4.補足説明参照)を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しており、一般株主と利益相反の生じるおそれのない社外取締役であることから、独立役員として指定しています。
また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
松山遙―――松山遙氏は、弁護士としての長年の経験と法律やコンプライアンスに関する専門的な知見を有しています。また、他社において社外役員を歴任し、企業経営に関する高い見識を有していることに加え、2023年より当社の社外監査役を務め、当社の監査体制やガバナンスに関する深い理解を培ってきました。これらの経験及び知見を生かし、独立の立場から業務執行の監督を行っていただくとともに、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行後における監査機能の一層の強化を担っていただく役割を期待し、監査等委員である社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準(4.補足説明参照)を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しており、一般株主と利益相反の生じるおそれのない社外取締役であることから、独立役員として指定しています。
また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
馬場久美子―――馬場久美子氏は、㈱東芝及びJFEエンジニアリング㈱における勤務を通して、事業提携、海外事業、経営企画や経理・財務を統括するなど、幅広い経験を有しています。加えて、JFEホールディングス㈱の監査役としての経験も有しています。グローバル視点での事業経験及び経理・財務や監査を含めた専門的知見を生かし、独立の立場から業務執行の監督を行っていただくとともに、監査体制を強化していただく役割を期待し、監査等委員である社外取締役に選任しています。
また、当社では、社外取締役が、会社法における社外取締役の要件に加え、当社が定める社外役員の独立性に関する基準(4.補足説明参照)を満たし、独立性が確保されていることを、社外取締役が過半数を占める任意の指名委員会において確認しており、一般株主と利益相反の生じるおそれのない社外取締役であることから、独立役員として指定しています。
また、有価証券上場規程及び同施行規則に定められた独立役員の基準を満たしていることを確認しています。
【監査等委員会】
委員構成及び議長の属性
全委員(名)常勤委員(名)社内取締役(名)社外取締役(名)委員長(議長)
監査等委員会4213社外取締役
監査等委員会の職務を補助すべき取締役及び使用人の有無あり
当該取締役及び使用人の業務執行取締役からの独立性に関する事項
当社では、取締役会と協働して会社の監督機能の一部を担い、かつ、株主の負託を受けて取締役の職務の執行を監査する法定の独立機関として監査等委員会を設置しています。監査等委員を兼ねる取締役は上記のとおりで、当該取締役は業務執行取締役とは別に株主総会で選任されます。また、監査等委員会の職務を補助すべき組織として、専属のスタッフで構成する監査等委員会室を設置しています。当該委員会室の室員の任免・評価は監査等委員会の同意を要すると定め、業務執行取締役からの室員の独立性を確保し、室員は監査等委員会の指揮命令に服することとしています。
監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況
監査等委員会は、会計監査人との定期的な会合を開催し、会計監査の実施経過やその結果等の情報を入手しています。会計監査人から適時に監査報告を受領し、意見及び情報交換を行うなど会計監査人とは緊密な連携を保ち、実効的かつ効率的な監査を実施することに努めています。
また、監査等委員会は、内部監査部門(以下、監査部)とも定期的な会合を開催し、内部監査の実施経過及びその結果等の情報を入手しています。監査部からの報告を受領し、意見及び情報交換及び監査部への具体的指示を通じ緊密に連携し、監査の実効性を高めることに努めています。
【任意の委員会】
指名委員会又は報酬委員会に相当する任意の委員会の有無あり
任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性
委員会の名称全委員(名)常勤委員(名)社内取締役(名)社外取締役(名)社外有識者(名)その他(名)委員長(議長)
指名委員会に相当する任意の委員会指名委員会401300社外取締役
報酬委員会に相当する任意の委員会報酬委員会401300社外取締役
補足説明
(1) 指名委員会
・当社の取締役会は、任意の諮問機関として指名委員会を設置し、監査等委員以外の取締役、監査等委員である取締役、社長執行役員をはじめとする執行役員の選解任に係る事項の審議等を行い、その決定手続きの客観性・透明性・アカウンタビリティを確保します。
・指名委員会は、取締役の中から選出される指名委員をもって構成し、うち過半数を社外取締役とします。指名委員長は社外取締役が務めます。
・監査等委員は、オブザーバーとして指名委員会に出席することができます。
・指名委員会は、取締役、社長執行役員をはじめとする執行役員の要件を審議しています。また、社長執行役員等の後継者計画を策定し、これに沿って計画的に候補者の育成が行われるようレビューするとともに、監査等委員以外の取締役、監査等委員である取締役、社長執行役員の候補者を選定し、取締役会に提案する役割を担っています。社長執行役員の再任については、毎年、指名委員会が社長執行役員の実績及び機能発揮状況を評価し、取締役会に提案し、取締役会が決定しています。取締役会は、指名委員会の提案内容を尊重し、審議しています。
なお、取締役候補者は、当社の経営執行上の重要事項の承認や経営執行の監督を担うにふさわしい実績、経験、見識等を備えている者とし、指名委員会で審議されたスキルマトリックス及び対象者のスキル保有状況をふまえ、取締役会における専門性のバランスや多様性も考慮し、審議・決定しています。また、社外取締役候補者については、当社独自の内規である「社外役員の独立性に関する基準」も満たす者としています。
監査等委員である取締役候補者は、当社の監査を担うにふさわしい実績、経験、見識等を備えている者とし、社外監査等委員候補者については、社外取締役同様、「社外役員の独立性に関する基準」を満たす者としています。なお、監査等委員のうち1名以上は、財務・会計に関する相当程度の知見を有している者としています。

・2025年度においては、合計13回の指名委員会を開催し、次期取締役候補執行役員の選任、社長執行役員の実績評価・再任判断、CEO等の後継者計画等について審議しました。
・2026年3月より監査等委員である取締役が1名オブザーバーとして参加しています。
なお、指名委員会は、提出日現在、3名の社外取締役を含む合計4名の取締役で構成されており、メンバーの構成及び2025年度における指名委員会への出席状況は以下のとおりです。
(指名委員会)
■委員長 
手代木 功(社外取締役) 指名委員会への出席状況 13回中12回
■委員     
平井 良典(社内取締役) 指名委員会への出席状況 13回中13回
有馬 浩二(社外取締役) 指名委員会への出席状況 10回中9回(※1)
翁 百合(社外取締役) 指名委員会への出席状況 ―(※2)
(※1)有馬 浩二氏(社外取締役)は、2025年3月28日付で指名委員会の委員に就任したため、他の取締役と出席対象の指名委員会の回数が異なります。
(※2)翁 百合氏(社外取締役)は、2026年3月27日付で指名委員会の委員に就任しているため、2025年度の指名委員会への出席はありません。

(2) 報酬委員会
・当社の取締役会は、任意の諮問機関として報酬委員会を設置し、取締役、社長執行役員をはじめとする執行役員の報酬に係る事項の審議等を行い、その決定手続きの客観性・透明性・アカウンタビリティを確保します。
・報酬委員会は、取締役の中から選出される報酬委員をもって構成し、うち過半数を社外取締役とします。報酬委員長は社外取締役が務めます。
・監査等委員は、オブザーバーとして報酬委員会に出席することができます。
・報酬委員会は、取締役、執行役員の報酬原則・戦略・制度を審議し、取締役会に提案するとともに、個々の執行役員の業績評価や報酬支払結果を検証する役割を担っています。取締役会は、報酬委員会の提案内容を尊重し、審議しています。
・2025年度においては、合計6回の報酬委員会を開催しました。同委員会では、取締役及び執行役員の賞与及び株式報酬支給予定額、業績連動報酬の目標設定等について審議し、取締役会に提案しました。これらの提案を受け、取締役会において、報酬委員会からの提案内容について審議・決議しました。
・2026年3月より監査等委員である取締役が1名オブザーバーとして参加しています。
なお、報酬委員会は、提出日現在、3名の社外取締役を含む合計4名の取締役で構成されており、メンバーの構成及び2025年度における報酬委員会への出席状況は以下のとおりです。
(報酬委員会)
■委員長 
翁 百合(社外取締役)(※) 報酬委員会への出席状況 ―(※1)
■委員
平井 良典(社内取締役) 報酬委員会への出席状況 6回中6回
手代木 功(社外取締役) 報酬委員会への出席状況 6回中6回
有馬 浩二(社外取締役) 報酬委員会への出席状況 4回中4回(※2)
(※1)翁 百合氏(社外取締役)は、2026年3月27日付で報酬委員会の委員に就任しているため、2025年の報酬委員会への出席はありません。
(※2)有馬 浩二氏(社外取締役)は、2025年3月28日付で報酬委員会の委員に就任したため、他の取締役と出席対象の報酬委員会の回数が異なります。
【独立役員関係】
独立役員の人数6
その他独立役員に関する事項
当社は、社外役員の独立性を確保するため、法が定める要件(会社法第2条15号)に加え、以下の基準を定めています。

(1)当社グループの重要な事業領域において競合する会社が属する連結企業グループ(以下、「連結企業グループ」とは、親会社及びその子会社を指し、当社グループは含まないものとする。)内の会社の業務執行者(社外取締役を除く取締役、執行役及び使用人を指す。以下同様。)でないこと。
また、当該連結企業グループに属する会社の議決権の10%以上を保有しないこと及び当該連結企業グループに属する会社の議決権の10%以上を保有する会社の業務執行者でないこと。
(2)過去3年間において、当社グループから役員報酬以外に1,000万円/年以上を受領していないこと。
(3)過去3年間において、当社グループを主要な取引先とする連結企業グループに属する会社の業務執行者でないこと。
なお、当社グループを主要な取引先とする連結企業グループとは、当該連結企業グループから当社グループへの販売額が、当該連結企業グループの直前事業年度の連結売上高の2%を超えるものを指す。
(4)過去3年間において、当社グループの主要な取引先である連結企業グループに属する会社の業務執行者でないこと。
なお、当社グループの主要な取引先である連結企業グループとは、当社グループから当該連結企業グループへの販売額が、当社グループの直前事業年度の連結売上高の2%を超えるものを指す。
(5)過去3年間において、当社グループを担当する監査法人の社員でないこと。
(6)当社の大株主(議決権の10%以上を保有している者)でないこと及び大株主の業務執行者でないこと。
(7)その他、重大な利益相反や、独立性を害するような事項がないこと。

株主の議決権行使の判断に影響を及ぼすおそれがないものと判断する軽微基準は、上記(1)~(7)のとおりです。なお、当社は独立役員の資格を充たす者を全て独立役員に指定しています。
【インセンティブ関係】
取締役へのインセンティブ付与に関する施策の実施状況業績連動報酬制度の導入その他
該当項目に関する補足説明
詳細は「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」をご覧ください。
ストックオプションの付与対象者
該当項目に関する補足説明
―――
【取締役報酬関係】
(個別の取締役報酬の)開示状況一部のものだけ個別開示
該当項目に関する補足説明
2025年度における当社の取締役8名(うち社外取締役4名)の報酬は、以下のとおりです。

イ.月例報酬381百万円(うち社外取締役65百万円)
ロ.業績連動賞与143百万円(執行役員を兼務する取締役が対象)
ハ.株式報酬165百万円(うち社外取締役7百万円)(注)
(注)「株式報酬」の支給金額は、当事業年度における費用計上額を記載しています。

なお、報酬総額が1億円以上の者については、個別の報酬の開示をしており、その報酬は以下のとおりです。
イ.取締役会長 島村 琢哉 支給総額 159百万円
(内訳:月例報酬 102百万円、株式報酬 57百万円)
ロ.代表取締役社長執行役員CEO 平井 良典 支給総額 209百万円
(内訳:月例報酬 82百万円、業績連動賞与 70百万円、株式報酬 56百万円)
ハ.代表取締役副社長執行役員社長付 宮地 伸二 支給総額 140百万円
(内訳:月例報酬 73百万円、業績連動賞与 42百万円、株式報酬 25百万円)
二.代表取締役専務執行役員CTO 倉田 英之 支給総額 107百万円
(内訳:月例報酬 58百万円、業績連動賞与 30百万円、株式報酬 18百万円)
報酬の額又はその算定方法の決定方針の有無あり
報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容
本項目の内容については、別紙2「役員の報酬等の決定方針」に記載のとおりです。
【社外取締役のサポート体制】
社外取締役に対しては、取締役会の事務局である経営企画本部が、取締役会の開催通知や資料の事前配布を行うとともに、必要に応じ取締役会付議事項について事前に説明を実施します。
取締役である社外監査等委員に対しても経営企画本部によるサポートに加え、監査等委員会室が、監査等委員会の開催案内や、重要な会議への出席、代表取締役、監査等委員以外の社外取締役及び監査部等並びに会計監査人との会合の調整等、その職務を補助する役割を担っています。
上記のサポート体制の下、社外取締役及び社外監査等委員は取締役会において活発に質問し、専門的見地から提言を行うなど、経営の監督機能を発揮しています。
2.業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項(現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要)
(1)経営監督の体制と施策の実施状況

①取締役会
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現を監督し執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義のうえ、その役割を最大限発揮する体制を構築し、AGC グループの価値創造を加速させるための議論を充実させてまいります。
提出日現在、取締役の人数は10名(任期1年)で、うち6名が当社の独立性の基準を満たした社外取締役です。なお、取締役のうち4名は女性です。取締役会の議長は、取締役会の独立性や中立性を保つため、原則として社外取締役が務めることとしております。
また、執行役員制を採用しており、執行役員(任期1年)は、会社法規定の取締役と明確に区別され、当社グループの経営及び事業の執行責任を負っています。

2025年度においては、合計14回の取締役会を開催し、当社グループの経営執行の監督を行うとともに、取締役候補者の決定、次期執行役員の内定及び決定、重要財産の取得及び処分、予算等の重要事項の決定・承認を行いました。

なお、現任の監査等委員でない取締役のメンバー構成及び2025年度における取締役会への出席状況は以下のとおりです。
■議長 
有馬 浩二(社外取締役)    取締役会への出席状況 10回中10回(※1)
■取締役
平井 良典(社内取締役)    取締役会への出席状況 14回中14回
倉田 英之(社内取締役)    取締役会への出席状況 14回中14回
竹川 善雄(社内取締役)    取締役会への出席状況  ―(※2)
手代木 功(社外取締役)    取締役会への出席状況  14回中14回
翁 百合(社外取締役)      取締役会への出席状況  ―(※3)
(※1)有馬 浩二氏(社外取締役)は、2025年3月28日付で取締役に就任したため、他の取締役と出席対象の取締役会の回数が異なります。
(※2)竹川 善雄氏は、2026年3月27日付で取締役に就任しているため、2025年度の取締役会への出席はありません。
(※3)翁 百合氏(社外取締役)は、2026年3月27日付で取締役に就任しているため、2025年度の取締役会への出席はありません。


②指名委員会及び報酬委員会
当社は、コーポレートガバナンス体制のより一層の強化を目指し、取締役及び執行役員等の評価・選任並びに報酬に関する客観性を高めるため、取締役会の任意の諮問委員会として、「指名委員会」と「報酬委員会」を設置しています。詳細は、本報告書Ⅱ1.「任意の委員会の設置状況、委員構成、委員長(議長)の属性」に記載しておりますので、ご参照ください。

③監査等委員会監査の状況
イ. 監査等委員会監査の体制
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
提出日現在、監査等委員である取締役の人数は4名で、うち過半数を占める3名が当社の独立性の基準を満たした社外取締役です。なお、監査等委員のうち3名は女性です。また、監査等委員の職務を補助すべき組織として、監査等委員会室を設置しています。
社内出身の取締役監査等委員である荒木直子氏は、当社法務部門、総務部門及び内部監査部門における長年の経験があり、法務・コンプライアンス、コーポレートガバナンス、内部統制及び監査等に関する相当程度の知見を有しています。社外監査等委員である川島勇氏は財務及び会計に関する相当程度の知見を有し、松山遙氏は法曹界における豊富な経験と法律やコンプライアンスに関する高度な知見を有しており、また、馬場久美子氏は、事業提携、海外事業統括と経理、財務分野で幅広い経験を有しています。

ロ. 監査等委員会監査の状況
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。以下は、2025年度における監査役及び監査役会の活動状況です。
監査役会は、監査の方針、監査計画等を定め、各監査役から監査の実施状況及び結果について報告を受けるほか、取締役等及び会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。2025年度においては、「内部統制に関する基本方針」に掲げられたコンプライアンス体制やリスク管理体制、財務諸表の信頼性確保のための体制等の内部統制システムに係る事項が、当社グループとして十分に整備され運用されているかを適切に監視・検証することを監査の基本方針とした上で、計画的かつ効率的な監査の実施に努めました。
2025年度においては、合計14回の監査役会を開催し、各監査役の出席状況は以下のとおりです。

(監査役会への出席状況)
■議長
川島 勇 (常勤監査役)(社外監査役) 14回中14回 (取締役会への出席状況14回中14回)
■監査役
竜野 哲夫 (常勤監査役) 3回中3回 (取締役会への出席状況3回中3回)(※1)
荒木 直子 (常勤監査役) 11回中11回 (取締役会への出席状況11回中11回)(※2)
石塚 達郎 (社外監査役) 14回中14回 (取締役会への出席状況14回中14回)
松山 遙 (社外監査役) 14回中14回 (取締役会への出席状況14回中14回)

(※1)竜野 哲夫氏は、2025年3月28日付で監査役を退任したため、他の監査役と出席対象の監査役会及び取締役会の回数が異なります。
(※2)荒木 直子氏は、2025年3月28日付で監査役に就任したため、他の監査役と出席対象の監査役会及び取締役会の回数が異なります。

監査役は、監査役会が定めた「監査役監査基準」に準拠し、監査方針、監査計画等に従い、取締役及び内部監査部門等と意思疎通を図り、情報の収集及び監査の環境の整備に努めるとともに、取締役会、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席しました。また、重要な書類等の閲覧、本社各部門や事業所における業務及び財産の状況の調査、子会社調査等を行い、監査役会に報告しました。さらに、取締役等から内部統制システムの構築及び運用の状況について定期的に報告を受け、検証するとともに、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証しました。
常勤監査役である川島勇氏(社外監査役)、竜野哲夫氏及び荒木直子氏は、監査環境の整備及び社内の情報の収集に積極的に努め、内部統制システムの構築及び運用の状況を日常的に監視し検証した上で、他の監査役との情報共有を行いました。


④内部監査の状況
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。以下は、2025年度における内部監査の活動状況です。
監査部は社長執行役員に直属し、公正かつ独立の立場で、当社グループの経営諸活動に関わる内部統制システムの整備、運用状況を調査・評価し、意見を述べる役割を担っています。
当社グループの内部監査部門は、監査部及び欧州、北米、中国に約40名の内部監査人員を配置し、グローバル年度監査計画に基づき、当社グループの内部統制システムが有効に機能していることを合理的に保証するとともに、内部統制システムをより有効で効率的に機能させるための提言を行っています。各地域の内部監査部門は相互に連携、緊密なコミュニケーションをとっており、グループ内部監査体制の維持・強化をはかっています。
内部監査の結果は、社長執行役員に毎月報告しています。また、取締役会には半期毎に報告、監査役には毎月報告し意見・情報交換を行っています。

⑤会計監査の状況
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。以下は、2025年度における会計監査の活動状況です。
当社は、会計監査業務を有限責任 あずさ監査法人に委嘱しています。
有限責任 あずさ監査法人の継続監査年数は20年となります。
2025年度において会計監査業務を執行した公認会計士の氏名及び継続監査年数は、以下のとおりです。
氏名 継続監査年数
羽太 典明 4年
小川 勤 6年
梶原 崇宏 7年
また、当社の会計監査業務に係る補助者の構成は、公認会計士26名、その他72名です。
なお、監査役、監査部及び会計監査人は、報告や意見交換を通じ適宜連携し、監査の実効性を高めるとともに、その充実を図っています。

監査役会は、会計監査人の独立性、品質管理の状況、職務遂行体制の適切性、グローバルな事業展開に対するグループ監査の状況等を総合的に評価して、会計監査人を選定しています。
監査役会は、会計監査人の独立性の保持、適切な監査計画の策定及びその効果的かつ効率的な実施、関係各部署とのコミュニケーション、グループ監査の状況並びに不正リスクへの対応等について評価を行った結果、会計監査人は適切に業務を遂行していると判断しています。
なお、監査役会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当し、解任が相当と認められる場合には、監査役全員の同意に基づき会計監査人を解任します。また、監査役会は、会計監査人の独立性、職務執行状況等を総合的に勘案し、必要があると判断した場合には、株主総会に提出する会計監査人の解任又は不再任に関する議案の内容を決定します。

⑥責任限定契約の概要
当社と各非業務執行取締役との間では、会社法第423条第1項に定める責任について、会社法第425条第1項各号に定める金額の合計額を限度とする責任限定契約を締結しています。

(2)経営執行の体制
当社は、執行役員制、カンパニー(社内擬似分社)制を導入しており、グローバル連結運営体制を採用するとともに、事業執行の責任と権限をカンパニー/SBUに大幅に委譲しています。
カンパニーは、売上高が概ね2,000億円を超え、グローバルに事業を展開する事業単位と位置付けており、「建築ガラス 欧米」、「建築ガラス アジア」、「オートモーティブ」、「電子」、「化学品」、「ライフサイエンス」の6つのカンパニーを設置しています。また、それ以下の規模の事業単位はSBU(戦略事業単位:ストラテジックビジネスユニット)と位置付け、「AGCセラミックス」がSBUとして設置されています。
3.現状のコーポレート・ガバナンス体制を選択している理由
当社は、2026年3月27日開催の第101回定時株主総会の決議により、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。
これまで、AGC グループの企業理念 “Look Beyond” のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、コーポレートガバナンスの充実に取り組んできました。今般、AGC グループの競争優位性を基盤とした価値創造の実現に向け、取締役会の監督機能の一層の強化を目的に、監査等委員会設置会社に移行するとともに、社外取締役が過半数を占める取締役会とすることとしました。
本移行において、取締役会の役割を「長期的視点で経営の大きな方向性を示す」「執行の適切なリスクテイクを後押しする」「価値創造の実現を監督し執行トップを評価・選任する」ことと改めて定義のうえ、その役割を最大限発揮する体制を構築し、AGC グループの価値創造を加速させるための議論を充実させていきます。
株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況
1.株主総会の活性化及び議決権行使の円滑化に向けての取組み状況
補足説明
株主総会招集通知の早期発送2026年3月27日に開催の第101回定時株主総会においては、株主総会招集通知を株主総会開催日の23日前(2026年3月4日)に、発送しました。
電磁的方法による議決権の行使議決権行使の利便性を高めるため、インターネット(スマートフォンやタブレットによるものを含む)経由での議決権行使を可能としています。
議決権電子行使プラットフォームへの参加その他機関投資家の議決権行使環境向上に向けた取組み機関投資家向けに、㈱ICJが運営する機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームを利用しています。
招集通知(要約)の英文での提供株主総会招集通知等については、主に外国人株主の議決権行使を容易にする目的で、全文の英訳を作成しています。また、その英訳を和文の株主総会招集通知等と同時に当社ウェブサイト等に掲載しています。
その他当社はウェブサイトへの株主総会招集通知・株主総会参考書類の早期掲載を実施しております。なお、2026年3月27日に開催の第101回定時株主総会においては、発送前の2026年2月27日に当社ウェブサイト等に掲載しています。
バーチャル方式による株主総会開催については、株主向けにインターネット配信によるライブ中継を実施しています。
2.IRに関する活動状況
補足説明代表者自身による説明の有無
ディスクロージャーポリシーの作成・公表当社グループは、行動基準としてAGCグループ企業行動憲章を定め、「お客様、地域の方々、株主様など、社会の様々な方々とのコミュニケーションを図り、企業情報を適切かつ公正に開示する」ことを宣言しています。当社グループは、この基本的な考えに基づき、情報を開示しています。
当社グループのディスクロージャーポリシーについては、当社ウェブサイトに掲載しています。
<和文> https://www.agc.com/ir/policy/policy/index.html
<英文> https://www.agc.com/en/ir/policy/policy/index.html
個人投資家向けに定期的説明会を開催証券会社主催の個人投資家向け説明会に年数回、参加しています。加えて、個人株主向けの対話会、工場・施設見学会を定期的に実施しています。説明会や対話会にはCFOが出席のうえ、経営の概況等について報告・説明を行い、その後個人株主・個人投資家からの質問に答えています。
また、個人投資家の皆様にアナリスト・機関投資家向け説明会で使用された開示資料、説明会動画、スクリプトなどをご覧いただけるよう当社ウェブサイトに掲載しています。
<和文> https://www.agc.com/ir/library/invbriefing/index.html
あり
アナリスト・機関投資家向けに定期的説明会を開催・決算説明会
毎四半期実施しています。2025年度は、第1四半期、第3四半期の決算説明会にCFOが出席し、第2四半期、通期の決算説明会にはCEO、CFOが出席のうえ、業績の実績及び予想について報告・説明を行い、その後アナリスト・機関投資家からの質問に答えています。
<和文> https://www.agc.com/ir/library/briefing/index.html
<英文> https://www.agc.com/en/ir/library/briefing/index.html

・中期経営計画(又はその進捗状況)
年に2度、CEOによる説明会を開催しています。2025年度は、第2四半期、通期決算発表と同時に進捗説明を実施し、その後アナリスト・機関投資家からの質問に答えています。CFOもそれぞれの説明会に出席し、質問に答えました。
<和文> https://www.agc.com/ir/library/strategy/index.html
<英文> https://www.agc.com/en/ir/library/strategy/index.html

・事業説明会/IR DAY/ESG説明会
投資家の関心事を踏まえ、全社、各事業の概況や戦略を説明する事業説明会やIR DAY、ESG説明会を開催しています。
<和文> https://www.agc.com/ir/library/bizbriefing/index.html
<英文> https://www.agc.com/en/ir/library/bizbriefing/index.html

・社外取締役によるコミュニケーション
スモールミーティング
社外取締役が機関投資家と直接対話し、意見交換する機会として、2024年度以降開催しています。コーポレートガバナンス強化や取締役会の実効性に関する取り組み、ひいては企業価値向上に向けた取り組み等について、活発な議論が行われています。

・その他(個別対応、カンファレンス等)
CEO、CFO、CTO、財務担当執行役員、IR担当執行役員、IR担当者が主要な国内及び海外投資家を対象に個別訪問又はオンラインでの面談を実施し、中長期の経営計画、業績、技術開発、コーポレートガバナンス、環境、人財などに関する取組みについて、説明しています。また、証券会社主催の機関投資家向けカンファレンスに参加し、加えて、不定期に工場・施設見学会を開催しています。
<2025年度の面談実績> 336件、754人
あり
海外投資家向けに定期的説明会を開催・説明会
機関投資家向けの説明会は全てオンラインでの参加を可能とし、同時通訳付きで開催しています。また、説明会に参加できなかった海外投資家向けに説明会の英文スクリプトをウェブサイトに掲載しています。なお、各種IR関連資料の英語版は日本語と同時に開示しています。
・その他(個別対応、カンファレンス等)
毎年、CEO、CFOが米国・欧州・アジアの3地域の海外投資家を個別訪問しています。また、オンラインでの面談も積極的に実施しています。また、証券会社主催の機関投資家向けカンファレンスに参加しています。
あり
IR資料のホームページ掲載掲載しているIR情報は次のとおりです。日本語サイトと英語サイトの双方に同内容の資料を掲載するように努めています。
・決算短信
・有価証券報告書
・AGC統合レポート
・AGCサステナビリティデータブック
・フィナンシャル・レビュー
・会社説明会・決算説明会資料
・中期経営計画及び決算説明会の音声又は動画配信
・会社概要及びAGCデータブック
<和文>https://www.agc.com/ir/library/index.html
<英文>https://www.agc.com/en/ir/library/index.html

・財務データ集(過去10年分の財務データ)
<和文>https://www.agc.com/ir/finance/index.html
<英文>https://www.agc.com/en/ir/finance/index.html

・定時株主総会の招集通知
・株式・社債情報
・株価情報
<和文>https://www.agc.com/ir/stock/index.html
<英文>https://www.agc.com/en/ir/stock/index.html

・IRカレンダー等
<和文>https://www.agc.com/ir/support/calendar/index.html
<英文>https://www.agc.com/en/ir/support/calendar/index.html
IRに関する部署(担当者)の設置広報・IR部にIR担当部長、IRチームを設置しており、グループ内の各事業部門、企画部門、 財務部門等と連携してIR活動を充実させています。
3.ステークホルダーの立場の尊重に係る取組み状況
補足説明
社内規程等によりステークホルダーの立場の尊重について規定当社グループでは、「企業理念“Look Beyond”」、「AGCグループ企業行動憲章」、「行動基準(AGCグループ行動基準)」及び「AGCグループ コーポレートガバナンス基本方針」を定め、ステークホルダーの立場の尊重について規定しており、あらゆるステークホルダーから信頼される企業であり続けることをグループの成長発展の条件と考えています。
環境保全活動、CSR活動等の実施(地球環境問題への配慮)
当社グループは、企業理念“Look Beyond”の「私たちの価値観」の1つである
「Sustainability for a Blue Planet」に基づき、「持続可能な社会の実現に貢献するとともに、自らも成長・進化し続けます」と定め、全従業員と共有するとともに、当社ウェブサイトで公開しています。また、「AGCグループ環境方針」を策定し、その方針に基づき、当社及び国内外のすべてのグループ会社を含めた環境マネジメントをグループ一体となって推進しています。地球環境問題のなかでも特に重要な気候変動問題への対応として、2050年カーボン・ネットゼロ(Scope1,2)を目指し、そのマイルストーンとして、2030年までにGHG(温室効果ガス)排出量 30%削減(Scope1,2、Scope3(カテゴリ:1,10,11,12)いずれも2019年比)、GHG 排出量の売上高原単位* 50%削減(Scope1,2)を目標に掲げています。さらに、2022年2月にはインターナルカーボンプライシング制度を本格導入し、GHG排出量削減に向けた社内の取り組みを加速させています。
*GHG 排出量売上高原単位=GHG 排出量/売上高

(環境事故等への危機管理)
「AGCグループ保安防災方針」のもと、環境安全品質本部が統括組織として年間の活動計画を策定し、各事業部門などがその計画に基づいて火災予防や保安事故対策に取り組んでいます。また、内部監査などを通じて実施状況をモニタリングし、継続的な改善を図ることで、より安全で持続可能な事業運営を実現することを目指しています。

(人権の尊重)
当社グループでは「AGCグループ企業行動憲章」で「人間尊重」を掲げるとともに、
2023年12月には「AGCグループ人権方針」を制定し、人権を尊重する企業として国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿った取り組みを実施しています。人事部門では、人権に関する教育をグループ内で実施しているほか、グループ会社を対象に、原則として毎年、人権・労働慣行自主点検を実施しています。また、購買部門では、サプライチェーンにおける人権や労働慣行などの状況や取り組みを把握するため、「AGCグループ購買取引基本方針」に沿ったサプライヤーアンケート調査を実施しています。2021年8月には、「AGCグループ責任ある鉱物調達方針」を策定し、鉱物調達活動を通じて紛争や児童労働・強制労働などの人権侵害を助長することのないよう、お取引先様と共に取り組みを進めています。そのほか、コンプライアンス部門が中心となり、社内外の相談ルート(ヘルプラインなど)を相談者に配慮した形で整備しています。

(従業員の健康・労働環境への配慮、公正・適正な処遇)
当社では従業員組合としてAGC労働組合が組織されており、労使交渉では話し合いによる問題解決を図っています。経営トップと組合役員による協議会を年2回以上開催し、経営全般について意見交換をしています。「AGCグループ労働安全衛生基本方針」を 制定し、「安全なくして生産なし」という安全ポリシーのもと、労働安全衛生マネジメントシステム
(OHSMS) の考え方を基本として安全衛生活動を推進しています。また、国内外グループ全従業員を対象とした「エンゲージメント調査」を2005年より原則として3年ごとに実施し、調査結果をもとに各職場での必要施策を決定・実行し、次回調査で確認しています。そのほか、従業員がライフステージの変化に応じて安心して仕事に取り組み、能力を十分に発揮することができる職場環境を構築し、仕事と生活の調和がとれる働き方を実現するため、ワークライフバランス関連制度を整備しています。

具体的な取り組みの詳細は、当社ウェブサイトに開示しています。
サステナビリティデータブック:
https://www.agc.com/sustainability/book/index.html#ac02
ステークホルダーに対する情報提供に係る方針等の策定当社グループは、「AGCグループ企業行動憲章」において、お客様、地域の方々、株主様など、様々なステークホルダーの方々とコミュニケーションを図り、企業情報を適切・公正に 開示すべきことを定めています。当社は、適時適切な情報開示が上場企業としての重要な責務であると認識し、適時開示に係わる法令、諸規則を順守しています。また、「行動基準(AGCグループ行動基準)」及び「インサイダー取引防止管理規程」を定め、必要な情報管理及び教育を行っています。
その他<健康経営について>
当社グループは、経営方針 “AGC plus 2.0”のもと、従業員の健康保持・促進を経営の重要課題の一つと位置付け、従業員に対する健康管理のあり方を示した「AGC健康宣言」を制定しています。

・AGC健康宣言
AGCグループは、企業理念“Look Beyond”を合言葉に「世界に価値を創造し続ける」ため、従業員の健康維持・増進に取り組んでいきます。
<健康は全ての基盤>
AGCグループにとって「従業員」は最も重要な資産の一つであり、従業員にとって「健康」は生活の基盤として最も重要な要素の一つです。
<会社の支援>
AGCグループは、従業員の心身の健康保持増進に向けた施策を積極的に行い、従業員が個々の能力を十分発揮して会社発展の原動力となるとともに、各従業員の生活が充実したものとなるよう支援します。
<従業員の自律>
健康の保持増進には従業員の健康に対する意識が不可欠であり、従業員は「自らの健康は自ら守る」意識を持ち、自律した健康管理を行います。

・活動状況
当社グループでは、当社及び国内グループ各社を対象に、「AGCウォーク」と題したウォーキングイベントの開催、メンタルヘルスケア、受動喫煙防止・喫煙率低下施策の実施など、従来からの取り組みを継続・進化、従業員の更なる健康意識の向上のため、健康管理KPIを設定し、健康診断の二次検診受診率やストレスチェック受検率等、従業員の健康状態をより的確に把握し、働きかけることに努めました。また2021年には、自らの健康は自ら守るとの考えのもと、従業員各自の健康維持・増進活動をより支援するために「AGC健康ポイントプラン」を導入しました。加えて、各拠点の産業医・看護職との連携を強化し、全社的な施策の立案・実施を主導する統括産業医の体制 により、コロナ禍においても、従業員の健康確保について迅速に対応することができました。

・健康推進体制
当社では、専務執行役員(代表取締役)を最高推進責任者とし、統括産業医を任命・配置のうえ、関係部署が連携して推進しています。
※体制図は下記リンク先に記載
https://www.agc.com/sustainability/pdf/agc_sus_jp_2024.pdf
内部統制システム等に関する事項
1.内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
当社グループは、企業理念 "Look Beyond"において、「Innovation & Operational Excellence」、「Sustainability for a Blue Planet」、「One Team with Diversity」、「Integrity & Trust」の4つの価値観を、あらゆる行動の基礎として当社グループ全体で共有すべき最も重要な価値観として位置付けています。
また、企業理念 "Look Beyond" の追求を正しく導く規範として、企業が果たすべき社会的責任を「AGCグループ企業行動憲章」として定めています。

業務の適正を確保するための体制は、次のとおりです。

(1)AGCグループの取締役・使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制(コンプライアンス体制)
当社グループは、企業理念"Look Beyond"において、グループ全体で共有すべき最も重要な価値観のひとつとして「Integrity & Trust」を掲げ、コンプライアンス体制の整備、強化に取り組んでいます。
具体的には、AGCグループのコンプライアンス体制の整備を統括し、これを推進する責任者としてCCO(チーフコンプライアンスオフィサー)を置き、当社社長執行役員(以下、「社長執行役員」といいます。)から権限を委譲された執行役員がこれを務めています。さらにCCOの下に、法令・企業倫理遵守の専門機関として、グローバルコンプライアンスリーダー及びコンプライアンス委員会を設置し、AGCグループにおけるコンプライアンス施策の企画と実践を行っています。また、法令・企業倫理に沿った行動を徹底するために、行動基準(AGCグループ行動基準)にグローバル共通の遵守事項及び各国・各地域の遵守事項を定め、AGCグループのコンプライアンス体制を整備し、教育・研修の実施等の展開を図っています。
コンプライアンスに関わる通報や相談に対応するため、当社グループでは、通報・相談窓口(コンプライアンスホットライン)を設置しています。AGCグループのコンプライアンスの遵守状況、コンプライアンスに関わる通報・相談制度の運用状況については、定期的に当社取締役会(以下、「取締役会」といいます。)に報告しています。
また、AGCグループの法務管理体制を構築し、重要な法務問題についての情報を把握するとともに、定期的に取締役会及び監査等委員会に報告します。
AGCグループの内部監査については、監査部及び各地域に配置した監査要員が、年度監査計画等に基づき、管理・運営の制度構築状況及び業務遂行状況の適法性・合理性等に関する内部監査を実施し、随時、社長執行役員及び監査等委員会に監査結果を報告するとともに、定期的に取締役会に報告します。
なお、金融商品取引法に基づき、AGCグループの財務報告の信頼性を確保するため、「AGCグループ財務報告に係る内部統制実施規程」を定め、財務報告に係る内部統制の体制を整備しています。

(2)AGCグループの取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制(情報保存管理体制)
AGCグループは、法令及び社内規程に基づいて、重要書類・情報の適切な保存、管理を行っています。重要書類・情報については、情報セキュリティに関する基本方針を定め、グループ内に周知し、所定の手続に従い管理を行うことで、その機密性、完全性及び可用性を確保します。

(3)AGCグループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制(リスク管理体制)
AGCグループのリスク管理体制に関する基本方針である「AGCグループ統合リスクマネジメント基本方針」を定め、リスク管理及び危機対応の体制を整備しています。
リスク管理については、社内規程に基づき、AGCグループにおける重要なリスク要因を定め、リスク管理状況を定期的に当社経営会議(以下、「経営会議」といいます。)、取締役会で審議し、監視することとしています。また、AGCグループの事業運営上の個別のリスクについては、コーポレート職能部門、社内カンパニー、SBU(戦略事業単位)が、事業・案件ごとにリスクの分析や対策を検討し、必要に応じ経営会議、取締役会で審議しています。
当社グループのコンプライアンス、環境、災害、品質等に関するリスクについては、当社の各所管部門が、ガイドライン等の制定・周知、研修、モニタリング等を適宜実施しています。
危機対応については、社内規程に基づき、AGCグループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある不測の事態の発生に備え、社長執行役員に迅速かつ確実に情報を報告し、共有するための危機管理レポートラインを設定するとともに、社長執行役員の判断により、直ちにグループ対策本部を設置し、迅速かつ適切な初期対応が取れる体制を整備するとともに、重要事業の事業継続計画(BCP)を策定し、危機発生時の事業中断リスクを最小化します。

(4)AGCグループの取締役の職務の執行が効率的に行なわれることを確保するための体制(効率的な職務執行体制)
当社は、コーポレートガバナンス体制整備の基本方針として、経営監督機能と経営執行機能を明確に分離し、経営監督機能を強化するとともに、経営執行における迅速な意思決定を図っています。
経営監督については、当社では、社外取締役を過半数とする取締役で構成される取締役会を開催し、AGCグループの経営の基本方針、重要事項の決定、経営執行状況の監督を行っています。また、任意の指名委員会、報酬委員会を設置し、当社取締役、執行役員の評価・選任、報酬に関する客観性を担保しています。
経営執行については、当社では、カンパニー(社内疑似分社)制、執行役員制の下、一定基準により、執行の責任と権限を、各カンパニー、SBUに委任し、AGCグループの経営方針・業績目標に沿った具体的な連結ベースでの業績管理指標の下、事業運営を行い、その評価を実施しています。
AGCグループにおける職務の執行は、業務分掌、決裁基準に基づく意思決定ルールに従い実施され、その運用状況を内部監査により定期的に検証しています。

(5)子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制(子会社から当社への報告体制)
子会社は、当社への報告基準に基づいて、事業運営等に関する一定の事項を当社に報告しています。また子会社は、危機事象が発生した場合、危機管理の報告レポートラインに基づいて速やかに当社に報告しています。これらの報告のうち、重要な事項については、経営会議、取締役会及び監査等委員会に報告されます。
子会社に対して実施した内部監査の結果については、内部監査部門は、随時、社長執行役員及び監査等委員会に報告するとともに、定期的に取締役会に報告しています。

(6)監査等委員会の監査体制に関する事項
当社の監査等委員会は、常勤監査等委員を選定するとともに、全ての監査等委員を、業務及び財産調査権を有する選定監査等委員に選定し、監査にかかる調査を行うことができる体制とします。
①監査等委員がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
当社は、監査等委員の職務を補助すべき組織として監査等委員会室を置いています。
②当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
監査等委員会室員の人事異動、評価等については、監査等委員会の同意を要することとしています。
③監査等委員の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
監査等委員会室員は、他部署の使用人を兼務せず、監査等委員会に関する職務を専属で行い、監査等委員の指示に従っています。
④当社の取締役及び使用人、子会社の取締役及び使用人又はこれらの者から報告を受けた者が当社の監査等委員に報告をするための体制
当社の取締役及び使用人は、監査等委員に対し、法令・定款に違反する事実、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実、その他社内規程に定める事項を報告することとしています。
子会社は、法令・定款に違反する事実、会社に著しい損害を及ぼすおそれがある事実等について、当社に報告することとしています。これらの事項について、報告を受けた部門は、速やかに当社の監査等委員に報告することとしています。
⑤前号の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
AGCグループは、グループ行動基準において、行動基準違反等に関し通報を行った者に対する不利益な取扱いや報復行為を禁止し、AGCグループ従業員及び役員に周知徹底しています。
⑥監査等委員の職務の執行について生ずる費用の償還の手続等に係る方針に関する事項
当社は、監査等委員の支払った費用については、当該費用が監査等委員の職務の執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに処理しています。
⑦その他監査等委員の監査が実効的に行われることを確保するための体制
監査等委員は、経営会議、中計・予算審議会、業績モニタリング会議等の重要な会議に出席するとともに、監査等委員以外の取締役との会合を定期的に開催します。
監査等委員は、内部監査機能を有する監査部等との会合を定期的に開催し、監査の方針・計画について協議を行うとともに、監査部より、監査の実施経過及びその結果等の報告を受けます。
監査等委員は、必要に応じ、内部統制システムの整備・運用状況等につき、監査部に対し調査・検証を指示することができます。監査部は、監査等委員の指示と社長執行役員の指示が異なる場合は、監査等委員の指示を優先します。また監査部長の人事及び評価等については、社長執行役員が監査等委員と協議を行います。
監査等委員会は、監査部、会計監査人等からの報告や意見交換を通じ、連携して監査の実効性を高めることができる体制を整備しています。
2.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備状況
当社は、グループの社会的責任を「AGCグループ企業行動憲章」で宣言するとともに、社員一人ひとりが法令・企業倫理に沿って行動すべきことを行動基準(AGCグループ行動基準)に定めていますが、いずれにおいても、反社会的勢力に対して毅然とした態度で臨み、関係を遮断するという方針を明確にしています。
当社では、監査等委員が社内関係部署から寄付金、交際費、加入団体会費等について定期的に報告を受け、その内容を確認するとともに、監査部が年度監査計画に基づき実施する内部監査において、社内各部署及びグループ会社による寄付金、交際費、加入団体会費等の支払いについて不適切なものがないかを確認する体制を構築することにより、反社会的勢力を排除しています。
また、総務部が、関係行政機関や他社などから反社会的勢力に関する情報収集を行うとともに、必要に応じて、グループ内に対して情報発信や対処方法などに関する教育を実施しています。
その他
1.買収への対応方針の導入の有無
買収への対応方針の導入の有無なし
該当項目に関する補足説明
―――
2.その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
(1)情報開示及び情報管理に関する社内体制
・CFOを委員長とするディスクロージャー委員会を設置し、情報開示の戦略・方針に関する事項や情報管理(インサイダー取引防止、適時開示等)に関する事項を一元的に管理・決定する社内体制を整備しています。

(2)会社情報の管理体制と収集・把握
・ディスクロージャー委員会の下部組織として、CFOを議長とし、経営企画本部長、広報・IR部長、経理・財務部長、法務部長を委員とする情報管理協議会を設置し、重要な会社情報の適時開示やインサイダー取引防止に関する関連法規、社内関係規程の遵守の指導・監理など、情報管理に必要な対応を行っています。
・情報管理協議会の下に、広報・IR部長を委員長とし、経営企画本部、経理・財務部、法務部、広報・IR部の各部門から構成される適時開示委員会を設置し、適時開示の要否に関する協議を行っています。
・社内各部署に適時開示に関する担当者を設置し、当該担当者が各部署における重要な情報について一括管理しています。
・広報・IR部が適時開示担当部署となっており、適時開示に該当すると想定される重要な会社情報に関しては、その関係部署の適時開示担当者より適宜、広報・IR部に情報が集約されます。なお、この重要な会社情報には、社内規程により経営会議や取締役会での決議が不要で各部署において決議できる事項も含まれます。
・広報・IR部が関係部署の適時開示担当者に対し内容に関する事前確認を行います。

(3)適時開示の要否の判定、決裁
・広報・IR部長は、定期的に、適時開示委員会において適時開示規則等に準じ開示要否を協議します。
・広報・IR部長は、適時開示委員会での開示要否に関する協議結果についてCEOに伺出を行い、CEOが最終的に判定、決裁します。ただし、軽微な事項については、委員長である広報・IR部長が決裁します。広報・IR部長は、この決裁の結果について、情報管理協議会議長並びに各委員に報告します。

(4)適時開示の実施
・広報・IR部長は、開示の必要があると判定された場合、決定事実及び決算情報については、機関決定後速やかに、また発生事実については、発生後速やかに開示(TDnet、ウェブサイトへの掲載等)を行います。